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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
2章 コミュ障、推しと並ぶ!?
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12話 推しが集まれば

「お疲れ様ー」

「うむ、お疲れ」

「お疲れ様でした...」


鳴子さんの配信を見つつ、配信終わりの余韻に浸っていた。

二人もふぅ...と一息つき、オフモードになる。

といってもキャラを演じているというより、素の自分で配信をしているので単に配信の緊張感がなくなったという気持ちの面だろう。

水を飲む音が聞こえた後、リンさんが話し出す。


「いやー、楽しかったね」

「そうだな、狐狐も話せていたようだし良いコラボになったのではないか?」

「本当ですか...?」

「嘘は言わん、私が良かったと感じたのだ」

「私も良いコラボになったと思うよ。

さっきも言ったけど楽しかったし」

「ぼ、僕も楽しかったです...!

ただ、序盤では暴走してしまってすみませんでした...」

「いや、あれが狐狐の良さだと思うぞ」

「そうだねー、視聴者のようなVtuberがいた方が親近感湧くと思う」

「そうですかね...」

「うん、自分らしくでいいよ」

「はい...頑張ります...!」

「応援しているぞ」

「ハァァ...」


耳元から推しが僕のことを応援してくれる。

もうなんでもやれそうな気がした。

鳴子さんの配信はリレー最後だからか、落ち着いた雰囲気で進む。


「四組目は今までのリレー配信の感想とか、鳴子ちゃんの目標を話すみたいだね」

「はは、やはり狐狐の話は出てくるよな」

「は、恥ずかしいです...」


三人+視聴者が僕の語りについて話す。

コメントでは【詠唱】なんて言われている、文字数やそれを言った時間を測っていた分析ニキが結果を発表するなどコメント欄も盛り上がっていた。


「そういえば狐狐ちゃん」

「あ、はいなんでしょう?」

「二期生の誰かから何か聞いてるー?」

「え...いえ、何も...聞いてないです...」

「そっかー...多分ね、コラボしないかって来ると思うよ」

「本当ですか...」

「話してたら来たよ」

「...え?」


リンさんがそういうと同時にイオさんからフレンド申請が飛んできた。

動揺するも断る理由もないので承認する。

その瞬間、グループの招待が来た。


「じゃあ、ルドラちゃん移動しようか」

「そうだな」

「移動って...」

「Monster Live一期生、二期生のいるグループ」

「実はコラボで距離を縮めてからグループに入れようとみんなで話し合っていてな」

「そ、そうだったんですか..」

「特に狐狐ちゃんなんて、デビューした瞬間からみんないるグループなんて無理じゃない?」

「う...無理ですね...」


僕は初めて三期生で通話した時を思い出す。

緊張のあまり感情が爆発して大泣きしてしまった...

そのことを思い出し、リンさんの言葉にぐうの音も出ない。


「って事で移動するよ!」

「また向こうのグループでな」

「あ、はい...」


二人が移動してしまった。

もらったグループ招待を受け、Monster Liveグループに入る。

すると、既に配信を終えた二組とルドラさん、リンさんが通話部屋にいた。


『狐狐ちゃんいらっしゃい!!』

『狐狐ちゃんようこそ』

『ほら、通話に入ってくると良い』


促されるように通話部屋に入場する。


「狐狐ちゃん!!」

「ぁ...どうも...」

「配信お疲れ様」

「配信お疲れ様なのだ!」

「お疲れ様、面白い配信だったよ」


一期生、二期生が僕に向けて声を掛けてくれる...

やばい...推し達の声が...僕死ぬ...?


「狐狐ちゃ〜ん?大丈夫?」

「あ、奈女々さん...お疲れ様です」

「意識、飛んでた?」

「ドクロさんもお疲れ様です...」

「やっぱり三期生のみんなだとリラックスできるのかな...」

「初配信で大体は予想することが出来ましたけどね」

「狐狐はイオのことは好きじゃないのか?」

「イオ落ち着いてくれ、狐狐ちゃんはMonster Liveみんなのことが好きなんだよ」

「ニコさん...イオさん...ルーさん...本物だぁ...」

「私もいるわよ」

「ソラさんだぁ...」

「何この子...面白いわね...」

「ソラも狐狐ちゃんの魅力に気付いたようだね」

「なんでルーが誇らしげなのよ、コラボもしてないのに」

「なんてったって同じ僕っ子なんだ!

僕は狐狐ちゃんを初配信から見ているぞ!」

「ルーさんの僕っ子と狐狐さんの僕っ子はなんか違う気がするのですが...」

「ニコ先輩は黙って欲しい!」

「確かに、狐狐とルーは同じ僕っ子という感じではないな」

「ルドラ先輩まで!?」


やばい...推し達が話してる...

今僕は推し達と同じ通話部屋にいる...

あぁ...生きててよかった、生まれ変わってよかった...

この空間にいるだけで魂が浄化される。

僕は今この時を噛み締めるように瞳を閉じた。


気付けば四組目の配信も終わりが近付いていた。

終わるまでの間、推し達の会話を聞いてはてぇてぇを感じ、話しかけられては限界オタクになる。

配信の方では締めの挨拶をしていた。


「四組目の配信も終了しましたね」

「それじゃー、四組目も呼ぼうかー」

「そうだな、まあここで集まっていれば自然と来るだろう」

「鳴子ちゃんは招待してるの?」

「イオがもう招待してるのだ!」

「イオは行動が早いな」

「先輩だから当然なのだ!」

「お、来たみたいだぞ」

「お疲れ様です〜」

「お疲れ様でした〜!」

「お疲れ様です♡」


全員の配信が終わり、通話部屋にMonster Liveが集合した。

モデルの顔のアイコンが並び、僕は改めてMonster Liveの一員になったんだと実感する。

通話部屋は配信の反省点を話したり、雑談で夜遅くまで盛り上がった。


@九尾狐狐 Monster Live三期生

今日はMonster Liveコラボリレーお疲れ様でした!

夢のような時間をありがとうございました

♯Monster Liveコラボリレー


【その感想は視聴者なんよ】

【おまいが夢を見せるんだよ!】

【この子本当にMonster Liveか?(褒め言葉)】

【面白かった!】

【狐狐ちゃんの精神持たないかもだけど、面白いから毎秒コラボして欲しい】

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[一言] 「イオ落ち着いてくれ、狐狐ちゃんはMonster Liveみんなのことは好きなんだよ」 上記を誤字報告しました。意図したものでなければ修正をお願い致します。
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