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 翌日、スミスに紹介された刀剣屋にやってきた。

 二階建ての家で一階の屋根の上には、看板があり、『刀剣屋&鍛冶屋 遊幻夢幻』と書いてあった。一階が店で二階が住居になっているようだった。

 フェイとリュートが店の中に入ると、剣好きには夢のような世界があった。白で統一された壁や棚などには様々な剣があった。短剣から長剣まで揃えられていた。カウンターの奥では、今も剣を作っている音が聞こえていた。

「いらっしゃいませ」

 そう言って奥から出てきたのは、一見、かっこいいお兄さんに見えるが、声は女の人だった。長い黒髪を上の方で結び、濃い紫色の甚平のような服を着ていて、豊かな胸が女性だと知らし占める。

「こんにちわ、セイヤ。久しぶり」

 リュートは懐かしむように言った。

「おー、久しぶり。いつ帰ってきたのさ?」

「昨日ね。今日は、フェイの剣を買いに来たんだけど、いいのあるかな」

「お客さんね。初めまして、セイヤといいます。ここ刀剣屋の主です。よろしく」

「こちらこそ。フェイといいます。今日はお願いします」

 セイヤとフェイはお互いに握手をした。

「任せて。あなたに合う剣を見立ててくるわ。そこの椅子で待ってて」

「ありがとう」

 フェイとリュートはセイヤに言われた椅子に座った。セイヤは奥に向かって、話しかけた。

「ユウヤー。お客さんだよ。お茶出して」

 そう言って、セイヤは奥に入っていった。それと入れ替えに男の子がお盆の上にカップを二つ載せてやってきたのは、カーキー色でセイヤと同じ服装で黒髪短髪の少年だった。

「いらっしゃいませ。ごゆっくりどうぞ」

 カップを二人の前に置いて、また、奥に入って行った。

「ここの店はね、親子でやっててね、両親は奥で鍛冶屋、その剣を売っている刀剣屋は子供であるセイヤとユウヤがやってるんだよ。絶対いいのが見つかるよ」

「そうなんだ。自信満々だね」

「もちろん。この剣もセイヤに見立ててもらった物だからね」

「それは楽しみだ」

 そう話している内に、セイヤが一刀の剣を持って、椅子に座った。

「お待たせ。いいのが見つかったよ。手にとって見てみてよ」

「ありがとう」

 フェイはセイヤから剣を受け取った。

「名前は『暁の空』っていうんだけど、あなたにぴったりだと思って。……名前だけでなく、相性もね」

 フェイのイメージカラーといえば、髪の色である赤。そのカラーとさらに本人に合うと思う剣を見つけてきたのだろう。

 柄とは赤系で統一され、鞘は黒。フェイは柄を持ち、鞘から刃を抜いた。刃は店の明かりに照らされてキラリと輝き、フェイを映していた。

「うん、いいね。気に入ったよ。これ頂くよ」

「よかった。気に入ってもらえて」

 フェイはセイヤに代金を払って、店を出た。


 さあ、祭りはもうすぐ始まる。盛大に盛り上げようじゃないか!!

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