(夢)
(あの誕生の義から数週間か経った、10月の朝)
又会えたね!久し振りだね!そろそろ時間が無い様なので、今度は、しっかり覚えて置いて。
これから起こる出来事には、あなたの力が必要なの。
あなたは春の魔女、すべての物の入口。
あなたから始まるの、でね!
悪魔界と魔女界と人間界を繋ぐ架け橋に成るの。
花の力で惨劇をくい止めて。でね!
それまでに、この《種》を育てて、春に花が咲けば、きっと良いことが起きるから」………
「ジジジジジ カシュッ ジュー」
お婆ちゃんが厨房でベーコンエッグを焼いている。
お姉ちゃんは、大分元気に成り、ホールでダージリンティーを飲んで居る。
おはよー! コーヒーコーヒー! 暖かいエスプレッソとベーコンエッグをトーストに、乗せてからの〜
タバスコたっぷり!!
あっ そうだ! お姉ちゃん、今日変な夢見たんだけど。
「どんな夢? 」
んー……私が出て来て、花の力で橋をかけて……?
種を育てろって、後は良く覚えて無い。
でね、枕元に、これが有ったの。
「種? 後で、お母さんに聞いてみたら?
」
うん、あっ! もう、こんな時間。
学校に行かなくちゃ!
私はトーストをくわえ、家を飛び出した。
(六話 うかつな放課後に、そのまま続きます)