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episode1

 抽選クエストをなんとかクリアしたラクたち当選した5組は、第二の街ではなく、第一の街に転送され、転移柱の前に立っていた。

それからは軽く会話をして各自解散したのだった。

そして、ラクは頼まれてたアイテムの納品と、クエストの結果を報告するために『アマドコロ』に来ていた。

ちなみにカデンはもともとセロシアに報告する約束をしていたのでラクと一緒に来ていた。


「うん。確かに頼んだものは全部あるね。ありがとな。」


セロシアがアイテムを受け取ると、カデンはあるアイテムを取り出した。


カデンが出したものは、抽選クエストの報酬でもらったものの一つ、【伝承の書かれた古い本】だった。

その本は皮表紙で、厚さは一センチほど、大きさは標準の小説のサイズとほぼ同じだった。

しかし表紙と裏表紙には何も書かれておらず、本文はこのゲームオリジナルの文字が使われていて読むことができなかった。


「読めないな。たぶん何かのスキルが必要なんだと思う。セロシアはどうだ?」


そういうとカデンは自分の本をセロシアに渡した。


しかしセロシアも読むことはできなかった。


「いや、全く読めない。カデンの言う通り何かのスキルが必要なのは間違いないと思う。・・・・しかしこれどこで手に入れたんだ?」

「これか?抽選クエストの報酬だ。」

「なに!?あれに当選してその上クリアしたのか?」


それを聞いたセロシアはカデンの両肩を掴んでカデンに詰め寄った。


「おい、セロシア落ち着けって。」

「で!どんな内容だった?ほかの報酬は?」


新イベントの報酬だけあってセロシアは興奮しているようだった。

さすがアイテムを取り扱う店の店主っと称賛するべきなのだろうか。

カデンはセロシアを落ち着かせると、クエスト内容と報酬について説明した。

聖騎士のこと、専用フィールドのこと、報酬のこと。


「・・・というわけだ。あ、それとこれは俺たちが倒したってことで高木Pがくれたものだ。」


カデンはカウンターの上にあの聖騎士が使っていた片手剣を置いた。

そして、武器のステータス画面を開いた。


  【アサルト・ヒリカム】

     ATK+10

     装備時「再臨」を追加


これが片手剣のステータスだった。

その武器のステータスを見たセロシアは、腕を組んで少し残念そうだった。


「うーん。悪くはないんだけど・・・・・見たことないスキルと追加効果がこれしかないことを考えるとどうとも言えないかなぁ。カデンが気に入ればそれでいいんじゃない?」

「そうだな。今度攻略の時にでも使ってみるかな。」


そういうとカデンは片手剣をしまい、あの本を立って読んでいたラクに提案した。


「ほら、ラクもあの剣見せてやれよ。俺も気になるし。」

「別にいいけど・・・・大したものじゃないと思うよ?」


そういうとラクは高木Pからもらった両手剣を取り出し、カウンターに乗せた。

ステータスは次の通りだった。


 【バスター・ヒリカム】

    ATK+15

    装備時「再炎」を追加。


また見たことのないスキルがあった。


『再炎』


一体どんなスキルなのだろうか。

ラクは早く試したくてしょうがなかった。

ふと、セロシアを見ると、驚いたような顔をしており、ずーっとラクを見つめていた。


「あの・・・・セロシア?どうしたの?」

「・・・・まさかとは思うがこの武器って・・・・・・」

「うん。抽選クエストの報酬。カデンと挑んだんだ。」

「そ、そうか・・・・」


セロシアはウィンドウを開き、さっきラクが納品してくれたアイテムを見てぶつぶつと言っていた。


「結構な量頼んだのに・・・・・・まあでもいいか。」

「ところでラクはよくあの騎士のギミックがわかったな。」


カデンはふと思い出したように、ラクに聖騎士のことを聞いた。

計四回の戦闘で感じた聖騎士の違和感。

それをラクが見つけなければ、あの聖騎士は倒せなかった。

一体あの聖騎士のギミックは何だったのか。


「なぁ、教えてくれないか?あの聖騎士のギミック、俺たちの感じた違和感を。」


