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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
10章 コミュ障、戦場に行く!?
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128話 MG杯優勝者は...(寺付耀視点)

「ここの撃ち合いもチーム流れ星が制した!」


「残されたのはただ1人、チームの要となるサポートをしてきた九尾狐狐が取り残されてしまいました」


「本命のAサイトでは爆弾設置が始まります。

ニコさんの落とした武器を拾ったことで狐狐の居場所がバレましたね」


マップカウント3:0か、初心者の狐狐さんが奮闘したけどやっぱり撃ち合いに勝てないのが敗因かな...

人数状況1:5、相手はスナイパーもいるしAサイトは全部制圧済み...


「えぇ!?」


「なんだ今のピークは!?」


キラリさんの視点を配信していたら、一瞬だけ狐狐さんが見えたと思ったらキラリさんが倒されていた。

切り返し撃ち...

このゲームはしっかり止まらないと弾が真っ直ぐ飛ばない。

だが、逆の方向キーを一瞬触れば停止した判定となって弾が真っ直ぐ飛ぶようになる。


しかも狐狐さんはただ止まるだけでなく、反対のキーを押しっぱなしにして弾が真っ直ぐ飛ぶ判定になった瞬間に一発だけ撃ち遮蔽物に体を隠した。

...この動きはプロ選手がやる動きだ。


「ニコの武器と意志を受け継ぎ、狐狐が4人待ち受けるAサイトへ向かいます...!」


「ここから、いえ...“狐狐”から始まるのでしょうか...!」


「足音を聞いて顔を出した!が、狐狐はしっかりと銃を握っていた!

人数状況1:3!まだ終わっちゃいない!」


今のは足音の近付く速さから武器を持っていないと判断して顔を出したんだろうけど、それを読んでいたように武器に持ち替えた...

本当に初心者か...?


「ここで索敵矢がサイトへ放たれる。

サイト内には2人、アタッカー通路まで引いている1人が狐狐を迎え撃ちます」


「絶妙に壊しにくい場所に索敵矢を刺しましたね、ですがその場所ではサイトに隠れた2人を索敵できない!」


そう言った瞬間、木箱の裏に潜んでいた1人が壁抜きで倒される。


「更に1人を落とした!背中が見えてきた!

まだ狐狐は折れてはいない!」


「さ、索敵矢に映らない場所にわざと誘い込んだのでしょうか...」


「おそらくそうでしょう、あの索敵矢は壊さなければ場所がバレてしまいます。

しかも壊せば、索敵矢と一緒にサイトへ入ってきた狐狐に撃たれます。


そして隠れると今のように壁抜きで倒される...

狐狐は一体どれだけの情報を頭に入れているんでしょうか...」


「狐狐が使い魔を使用してサイトの情報を取ります、しかしそこで使い魔を出すと撃たれ...使い魔キャンセル!?撃ち勝った!?」


わざと撃たれる位置で使い魔を使用し、誘って撃ち勝った。

エルフは使い魔使用中は無防備になる、そこを突こうとする相手を逆に罠に嵌めた...


「遂に人数状況1:1!並んだ!

よくも、よくも目の前で僕の推しを撃ってくれたな!そう言わんばかりの快進撃!


残った敵は椿がHPをかなり削っている、本当に“狐狐”から始まるのか!?」


だが、爆発までの時間が迫る。

狐狐さんが爆弾に近付き解除を始める。

ハーフ寸前で顔を覗かせてプレッシャーを与えるが狐狐の解除は止まらない。

と思ったら解除を止めダメージ矢を通路に向けて放った。

その瞬間顔を覗かせた最後の敵は倒された。


「狐狐だぁ!!!

最後の1人も倒し切った!解除は間に合うか!?」


ハーフを超えても解除を止めない様子を見せて解除寸前で顔を覗かせるように仕向けたのだろう。

後は解除するだけだが、間に合うのか...?


0.07秒、爆弾解除は間に合った...


そして画面に表示される『英雄』の文字。

紛れもなく、九尾狐狐は英雄となった瞬間だ。


「間に合ったぁ!1:5の圧倒的不利な状況を覆した!

今、この瞬間!九尾狐狐は間違いなく英雄となったでしょう!」


凄まじい速度で流れるコメント欄。

実況に夢中だったが、この1分間位はずっと狐狐さんコメントで埋め尽くされていたようだ。




「優勝チームはチーム流れ星です!

おめでとうございます!!」


派手な演出でチーム流れ星が表彰された。

あの後、チームここからは狐狐さんの『英雄』に応えるように、各々がスーパープレイを連発。

第3マップは取り返すも、第4マップで決着がついた。


初心者だったはずの狐狐さんが元とはいえ世界で活躍していた選手を倒した事は、とてつもない事態となり号泣するココ友や新たに狐狐さんのファンになった人でコメント欄が加速し続けた。


と、振り返っていたが今は優勝チームのインタビューだ。

気を取り直し、キラリさんにインタビューをする。


「では次は吉良キラリさんへのインタビューです。

まずは優勝おめでとうございます!」


「はい!ありがとうございます!」


「全体的に見てプロ選手にも負けない戦績を残しましたが、練習で強化した部分を教えていただいても良いですか?」


「そうですね、撃ち合いの強化で実際にプロ選手の方々と撃ち合いをさせてもらえたことが大きかったです。

撃ち負けない自信と実力が付いたと実感しました!」


「ありがとうございます!

では、この対戦相手は手強かった...と感じた方は居ましたか?」


「...狐狐ちゃんですね。

正直私もチームも調子は最高でした。

1マップも落とさずに優勝して見せるつもりだったんですけど、狐狐ちゃんに全滅させられました...


一度は打倒ニコさんで背中を預けあったこともあるので、実力は疑っていなかったのですがまさかあそこまでとは思いませんでした...」


「私もあの場面は狐狐さんの強さに声を失いそうになりました...

ではインタビューは以上となります。

皆さんありがとうございました!」


この大会が終わった直後、切り抜き師が早速狐狐さんのシーンを編集して投稿し、海外のプロ選手も驚きのコメントを残したらしい。

本当に最高の大会を実況することができ、俺は大満足で配信を閉じたのだった。

読んでいただきありがとうございます!

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