The nil unrestricted by reality
都会で夜景が海に写ってるのがとても綺麗だと思う。
川とか水溜りとは違って常に波があるから。
イライラして綺麗なものも、汚いものも全部壊したくなる。
さっき踏み潰した泥水に浸った月みたいに。
ニコニコして近寄らないで。気持ち悪いから。別に、誰かに慰めてもらいたいわけではないの。
私の今の欲求は不機嫌の不を取って欲しいという事だけ。他は要らない。
どうして、なんで、なんてもう思いたくないし。
全ては運次第。そんなの分かってる。
努力しても運が悪ければ死ぬし。報われない。
努力しなきゃ勝ち組になれない?宝くじが当たったら、なんて言い訳をしてくれるのかな。
それは一握り?それも知ってる。
だから私はこんな所でこんな無駄な事をしているの。
うるさい、煩い。口を閉じて。
私は今何も聞きたくないの。
癒される小鳥の鳴き声も、擦れる葉の音も。
こっちを、私を視界に入れないで。
ただの無機物としてそこにいたい。いなくなれないのなら。
欲しいのは思いっきり抱き締めても痛がらない丈夫な物。
欲しいのはどんなに叩いても痛がらない、何も言わない物。
だから海に行きたい。だって、決まったカタチが無いのにそこにあるから。
夜景が移り込む幻想の世界へ。あの都会の隅の、夜の港は、きっと真っ黒で何も言わないから。
私もそこに行きたい。
こんな、意味が無きゃ生きていけない場所に居たくない。
誰かそこに連れて行って。