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序章
俺、海神八代は学校が好きではない。
そもそも学校とは、社会の理不尽さを学ぶということが真の存在理由ではないだろうかと常々思っている。朝、校門をくぐればその日の授業が全て終了するまで帰ることができない、たとえ教師に不本意な説教をされても、クラスメイトとの間で問題がおこっても...。
そのような場所をどうして好きになれるだろうか。「逃げ出したい」そう思う時は今まで何度もあった。こんな嫌で仕方がない毎日に意味などあるのだろうか。そのような疑問を抱きながら暗い毎日を過ごしていた。
村田伽久夜と出会うまでは...。