(アイドル)
大丈夫だよ! 岡田は全部知ってるよ!
「えっ! 何時から? 」
もう20年以上前の話さ…… ユウもまだ産まれて無い頃、私が若かった頃の話だよ。
今も若いけどね!
話長く成るから、アヤ、岡田に生ビールと枝豆持ってきな! 私のは大ジョッキでね!
「いや、俺、今日は…… 」
何言ってるんだい! いいから付き合いな!
昔、お婆ちゃんと私が、この地に来たばかりの頃
、ここでの生活を模索して居た頃の話だよ。
最初にたどり着いたのが横須賀で、ダウンタウンブギウギバンドが流行っていた……
なんだい? アヤ、宇崎竜童知らないのかい?
超有名人だよ、じゃあ話戻して。
私は放棄に乗って横須賀の様子を見ていた。
ふと、見下げるとビルの屋上に二人の人影に気付いたんだ、若い男性が必死に説得して居て、女性の方は今まさに身を投げる寸前だった。
私は形振り(なりふり)構わず、放棄に乗ったまま女性を助けちまった。二人は驚いて居たが、事の真相を話てくれた。
岡田とめぐみだよ、当時、めぐみはデビューしたての売れないアイドルでね、岡田は同じ事務所の駆け出しのカメラマンだった。岡田は、めぐみを気に入って毎日写真を撮ってたね!
「それ言うなよ! ストーカー見たいじゃないか! 」
「そんな、めぐみに、映画の主演の話が舞い込んで来た、黒羽音監督の作品に条件付きでね。
岡田は、大きな仕事が舞い込んで来た、めぐみの為に自分の思いも告げずに身を引いた。しかし、
この業界、そんなに甘く無い、めぐみは大きな代償と引き換えに仕事を引き受けちまった、映画は撮影中の事故で死者をだして、お蔵入り。
黒羽音に散々もて遊ばた挙げ句、捨てられた。
その話を聞いた私は、一肌脱いだ。めぐみと同じ事務所に入ってユニットを組んだんだ、
のりか&めぐみだよ。
「のりか&めぐみって、地味な名前、……のりかって、お母さん?じゃあ、お母さんの机の上の写真って…… 」
そうだよ、若い頃の私とめぐみと岡田だよ!
(アヤは相当のショックを隠しきれ無かった)
なんだい? 何か可笑しいかい? 面影いっぱい有るだろ!
「でも、わざわざユニット組まなくても復讐ぐらい出来たんじゃ無いの? 」
私も、まだやる事が決まって無くてね、暇潰しにね。
「暇潰しだったんだ? 」
(岡田が呆れ顔で言った)
復讐の手段を色々考えて居たんだけど、いや〜
ユニットが売れちゃって! 忙しくて、忙しくて、
なかなか時間が作れ無くてね、これが私の天職かと思った位さ、そんな、ある日、黒羽音は私にもちょっかいを出して来て、映画の主演の話を持ち掛けて来た。
女好きの黒羽音にはビックリしたよ、めぐみと仕事してるのに、おかまえ無しって感じだった。
でも、向こうから来てくれて手間が省けた。
当時、お婆ちゃんは横須賀で小さなレストランを始めて居て、人間に試す為の悪魔の料理を作って貰った、今の裏料理の原点だよ!丁度バレンタインが近かったんで、お婆ちゃんは懺悔のカカオを使った料理、
《ホンネンショコラ》を作ってくれた。
(ホンネンショコラは自分の罪や本音をあからさまに告白してしまうデザートで有る)
私はホンネンショコラを持って黒羽音の居るホテルに行った。
しかし、私は甘かった。ホテル部屋に行くとドアの隙間から、嫌な匂いがプンプンして、警戒して居ると、いきなりドアが開き、私は黒羽音に部屋に引きずり込まれた、部屋の中には沢山のニンニクと十字架が、私は意識を無くした。
目が覚めると、私は十字架の張り付け台に、黒羽音はその様子をビデオカメラで撮影して居た。
私は黒羽音の裏の顔を知ら無かった。カルトマニアの黒羽音は、私の六芒星の痣とめぐみの変貌ぶりを見て怪しんで居た。私が魔女でめぐみを操っていると確信して居たんだ。私は逆に黒羽音の罠に掛かってしまった。
黒羽音が私を、どうしようとして居たかは分からない、でもギリギリの所で岡田とめぐみが助けに来てくれたんだよ!
あの時、岡田が来てくれ無かったら、ユウもアヤも生まれ無かったかもしれない……
ありがとう、岡田!本当に感謝して居るんだよ!
「いや、そんな大げさな…… 」
「で、ホンネンショコラを黒羽音に食べさせたの? 」
ホンネンショコラを黒羽音に食わせて、岡田が奴の懺悔をビデオに録画する手筈だったんだが、
ホンネンショコラは何故か岡田が食べて、めぐみに、こくってたよ!
「照れるから、その話! 」
何、照れてんだい?顔が真っ赤だよ!
「違います! 最近、酒が弱く成ってね」
そう言や、昔、岡田は酒が弱くてね!
私達、お姉さんがお酒の飲み方を押して上げたんだよ! 」
「三人は三角関係だったんですか? 」
「もう、アヤちゃんまで…… 」
いや〜私も弱く成ったんだよ!
「どこが! 大生、五、六杯は飲んでるだろ、ヨーコ! 」
酒じゃ無いよ! 魔法だよ! 岡田は知らないが、
色々あってね、魔力取り上げられちまって
散々な目に合ったんだよ!
「そうなんだ…… 」
岡田、何か話が有ったんじゃ無いかい?
「いや…… 今日は酔ったから帰るわ! でね、ヨーコ
仕事が忙しく成って来たから、当分来れないかも知れない…… 」
何言ってんだよ、仕事終わってから来りゃ
良いだろ!
「そう言う訳だから…… 」
(岡田が席を立つと)
あれ? 岡田! 少し背が低く成ったんじゃ無いかい?
「そうか? 成長期、とっくに終わってるから、後は縮む一方か、酒も弱く成って来たしね。
アハハハ!! じゃあね、ヨーコ! 」
「カラン〜カラン〜カラン〜」
(岡田はヨーコに相談出来ず笑顔で帰って行った)
えっ〜と、何処まで話たっけ?
黒羽音には、備えで持って行った。
今の裏料理の子羊のソティ忘れな草添えの
忘れな草だけをたっぷり食わせた、
黒羽音が復帰したって事は、薬が切れたって事。
昔の事、覚えて無きゃ良いんだが……
19部ハロウィーンの、お母さんの水色の衣装の話、少し修正しました。




