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(ハロウィーン)

「カラン〜カラン〜」


「トリック オア トリート! お菓子頂戴!! 」


(子供達が来店)


はい! キャンディと焼き菓子!


「ありがとう、魔女さん! 」


今日は、お祭り一年で一番楽しいハロウィーンです。レストランは仮装大会の真っ最中!

窓頃家は大忙し。お姉ちゃんはガイコツの全身タイツでタクマをおぶってファンクラブの皆さんの接客を。

カミングアウトしちゃったみたい!


お婆ちゃんは焼き菓子作りとパーティー料理と裏の料理、今日は姿が見えない程の速さで動いて居ます。寿命が人間並みに成ったとは思えない。

加速装置でも付いて居るのかな?


お母さんは、パンパンの水色のロングドレスを着て岡田さんと楽しく、生ビールを飲んで居ます。水色のロングドレスは実はお姉ちゃんの衣装で、仮装の用意をして居なかった、お母さんに取られた。


小学生っか!! てか 働け!!


お姉ちゃんは、当初、影達が着る予定だった、ガイコツの全身タイツを着る事に成ったが、今見ると結構気に入ってる様だ。


デモンドさんとアスタロスは山の様な洗い物を。


直江君はフランケンの仮装して、元気に成った、お母さんを連れて、今日は、お客さんです。


コウモリ達は今日は有る所に隠れて居ます。


ハロウィーンパーティーでは、私達、堂々と魔女出来ちゃんです。放棄にだって乗れちゃう。


私は、これから余興のマジックショー。

魔女の正装に着替えて、デモンドさん達も支度が出来た様なので、マジックショーの始まりです。


まずはアヤの手の平から沢山の花びらが・・・

あれ?ちょっとタイム!

「練習の時は出来たのに…… 」


「ユウの紅葉(もみじ)風吹! 」


(拍手喝采)


お姉ちゃんの手の平から真っ赤な紅葉が、

お姉ちゃんが、とっさにフォローしてくれた。


「続いて、デモンドさんとアスタロスのマジック」


私の両サイドでシルクハットにタキシードの吸血鬼姿の二人がタキシードの内側からコウモリ達を

バタバタと、最後に空っぽのシルクハットの中から、もう一匹。


(拍手喝采)


「最後にアヤの空中浮遊」


私はステッキを持ってクルクル回しながら、登場!


「ボムッ! 」


ステッキは白い煙と同時に放棄に変わる。

これはマジック。

私は放棄に跨がり店内をユラユラと浮いた!


(拍手喝采)


(そんな盛り上がりを見せるレストランの外に、

めぐみが現れた。めぐみはガレージに向かい、シャッターを静かに上げヨーコの部屋に手際よく侵入し、本棚からレシピ本を抜き取った。

帰り際、机の上の写真に気付き、少し眺めて、

「のりか姉さん、ごめんなさい! 」と言って部屋を出た。先日、岡田が、酔ったヨーコからレシピ本の存在と、おおよその場所は聞き出して居た。そして翌朝)


私達が何時もの様に朝食をとって居ると、お母さんが慌てるながらレストランに上がって来た。


「無い! 無いんだよ!! レシピ本が、昨日のハロウィーンで、出した新作の料理を書き込もうと思って本棚を見たらレシピ本が無くなって居たんだよ! 」


「酔っぱらって出して何処かに置き忘れたんじゃ無いの? 」


(ユウが言う)


「いくら酔っても、レシピ本を、そんな雑な扱いしないよ私は! アヤ! 又、お前の仕業かい? 」


私じゃ無いよ!

皆で探す事に成ったが、レシピ本は見つからず

外部の侵入者が居た事が解った。


「あんた達が改築の時にセキュリティを、しっかりしないから、こんな事に成るんだよ! 」


「地下とレストランは、そのままで良いと言ったでは無いか! そもそも何故鍵を掛けない? 」


「家に、そんな習慣は無いんでね、第一、

魔女の家に入る泥棒なんて聞いた事無いよ! 」


「逆では無いのか? 魔女の家が泥棒に入られるなんて私は聞いた事が無い! 」


挙げ句の涯は、お母さんとデモンドさんが喧嘩する始末で家は、家中大騒ぎ! 結局レシピ本は出て来なかった。次の日から、お母さんはテレビのニュースチェック。デモンドさんは新聞をチェックをし始めた。


「らしい事件は無いね! 」


何してるの?


「レシピ本が盗まれたって事は悪用する訳だろ、

怪しい事件が無いかチェックしてんだよ!

