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episode6

アデンから届いた数枚の紙、そこには箇条書きでいくつもの文章が書かれていた。


 

 よう、突然鷲が来て驚いただろ?すまんな。

 なんせなるべく早く教えたかったからよ。

 さて本題だ。

 さっきラクさんにもらった岩巨人のかけらの解読が終わったから報告するぜ。

 城を探す手がかりになると思うからうまく使ってくれ。

 じゃあ結果、待ってるぜ。



一枚目にはそれだけが書かれていた。

続いて二枚目。



 これを見ていると・・・・・・・私の城を

目指しているのだと思う。

 しかしいま城は危機的状況にある。

 そんな危険な場所にあのき・・・・・・・

がいる場所に近づけさせるわ・・・い。



 ・・・・いうわが造岩兵をここに置き、

この言葉を残す。



 もし・・・・・伐するというのなら、

眠る造岩兵の示す先をまっすぐ進め。

 そうすれば私の城に・・・・・



 頼む。

 どうかあの守護・・・・を倒して・・・・

 彼女たちを・・・・・・・・くれ。



書かれている文章は以上だった。


そして最後の三枚目、そこにはこれには関係がなさそうではあるが、本に書いてあったことのアデンの推測などが書かれていた。



 大海にすむ王は太古に滅びし巨獣のごとし



 これは最近知ったことなんだが、ラクさん

のような屈強な戦士の集団がこの巨獣を

倒したらしい。

 その巨獣がいたのは、東の街に隣接する

大海の奥にある島と、その周囲の海を

まとめて「不侵島」と呼ばれる地域だった

そうだ。

 巨獣の名前は「泳龍ナツハ」、巨獣と

呼ばれているが水棲の龍だそうだ。

これは俺の推測だが、古代の人々はまだ

龍という生物のことを確立してなかったん

じゃないかと思う。



 恐らくこの騎士の日記に書かれている龍は

陸上にいる二足、または四足歩行の龍の

ことをさし、それ以外は龍ではないと当時

は考えていたのだろう。

これは泳龍ナツハが巨獣と呼ばれていたこ

とが裏付けている。

 仮におれのこの推測が正しいとすると気を

付けてくれ。


 「泳龍ナツハ」と同等の龍がその森にいる

ことになる。



これで書かれていることはすべてだ。

 「造岩兵」「不侵島」「泳龍ナツハ」

仮にアデンの推測と翻訳が正しければ、この西の森林エリアにもなにかしらの強力なMOBが設置されているということになる。


「そんなのに会ったら・・・・・・」


想像するだけでもぞっとした。


きっと今まで戦ったMOBとはくらべものにならないレベルの龍なのだろう。

そんなことは考えていると、岩陰に隠れていたアキレアが、鷲がいなくなったことを確認してラクのもとに駆け寄ってきた。


「筒の中に入ってたものってそれ?」

「え?うん。アデンっていうNPCからの手紙。」

「ふーん。なんて書いてあったの?」


そう聞かれたラクは話すより読んでもらった方がわかりやすいと思い、その手紙をアキレアに渡した。

それを読んだアキレアはラクに紙を返すと、眉間にしわを寄せて唸っていた。


「ナツハかぁ・・・・・・あれは強かったなぁ・・・・・・」

「アキレア、このナツハていうのと戦ったの!?」

「うん。戦ったよ。」


なんと、アデンの言ってる屈強な戦士たちの一人はアキレアだった。

ということはカデン達も参加したと仮定すると、そのナツハはとんでもない強さということになった。

ラクはそれを聞いた途端、意識が現実に戻されそうなほどショックを受けた。


絶対に私があっちゃいけないやつだ・・・・・


そしてガックっと頭を下げ、乾いた笑い声をあげた。


「ちょ!お姉ちゃんどうしたの?」

「なんでもない・・・・・ただすこしショックを受けただけ・・・・・」

「全然大丈夫そうじゃないよー!!」


それからゼラとアオイが戻ってくるまでの間、ラクはぼーっとし、アキレアはそのラクのことを心配してすこしパニックになっていた。


周囲の散策を終え、ゼラはラクと昭のもとに向かって走っていた。

木々の間を駆け抜け、行く手を阻むMOBは蹴散らし、少し浮かない顔をして走っていた。


「このクエスト・・・・・もうあれが起動するのか・・・・・・しかし今のプレイヤーのレベルであれを倒すことはできるのか・・・・・・」


そんなことをぶつぶつといいながら駆けていると、アオイからボイスチャットのコールがかかってきた。


「アオイ。なんか見つかったか?」

『ううん。なにも。それよりゼラ、これって・・・・』

どうたらアオイも何かに感づいたようだった。


すこし声を低くし、いつもの穏やかな声から、真剣さを漂わせる声に変わっていた。


