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クレマチス・オンライン~親製世界の旅路録~  作者: グリティア
リリース開始一周年!祭りの始まり!
81/209

episode17

「今の音って……」


なにやら隣の部屋でものすごい音が聞こえた。

それに【ハンターフェンリル】も気が付いたようで、首を盛り上げて音のした方の壁をじっと見つめていた。

唸り声をあげながら立ち上がると、フェンリルはラクの装備の襟を加えて投げ、背中に乗せた。


「きゃ、どうしたの?」


しかしフェンリルは何も答えることなく走り出し、ドアを突き破って廊下を走っていった。



ガアアァァン


またも轟音を立て、影を破壊して隣室に移動したヒナツは、そこに漂う匂いに警戒し、薙刀を前に突き出した。


「このにおい……なにかいる?」


ヒナツは警戒しつつ、室内を捜索し始めた。

窓の近くは最近何度もあけられたようで、埃はどこかに飛んで行っており、ベットのシーツはくしゃくしゃだ。


「お姉ちゃん……ここにいたんだ。――!!」


そこでようやく破壊されているドアに気が付いた。

両開きのドアの下部分にぽっかりとおおきな穴が開いており、おそらくそこから何かを使って脱出したのだろう。

そのなにかは恐らくMOB。

でなければここまで強引な方法はとらない。


ヒナツは【身体強化:スピード】に変更し、かすかに漂う獣臭をたどりながらろうかを走っていった。


階段を駆け下り、曲がり角では壁を走り、蜜が崩落している場所は飛び越えて追いかけていった。

そしてエントランスの二階部分までやってきた時、なにかがエントランスの中央を走り、外に出ていく影を見かけた。

ヒナツはそこから一階に飛び降り、さらにその陰を追いかけていった。



【西 森林エリア】

ラクは【ハンターフェンリル】にしがみつくように揺れる背中に乗り、【フェンリル】にされるがまま森林エリアを突き進んでいた。

木々にぶつかりそうになるとギリギリのところで避け、皮があると思いっきり飛んで反対岸に着地し、突き進んでいった。


「ちょっと……フェ…一度止まって……」


だがラクの声は体をかすめる木の枝や風の音でかき消され、【フェンリル】に届くことはなかった。

そしてラクたちは、今はいないが【古石板の岩巨人】のいる開けた場所まで来ていた。

【フェンリル】はなにかを聞き取ったのか、急に立ち止まり、ラクは【突進牛】の時と同じように前方に投げ飛ばされ、お尻から地面に着地した。


「いったぁ……でもいきなりどうした……」

ザク!


突然ラクの目の前に、見覚えのある薙刀が深々と突き刺さり、土がラクに降りかかった。

その薙刀は【黒刃こくじんクロカラス】

ラクはその名前はわからないが、その容姿を見ただけですぐに分かった。


「でもどうしてこれがここに……って、そうだよね。少し考えればわかるよね」


そういうとラクはゆっくりと立ち上がり、フェンリルを背中側に移動させて短剣を引き抜いた。

薙刀の持ち手の棒が傾ている方向、その方角を見ながら、ラクは【身体強化:ディフェンス】を発動。

フェンリルにしか聞こえないように音量に注意して話しかけた。


「あなたは走って逃げて。あとあれ、お願いね。また街の入り口で会いましょう」


ラクはフェンリルのおなかをポンポンとたたき、それを合図に【フェンリル】は走って逃げていった。

ラクは一度深く深呼吸をし、剣を逆手に持ち替え、構えた


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