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プロローグ
どうして。
どうしてこんなことに。
それは王城でも最上階にある私の部屋。
精巧な彫刻が施された調度品に囲まれた、純白のレースで覆われし寝台の上だった。
カーテンを開け放つ窓からは煌びやかな星々が輝いて、月明かりが妖しく彼女を照らしている。
眇められた薔薇色の瞳は艶めいて、銀がかった淡紅の髪はふわりとそよめく。その頭部には、愛らしい顔に似合わぬ厳しい角が立っていた。
彼女は私の肩を捕らえて押し倒す。
「ね、ご主人様。ご褒美ちょーだい?」
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