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クレマチス・オンライン~親製世界の旅路録~  作者: グリティア
リリース開始一周年!祭りの始まり!
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episode16

ヒナツは城壁を駆けのぼり、ラクたちが【ハアラシ】との戦闘を傍観していたあのテラスまで来た。

開けっ放しになっているなっている扉をくぐって中に入ると、歩きながらウィンドウを操作した。

装備変更画面を開き、武器を赤い線が全体に書かれた今装備している薙刀から、白い装飾が施されている片手剣を取り出した。

片刃で刀身がわずかに沿っており、黒光りする刀身から覗く刃は鏡のようにきれいに磨かれており、つばには羽のような白い装飾が施されている。

柄の部分には短剣よりも小さいクナイに近い刃がつけられている。

それは少し変わったデザインの刀だった。


【翼刀シラカラス】

ATK+15 追加スキルなし


追加されるスキルは一切ないものの、単純な火力ならかなり期待できる性能の片手剣。

薙刀|(分類は両手剣)に近いずっしりとした重さが気に入り、ヒナツの愛用している武器の一つだ。

あるソロダンジョンのボスをヒナツが討伐したときに入手した剣であり、普段使っている薙刀が使えない狭い場所の時に使う武器で、薙刀までとはいかないが、ある程度は攻撃スキルを使えるようにしている。


ちなみに薙刀は【黒刃こくじんクロカラス】

【翼刀シラカラス】を手に入れたダンジョンを何回か回った時に手に入れた武器だ。

ATKは+20.それ以外は【シラカラス】と同じだ。


ヒナツはそれを腰に装備し、ウィンドウを閉じて鞘から引き抜くと、廊下を足早に進みながら部屋を見ていった。


城の上層は下層に比べて室内の状態が良く、目視だけである程度確認できる状態だった。


ヒナツはドアを勢いよくあけ放ち、見当たらなかったラ次の部屋へを何度も繰り返した。

玉座の間らしき部屋、城主の寝室らしき部屋、使用人の部屋、物置、クローゼットの部屋などなどしらみつぶしに探していった。


「……ここにもいない……」


そして今いるのは城主の書斎と思られる部屋だった。

壁一面にぎっしりと並べられ、限界まで本を詰められて今にも弾けそうな本棚、ボロボロのじゅうたん、ほこりまみれの家具や照明などなど、人の入った形跡すら見当たらなかった。


ヒナツは少し休憩するついでにその部屋の中を見て回り、奥の机の上に置かれている薄い表紙のボロボロの一冊の本を見つけた。

それを手に取り、パラパラとめくりながら内容を確認した。


が……


「読めない……」


このゲーム特有の読めない文字で書かれており、一切読むことができなかった。

しかもところどころページが欠損したり、破れて読めなくなっている場所があったりと、たとえ読めても大したことはわからないような気がした。


しかしそのなか、唯一その本に書かれていた地図を発見した。

それは数十分前に【第一の街】の広場で見たマップと似ているようで似ていない地図だった。

具体的にはあるはずの街がなかったり、その逆もあったり。

【西 森林エリア】の先にも地図が広がっていたりと言った感じに。

その地図にはここ、【ベイリーツ古城】と城下町が書かれており、そこから一本の赤い線が北の【山岳地帯】まで伸びており、その線の終着点には赤く×印が書かれていた。


「ここって……なんかあった?」


その場所の近くにある【ダンジョン】にヒナツは行ったことがあるのだが、それ以外の物は何もなかったことを記憶している。

建造物も、街も、別のダンジョンも。

ではこの×印は何を示しているのか。


「ま、いっか。――せっかくだし、これ持って行こう」


ヒナツはその本をインベントリにしまうと、城内の捜索を再開し、書斎を後にした。

それからも部屋部屋をしらみつぶしに探していき、ついにラクの潜んでいる部屋のある階層まで来ていた。

ここまで来るのに約15分。

ヒナツは予想以上に時間を食ってしまったことに焦りを感じ、廊下を走りながら捜索し始めていた。


ガチャ

「…ここも」


ガチャ

「……ここにも」


ギイィィ……

「いない…。――しかたない」


これ以上いちいち部屋を見て回れない。


ヒナツは焦りを感じ、あまりやりたくはなかったが、やむを得ず最終手段をとることにした。

適用に近くの部屋に入り、ウィンドウを開いて装備変更画面を表示。

武器スロットから【翼刀シラカラス】を外し、いつもの薙刀【黒刃こくじんヤタガラス】をセットした。

そして【身体強化:アタック】を発動し、薙刀をもって大きく振りかぶった。


「ふん!」


少し助走をつけ、薙刀を隣接する部屋との壁めがけて勢いよく振り下ろした。

ガン!っという音を立てて壁を破壊し、埃とがれきの細かいものが宙を舞う中、ヒナツはぽっかりと壁に空いた穴をくぐり、隣の部屋に移動した。

部屋の中央まで歩いて来たヒナツは後ろを振り返り、あけた穴を見つめながらぽつりとつぶやいた。


「……初めからこうすればよかった?」


だがヒナツはまだ知らない。

これが時間短縮になったと同時に致命的なミスであったことに……


さぁ残り時間は15分。

ラクとアキレアは箱を死守することができるのか!?

間章ももう少しで終わり。

それ以降は第四章に入ります

4章は戦闘がほとんどない、のんびりとした章にする予定なのでご期待ください。

それではまた次回!

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