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前世がコミュ障男な僕がVtuberになれますか?  作者: カムカム
10章 コミュ障、戦場に行く!?
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116話 MG杯下トーナメント一回戦①

初戦の後、ネットの反応を見るのが正直怖かった。

僕以外のメンバーは強い、敗北した原因が僕にあるといっても過言ではないだろう。

それでもそういったコメントを実際に見て自分を鼓舞しようと思いコメント欄を開いた。


『流れ星強かったなぁ...

ここからのみんなGG!』

『正直狐狐ちゃんが足引っ張ってもっとボロ負けすると思ったけど、いい勝負やん』

『狐狐ちゃんの撃ち合い負ける場面多かったけど、そう言う場面以外のサポートが強すぎる。

マジで初心者か?』

『撃ち合いの弱さを差し引いてもプラスになる狐狐ちゃんのスキルカバー力...』

『撃ち合い弱いって言ってるけど確実にダメージは与えられてるからそこまで弱いとは思わん。

単純に大会参加者のレベルが高い』


どこを探しても批判コメントはなかった。

緊張していたのが嘘のように力が抜ける。


(頑張って練習して良かった...)


安心すると同時に負けたくない気持ちがとてつもなく強まった。

僕は寝る前に自分の立ち回りを見直す。

見直すと悪かったと初心者の自分でもわかる点をピックアップして、明日の試合に活かすことにする。




「さぁ今回は勝っちゃおうか!」


「逆に負ければ終わってしまいますからね。

勝つしかないです」


「そのとーり!勝つしかないんだよ〜!」


「負ける気しないな」


「か、勝とう...!」


「ミンナちゅよいから、もう負けないね?」


「あったりまえよ!」


下トーナメント一回戦はすぐにやってきた。

朝早くに起き、昨日ピックアップした部分を意識しながら練習を軽く行ったので今回は良くなってるはずだ。


「相手はえーいーだからそこは要注意だな」


「AEさんだよね?

確かキルレで世界一桁に入った...」


AEと書いてえーいーさん。

バトルロワイヤル系のFPSにおいて、大活躍した選手。

キルレとはキルレートの略で、一回倒されるまでに何人の敵を倒したのかで数値が上がっていくものだ。


ニコさんよりも硬い雰囲気を醸し出すえーいーさんだが、その雰囲気とは裏腹にプレイスタイルはとても派手。

グレネードで相手の逃げ場を的確に奪い、相手に張り付くようなエイムで薙ぎ倒していく姿は世界の有名クリップ集にも載るほどだった。

現在はプロを引退して配信者として活動している。


「マジで狐狐ちゃんどこまで知ってるの...」


「と、とりあえず会話になるくらいの情報は仕入れようと思って...」


「私狐狐ちゃんの生活リズムがすごく心配だよ〜...」


「私もそう思います。

ちゃんと睡眠は取れていますか?」


「う、うん...ちゃんと寝てるよ...?」


「それならいいのですが、大切な仲間なので体調を崩すなんてことはやめてくださいね」


「了解...!」


そうこうしているうちに試合開始の時間となった。

最初のマップは僕達がピックした設置箇所が3つある天界。

僕の索敵矢のレパートリーが1番多いということで、攻めも守りも有利に動けると踏んだのだ。


相手は最初にアタッカーを選択し、試合が始まる。

キャラは僕と椿さんは変わらずエルフとドラゴン。

ニコさんがドワーフでスモーク役になり、代わりに小豆さんが呪術師、ローバーさんは錬金術師を選択した。


遂に始まる運命のラウンド、手には汗が滲んでいた。

相手のチームもエルフを採用していて、索敵矢を警戒しなければいけない。


「攻めマップだから守りで多めにラウンド取ろうか!」


「よっしゃ勝つぞ!」


「もう負けないからね!」


「勝ちます」


「うん、勝とう...!」


僕は最初に買う武器はいつも通り。

ファーストラウンドを取ることができればチームに勢いもつく。

僕がアタッカーなら最初はどこに索敵矢を撃つだろうか...


「僕A行くね」


「A了解!任せたぜ狐狐ちゃん!」


「索敵矢来たら壊して、引き気味で守るよ」


Aサイトは攻めやすい、プロの試合でもAを攻める立ち回りが多いほどに。

それを読んでAサイトを守る。

カウントダウンが0になり、ラウンドが始まった。


「索敵矢来た!」


「足音凄い!ラッシュかも!」


僕と一緒にAサイトを守ってくれている小豆さんが報告する。

僕は索敵矢を瞬時に破壊してサイトの裏まで引いた。

もちろん小豆さんも一緒に引く。


Bサイトを守っていたニコさんが裏を詰め、残った4人でAに攻めてきた敵と撃ち合う。

スモークが炊かれ、設置している敵を確認することができない。

ここで索敵矢を撃ってもいいが、相手の位置が分かってもスモークがあるとサイトに入りにくいので少し待つ。


「スモークもうすぐ消えるよ!」


小豆さんは長年スモーク役をやってきたおかげか、相手のスモークが切れるタイミングがなんとなく分かっているらしい。

僕はそれを合図に索敵矢を放つ。

敵は索敵されないよう遮蔽物で隠れているのか、1人しか映らなかった。

逆を言えば1人以外はサイト内の隠れるポジションにいることになる。


「1人やった!後2人いる!」


「もう1人やった!」


索敵矢に合わせてサイトに入ったつばロバの2人が敵を倒す。

サイトには後1人いるようだが、この2人に任せれば安心だろう。


「1人やりました」


「ナイス!」


裏を詰めていたニコさんが相手の罠を壊した上に、キルを取ってくれた。

相手は挟み撃ちの状況となりキツい状況だろう。

しかも爆弾を守ろうとして顔を出す箇所にスモークを炊いている。

人数有利、状況的にも僕達が負ける要因はなかった。


そのまま爆弾を解除し始め、スモークから無理やり出てきた敵を椿さんが倒す。

大事なファーストラウンドは僕達が取ることができた。


武器が有利になった次のラウンド、小豆さんが落とされてしまったが爆弾を設置させることもなく勝つことができた。

爆弾を設置すれば魔力がもらえるが、設置できないと次のラウンドがキツくなる。

と言っても相手は2ラウンド目をエコしていたので魔力は多めにあるだろう。


「3ラウンド目も取るぞ〜!」


「おう」


「Bは絶対通さないよ!」


上手く噛み合った立ち回りで雰囲気も盛り上がり、僕達は最高の状態で3ラウンドに挑む。

読んでいただきありがとうございます!

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[一言] 睡眠時間でいい淀んだ気が・・・気のせいか
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