131話 Monster Live family一期生②
しまいまい先生によって描かれたわんこさんの配信が終わり、2人目の配信が始まる。
僕達がデビューした時と同様にわんこさんの配信を見ていたファンが2人目の配信に流れ込む。
【初配信】人間のみんな初めまして!【夢中メア】配信待機中
2人目はモチノビ先生が描いたライバーさん。
待機画面がフェードアウトし、頭の先端が画面に映る。
その頭には小さなツノが見えた。
『人間のみんな〜こんばんは〜!』
わんこさんとは違う幼い感じの可愛い声が聞こえた。
【こんばんは〜!】
【声かわよ】
【もう推します】
【可愛い〜!】
『えへへ、みんなありがとね!
それじゃあ、全身見せてあげちゃおうかな〜』
悪戯をする子供のような声を出しながら、メアさんの全身が画面に映った。
水着とメイド服が混ざったような洋服、背中には羽が生え幼い見た目からどこか犯罪臭がする。
『動画タイトルでバレてるけど、ちゃんと自己紹介するね!
あたしは夢中メア!
人間世界に移住してきたサキュバスなんだ!
今は人間界にある魔族も通えるカフェで働いてるよ!
人間のみんなよろしくね〜!』
【エッ...!】
【ふーん...えっちぃじゃん...】
【洋服えっちすぎだろ!?】
【これは犯罪臭がするな】
コメントも僕と似たような感想の人がいた...
モチノビ先生のもっちりとした少しえっちな絵柄とメアさんの子供っぽい声がマッチしすぎている。
正直な感想は薄い本がいっぱい出そうな見た目だ。
『サキュバスだしえっちなことに興味はあるけど、人間界のルールでそういった行為は禁止されているから期待しちゃダメだぞ〜』
【残念...】
【じゃあ俺が魔界に行けば魔物娘達と...!】
【↑天才か!?】
【↑私も同行しよう】
『えっと...魔界...行ってもいいけど、大抵の魔物娘は縄張りに入った瞬間”やりに来るからね“...』
【ヤりにくる!?】
【流石にこれ以上は良くないw】
【初配信でバンくらうぞw】
『そっちじゃなくて“殺”の方だよ...』
【ヒェッ...】
【人間界っていいなぁ〜】
【平和な人間界でよかった〜】
【生きてるって素晴らしい!】
初配信とは思えないコメントとの掛け合い。
メアさんも視聴者も心から楽しんでいるように見えた。
僕も掛け合いを楽しみながら配信を見る。
自己紹介もひと段落して話は先輩の話になる。
わんこさんの時と同じようにちょっとドキドキしてしまう。
メアさんは少し悩んで答えた。
『私は一期生二期生三期生、全員大好きだからな〜...
うん、全員大好きで1番!!』
【はい可愛い】
【そうだよな〜...決めれないよなぁ...】
【みんな推せるんだよね...】
【誰が一番いいって決めれないよなぁ...】
僕はその言葉に激しく首を縦に振る。
誰かが1番じゃない、みんなが1番なのだ。
メアさんも同じ感じだろう。
『そうなんだよね〜...
正直あたし、狐狐先輩に負けないくらいMonster Live大好きだよ!』
【おっと、ライバル出現か?】
【狐狐ちゃんとMonster Liveクイズ大会して欲しいw】
【↑うわそれ超見たいw】
『確かにクイズ大会面白そう!
狐狐先輩、休暇明けにコラボしましょうね!』
画面越しにビクリと肩を震わせた。
急に名前を呼ばれたと思ったらコラボの企画まで決定してしまった。
わんこさんに引き続き、family一期生とのコラボ計画が進んでいく...
流石に無視できるわけもなく、コメントで返事する。
【早速先輩とのコラボ決定!?】
【狐狐ちゃん多分見てるだろうから返事くれるかもよ】
九尾狐狐【時間が合えばコラボしましょう...!】
【!?】
【おるやんけ!】
【コラボ決定した〜!!w】
『えっちょっと!本当に狐狐ちゃ...先輩いるじゃん!』
【今ちゃんって言ったなw】
【狐狐ちゃんはちゃんが1番似合う気がする】
【それはそう】
【デビュー初日にコラボ決定するグループあったけぇ...】
骨掘わんこ【私も混ぜるワン!】
【わんこ!?】
【一期生きちゃ〜w】
自分の配信を終えメアさんの配信を見ていたであろうわんこさんが堪らずコメントに現れた。
『あ、わんこちゃん!
狐狐先輩が良ければコラボしようね!
もちろん他の先輩達ともコラボしたいです!』
九尾狐狐⭐︎【僕は大丈夫ですよ!】
【さてはこの狐無理してるな...?】
【狐狐ちゃんは対面したらめっちゃ緊張するタイプだと思うぞ】
【ネットではブイブイ言わせれるけどリアルではコミュ障のタイプだ...】
【俺やんけ】
【草】
『あはは...あたしはコミュ障にも優しいサキュバスだから安心してよね!』
九尾狐狐⭐︎【頑張ります...】
【今はゆっくり休んでくれ狐狐ちゃん】
【しっかり休んで元気になった狐狐ちゃんを待ってるからな!】
【コラボ企画とかで頭悩ませないでね〜】
みんなの優しいコメントが流れてくる。
今はかなりゆっくりできているので心配はいらないが、ありがたく気持ちを受け取っておく。
『それじゃあそろそろバトンタッチの時間だね!
わんこちゃんが伸びちゃった分私で調整するよ。
ちょっとだけ短かったけど最高のデビュー配信にできたから大丈夫!
次の配信でまた会おうね〜!』
骨掘わんこ⭐︎【本当にごめんなさいワン...】
【項垂れるわんこが見える見える...】
【そりゃ最推しが配信に来てくれたら伸びちゃうよ...】
【メアちゃんも大丈夫って言ってくれてるし、気にしすぎないで】
『うん、気にしない気にしない!
次のデビュー配信に移動するよ〜!』
メアさんはそう言って配信を閉じた。
僕達は3人目の配信に移動する。
既に待機場には我先にと集まったファンが配信が始まるのを待っていた。
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