「・・・・やっぱりアオイもそう思うか?」

『ええ。西にあるこの手のクエストってあれしかないわ。念のため「タイラント」のメンバーを数名、南の前線から第一の街に戻してもらえるようにギルマスにお願いしたわ。』

「わかった。しかし予想以上に早かったな。あれが起動するの。」

『ええそうね。まだ完成してないから月曜日から全力で、迅速にあれを完成させないとね。プロデューサー。』

「そうだな。まだ抽選クエストも一回しか終わってないことを考えると残り四回、開催スピードを速めないといけないな。」

『そうね。あ、そろそろ着くわ。切るわね。』


どうやらアオイは二人のもとに着いたようだ。

ボイスチャットを終了し、ゼラはペースを上げて、川岸で待つ家族の元へと駆けて行った。



「あ、ゼラ!おかえりー」


木々の間から出てきたゼラに気が付いたアキレアは大きく手を振った。


「ただいま。こっちは何も見当たらなかった。アオイはどうだ?」


アオイは申し訳なさそうにゆっくりと首を左右に振った。


「ごめんなさい。こっちも何もなかったわ。」


それを聞いたアキレアは残念そうに二人を見つめた。


「そっかー。・・・・・・・でも!その間にお姉ちゃんが有力な情報を手に入れました!!。ね?」


すぐにいつもの明るいアキレアに戻ると、ラクのほうを向いて話を振った。


「あ、うん。有力情報かどうかはわからないけどね。」


その言葉に、動揺か、それともただの驚きかわからないがゼラとアオイは大きく目を開いて目線を合わせた。


「そ、それは本当なのか?」

「うん。第二の街に住んでるアデンっていうNPCが岩巨人からドロップするかけらを調べた結果が来たの。その人の推測と一緒にね。」

「そうなのね。どんなものか教えてくれない?」

「いいよ。」


そういうと、ラクは書かれていたことを説明した。


「・・・・・ということ。だからとりあえず造岩兵っていうのが何かわかれば・・・」

「ねぇお姉ちゃん。造岩兵ってもしかしたら岩巨人のことじゃない?」

「岩巨人?」

「うん。文字のままだと『岩を』作る兵士だけど、見方を変えれば『岩で』作られた兵士って意味にならない?」

「・・・・・そうね。ラク。行ってみない?」


ラクは少し考え、とりあえず行ってみることにした。


「・・・じゃあ行ってみようかな。」

「じゃあ早速出発!」


そいういうとアキレアはラクの手を引いてきた道を戻っていった。



 来た道を数分かけて、岩巨人のいる場所まで戻ってきた一行は、岩巨人が動き出さない距離でこれからどうするかを相談し始めた。


「っでラク。これからどうする?」

「えっと、この紙に書かれていること通りにするなら・・・・『眠る造岩兵の示す先』っていうのを探し

出さないといけないんだけど・・・・たぶん今の状態のことを指してるんじゃないかな?」


「じゃあ遠目からこの巨人の示す先を探せばいいのね。ちょっと待ってて。」


そういうとアオイは最寄りの高い木の上に跳ぶと、その場所から岩巨人を作るがれきの山を見下ろした。かくにんがおわったのか、アオイは下りてきて三人のもとまであるいてきた。


「だめね。それらしいものはなかったわ。」

「じゃあどうする?あれをいったん起こすと高い壁を作るから逃げ切ってからこっそり見るって方法も難しいし。」


たとえ目覚めさせてしまっても今ならすぐに倒せるので何の問題もないのだが、アオイには夕ご飯の準備というタイムリミットがあるので極力戦闘は避けたい。

そこにアキレアが手を高く上げて自信満々に口を開けた。


「はーい!私思いついちゃいました!」

「ん?なんだ?」

「眠る巨人って戦闘後に消えるまでの間のことを指してると思うの!そもそもいまはただのがれきの山だし・・・人の形で眠ってる状態ってやっぱ戦闘後だと思うんだよね。」

「・・・・・つまりあれと戦うんだけど一人が上から見下ろしてどこを指しているかを見るってこと?」

「お姉ちゃん正解!!じゃあ頑張ってね!」

「・・・・・へ?」


アキレアがそういうと、ラクを除いた三人は一人と一体から距離をとるために歩いて行った。


「・・・まさかまた私一人で戦うの!?」


どうしてアキレア達がやらないのか。

そう心の中で叫んだラクは深くため息をつくと、両手剣を抜刀してがれきの山に近づいて行った。


さあ一体ゼラとアオイのいう「あれ」とはなんなのか!

無事城は見つかるのか!

ぜひポイント評価をお願いします!

それではまた次回!

最新情報はTwitterへ!

※作者ページからTwitterにとべます。

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