ラクはすこし脳内で考えをまとめると、そのカデンの提案を吞んだ。


「わかった。少し長くなるよ。」


こうして聖騎士のギミックのラクの推測の発表が始まった。


「まず確認だけど一組目は五人、二組目は一人、三組目は三人、そして四組目の私とカデンの二人のプレイヤーがそれぞれ同時に挑んだよね?」

「ああ、それでラクは前三組だと一番勝ち目があるのは二組目のあのランサーだといったよな?」

「うん。それを踏まえた上で聞いてほしいの。まず、あの聖騎士のステータスだけど、四回ともステータスは違ったと思うの。」


あくまで予測に過ぎないが、おそらく自分とカデンが感じた違和感の根本にあるのはこれだとラクは思った。


「それはどういうことだ?」

「だっておかしいと思わない?もし最初の五人組を圧倒するステータスのままだったら、あの槍使いの人も、私が剣で刺されたり切られたりした時点でHPは0になってるはずでしょ?」

「・・・・・確かに・・・。なかには両手剣の一撃だけでやられたやつもいたし・・・・一理あるな。」

「それでもしステータスが変動しているなら何が原因かって話なんだけど、たぶんプレイヤーの人数か、何かの数によって変わってたと思うんだ。何かはわからないけど。」

「でも間違いないのはプレイヤーが少ないほど戦いやすくなるってこと。それは槍使いの人の戦闘が理由だよ。」

「なるほど・・・・・つまり何かの条件に掛かるプレイヤーが少なければ少ないほど倒しやすくなり、その逆もあるってことか・・・・・。うん、大体わかった。」


その説明に納得したのか、カデンは満足っといった表情をしていた。


「それにしてもよくそんなややこしそうなこと思いついたな。」

「たまたまだよ。なんとなくそう思っただけ。」


そのカデンとラクの会話を聞いていたセロシアはというと、ラクの姿を見つめていた。


「アクセサリーは増えてるけど・・・・・ラクって意外にアキレア達が言っていた通りすごいプレイヤーになるかもな。」


セロシアの独り言をばっちり聞いたカデンは、


「確かに。ラクならなるだろうな。」



さらにラクは二人のその会話を聞いてしまい、恥ずかしくなったのか、顔を少し赤くしていた。


「二人とも何言ってるの!?私なんか足元にも及ばないって。それよりカデン。」


話をそらすようにラクはカデンに話しかけた。


「ん?なんだ?」

「このあと少し付き合ってくれない?」


その一言はカデンを動揺させ、セロシアの目を輝かせることになった。

セロシアに関しては何かを期待しているようにも見えた。


「あーすまん。このあとアキレア達と前線でダンジョン攻略する約束してるんだ。」

「あ、そうなんだ。・・・・・・なら仕方ないね。」

「わるいな。で何しようとしてたんだ?」

「えっと、『再炎』のこと西の岩巨人で調べようかなーって思って。」

「そういうことか。なら俺もダンジョンで『再臨』について調べてみようかな。何かわかったら教えるよ。」

「ありがと。」


セロシアは少し残念そうな表情だったがそれは置いておこう。

ラク一人ではどんなスキルなのか判断するのは難しい。

だからちょうど同じタイミングで見たことのないスキルのついた武器を手に入れたカデンが適任だと思ったが結局一人で行くことにした。

そして西の森林のエリアボス【古石板の岩巨人】なら的も大きいし動きもそこそこ遅い。いろいろ試すには割と最適なMOBだとラクは思った。


「じゃあ俺そろそろ行くよ。あいつら待たせるのも悪いし。」

「あ、私も。早く試してみたいし。」


「二人とも何かわかったら私にも教えてくれよ?」


「わかった。」

「うん。」


そうしてラクは、カデンと一緒に『アマドコロ』を後にし、カデンは北にある第三の街、ラクは西の森林エリア、エリアボスのいる場所に向かった。


お待たせしました。

第三章開幕です!

聖騎士はなんだか凶悪なギミックでしたが上文の説明で理解していただけたでしょうか。

そんなことより三章では何が起こりのか?章タイトルの意味とは!?

それと東の街とかはまた追い追い・・・・・

・・・・・それではまた次回!

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