アヤも、学校の仲間とかに、然り気無く聞いて見てくれ、突然身内がカエルに変わっちまったとか

有るかも知れ無いからね」


そんな裏料理有ったんだ……

それから毎日、事件をチェックしていた、ある日。

テレビのワイドショーを、騒がせてる人が居たの。


「いや〜驚きました。全盛期を彷彿(ほうふつ)させる出で立ちで、私達もビックリしてます。

引退説も流れて居た、最中(さなか)この劇的な復活と、今回、黒羽音監督の復活記念作品、黒神の刻の主演女優に抜擢、おめでとうございます。

黒羽音監督と言えば、アルツハイマー型認知症を克服しての脅威の復活劇!

ズバッと、聞きますよ! これ、うちの番組の売りなんで! 」


(ワイドショーの司会、ズバッと紋太郎が言う)


「あなたと黒羽音監督は、昔、同時期に業界から

姿を消し、そして、このタイミングでの二人揃っての復活、怪しく無いですか? 因みに、のりかさんは今どうして居ますか? 」


「今日は映画の宣伝で来て居るので、

そう言ったコメントは出来ません」


「じゃあ、違う質問を。ズバッと聞きますよ!

整形しました? 」


「整形では有りません! 最新のエステを黒羽音監督から紹介され受けて来ました」


「最後に、もう一つズバッとお答え頂けませんか? 息子さんは元気ですか? 黒羽音監督の子供では? 」


「なんで、そんな事まで…今日は帰ります! 」


「あっ松野さん!? 怒らせちゃいましたね……

今日ゲストは松野めぐみさんでした」


「あれ、相当お金掛けたね」


(番組スタッフが言う)


「エステで、ああ成るんなら、私も受けたい」


(メイクさんが言う)


(番組の途中でめぐみは退席してしまった。番組関係者は驚きを隠せなかった、それもそのはず、松野めぐみは一回り以上、若返って居たからである。そのワイドショーをヨーコは見ていた)


「これだね! でも何故?めぐみが犯人? めぐみが今さら黒羽音と、私ゃサッパリ解らないよ! 」


「カラン〜カラン」


「ヨーコ、話が有って来たんだけど…… 」


岡田さんがレストランに来た。


「どうしたんだい? 珍しいね、こんなに早く、

岡田もワイドショー見て、来たのかい? 」


「めぐみの事なんだけど…… 」


「そうだよ、めぐみが若返って、芸能界復帰したんだよ! 今真相が解るからちょっと待ってな!

アヤ! 私の部屋から玉を持って来ておくれ」


お母さんは玉の下にタオルをひきトンカチで玉を叩いた。


「ゴキッ! 」


玉の周りの白い石が割れ中から水晶玉の様な物が現れ中にメダカの様な生き物が居た。

お母さん中に何か居る!


「良かったよ! 終わっちゃ居なかったんだね、

龍の時代は! いつの日か、こいつが、この中から出て来る日が来るかもね。アヤ! 割れた白い殻は大事にしまっときな。さあ龍よ私の見たい物を見せておくれ」


お母さんは、そう言って、台座の上に置いた、玉に手をかざした。玉の中に映像が浮かび上がって来た。黒い服の女の人がガレージのシャッターを開けレシピ本を持って出て行く。


(岡田は、はっとしたが、映像には岡田の姿は映っては居なかった)


「やっぱり、めぐみだ、この時点では、歳相応って事はレシピ本で何か作って食べたね、多分プラスコラーゲンのフカヒレ煮だよ」


(プラスコラーゲンのフカヒレ煮はレストランの

裏料理、マイナスコラーゲンのフカヒレ煮の逆バージョンで、肌のシワやシミが取れるだけでは無く細胞が活性化し若返っていく料理だ)


「でも、人間が、私のレシピ本で料理を作るなんて不可能、まして三つ首鮫のヒレを手に入れる事など…黒羽音だね! 奴のカルト狂いは筋金入り、

やはり黒幕は黒羽音か? 」


一つ聞いても、良いですか?龍の玉って、結局の所、何なんですか?


(ぎょく)は、龍の玉子だよ、

奴は最後の一匹に成っちまって、自暴自棄に成っちまって居た。

私が育てるって言ったんだが、承知し無かった。でも、愛する連れを失って一匹に成っちまった、あいつの玉は育つ事無く、角質化して行くいっぽうで、私は交渉し続けた。

私達が家族に成った事を知った龍は、玉を私達に託した。中に居る龍の子供は、《愛》が無いと育たないんだよ!

環境が悪いと一生この中に入ったまま出て来ない、

悪く言っちまうと、引きこもりの、へそ曲がりなんだよ、でも、こいつは、この中で色々な事を見て居て、情報を発信してくれる事も有る、へそ曲がりだから安定しないけどね」


もう一つ聞いて良いですか?

岡田さん居るけど大丈夫なの?


(岡田は、翔太とめぐみを助ける為に、めぐみに内緒でレストランに来たが、なかなかヨーコに言えずに居た)



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