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SevenSevenceOnline  作者: あんじゅ
第一章:黒髪の女(?)剣士(ヒーラー)とはじまりの街
23/38

CHAPTER,23

自己紹介が終わったので、目的地へと歩く。そういえば、聞いてみるとどうやらある物とやらは草原フィールド(門を出てすぐのところにあるフィールド)の奥にある、森にあるらしい。


「早速森に……と言いたいところだけど、まずは一回草原フィールドで戦ってからにしようか」


ナイトが言う。

確かにそれはいいかもしれない。何せ僕らは会ったばかりでお互いがどんな戦い方をするのか全くわからないのだから。


「じゃあタカ、ちょっとこっちまで来てくれるか?」


ナイトが笑顔で手招きをする。…………うーん、嫌な予感。

と思ったら次の瞬間目の前に光のエフェクトが!!補足で説明しておくと、モンスターはポップする際に出現位置に光のエフェクトを出してからポップする。ポップ位置がランダムなので、プレイヤーがいる場所にモンスターがポップして……なんていう惨事を引き起こさないための処置である。


「ってかスライムだ!!スライムが出た!!」


そう、そこにいたのは某RPGでお馴染みのスライムさんである。可愛いなぁ可愛いなぁ。

辺り一面のブルースライム。モゾモゾと動きながら一箇所に集まってくる。


「……うん?」


集まってくる?

だんだんとその全貌を明らかにしていくブルースライム達。


こ、これは…………!!


「●ングスライムだー!!!」


一応伏字にしますよ?なんとなくだけど。


「何だあれ……」


「●ングスライム……あんなに大きいの見た事ないぞ」


他の人もざわざわしてるや。どうやら●ングスライム自体は見た事あるけど、あの大きさは初めてって人ばっかりのようだった。見た事あるだけいいじゃないか、僕なんてここ何日かホーンラビットにしかエンカウントしてないぞ。


「うん、思ったとおり!さっすがタカだなー」


え、おま、今何て言った?オモッタトオリ、サスガ?


思わず聞き返そうとナイトを見ると、聞き返すまでもなく説明してくれた。

まず、ブルースライムは一定数集まると●ングスライムになる。●ングスライムの強さは、集まったブルースライムの数によって変わる。此処、西門周辺のブルースライムは弱い上にポップの間隔が遅い。つまり、強い●ングスライムはほとんどいないので、パーティ戦闘の練習にはあまりならない。此処で僕の出番、というわけである。まぁ、僕の、というよりは僕のUSの、なんだけど。


「おのれ計ったな」


芝居がかったような台詞で軽く睨む僕を、手をひらひらさせてナイトがあしらう。なんか上手い事使われた気がしてむっとする。


「わざわざ言わなかったのはごめんだけど、自分で気づけてもよかったんじゃねぇ?」


言われてみればその通りな気がする。それに僕だって役に立つのなら別にいいのである。


「さぁ、俺が盾役(タンク)で、ナルシスとバート、セシリアは前衛。アンリエッタは後衛で、場を見て臨機応変に頼む。タカは、遊撃兼回復役(ヒーラー)。大丈夫か?行くぞ!!」


とか何とか思ってたら戦闘開始!……遊撃って何すればいいんだろう。邪魔しなきゃいいのかな。





え?戦闘?

すぐ終わりましたよ?

終わるの速すぎて正直びびったけど、みんな強いんだねー。僕びっくりしちゃった。

誰が一番凄いかって聞かれると困るけど、ナイト、バート、ナルシスの三人はホントに凄かった。連携とか何も話してないのに完璧で、動きもスムーズだった。三人はβ版の時からパーティを組んでるって言ってたもんなー。すっげー。回復もホントに必要あったのか?ってくらいみんな元気だし。

戦闘が終わった後、足手まとい組(僕、セシリアさん、プリンセスアンリエッタの三人である)で顔を見合わせて「次は頑張ろう」と誓った。


「随分呆気なかったなー。みんな強いなー」


バートがカラカラと笑って言う。

僕が思った事。一言、黙れ。


「うーん、あんまりパーティ戦闘の練習にはならなかったかな。ごめん、考え及ばずって感じだ」


ナイトが申し訳なさそうに謝る。

だから狡いんだお前は。そんな顔されたら文句の一つも言えないだろ。

僕はナイトにばれないようにこっそりと溜息をついた。


「なぁ、なぁ!はやく石碑まで行こうぜ!!」


バートが騒ぐ。子どもだなぁ。


「あぁ、じゃあもうそろそろ行こうか」


ナイトが促すとみんな頷いて動き出す。


…………えっ、ちょっと待って、石碑って何だよ。さっきは何と無く流してしまったけどもしかして知らないの僕だけ?


黙々と歩く五人、その少し後を挙動不審気味について歩く僕。あのー、石碑って何ですかー?誰か教えてー。


「あ、そういえばタカは知らないんだっけ?今回の目的地」


突然振り返ったナイトが問う。


「ウソッ、まじかよー」


「あぁ麗しき秋桜の君よ、何も知らずに此処まで来るとは何て不運な」


問いに答えて頷くと、バートとナルシスが直ぐに反応した。どうやら僕達は危ない所に向かっているようだ。


「タカ」


名前を呼ばれて声の方を見ると、ナイトが微笑んでいた。それはもう、楽しそうに。


あぁ、記憶にある。小さい頃この笑顔のナイトに散々いたずらされたっけ。それは勿論子どもの可愛らしいいたずらだったけど。あぁ、嫌な予感がする…………。


「実は、欲しい物っていうのが、あるモンスターのドロップアイテムなんだけど。そのモンスターっていうのが……」


ナイトが間を開ける。あーこいつ、楽しんでるなー。行き先言わなかったの絶対わざとだよ。昔からナイトは僕に対して過保護な癖に、僕を困らせるのを楽しんでいる節がある。まぁそれでいいと思ってる僕もいるんだけど。ホント変な関係だなぁ、僕達。


たっぷり間を開けた後、ナイトが口を開く。


「このエリアのボスなんだよね」


……やっぱりな!

更新少し遅れちゃってごめんなさい(>_<)


みてみんにてタカくんとナイトさんのイラストを投稿いたしました。セブオンで検索すると出てくると思います。

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