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(家族会議)


それではこれより窓頃家の家族会議を始める。


(ヨーコはレストランのテーブルをコの字型に移動して会議用の席を作った。真ん中にヨーコ。

左側に、お婆ちゃんとアヤとユウとタクマ。

右側に、デモンドとアスタロス。影達は隅のテーブルに座らせ、会議は始まった。


皆も知っていると思うが、先日のいざこざで事態が急変した。

こいつらのお陰で…… こいつら(ほぼデモンド)は

ともかく、私達まてオフェンス系の魔法が使え無く成ってしまった。寿命も人間並みに短くされたみたいで、お婆ちゃんは今、死んでもおかしく無い状態に成ってしまった。


「私ゃ、まだ元気だよ! 」


それはともかく!

そんな仕打ちをして置きながらも、こいつら

(ほぼデモンド)は魔界を追い出され、行く所が無いから、ここに住ませてくれなどと言って居る。皆は、どう思う? 意見が有ったら、

手を上げて!


「はい! 」


ユウさん、どうぞ!


「十字架に張り付けて、釘バットの百叩きの刑……

いっそ殺してしまった方が良いと思います」


では挙手を……


「殺せ! 殺せ! 殺せ! 殺せ! 」


ほぼ全員一致で死刑!


「ちょっと待て流れが変わって居る。前回の粗筋だと、掟を捨て、家族が力を合わせて、人間達と共存していくと言う感じでハッピーエンドでは無かったか? 」


何言ってんだい! あんたのお陰で私達ゃ、

偉い迷惑してんだよ! はい! 皆で!


「死刑! 死刑! 死刑! 死刑! シケイ! 」


「タクマまで…… 」


まっ冗談は、この位にして置いて。

まず店の移転は中止、アヤの退学も白紙

皆、ここで又、一から始めるよ!

で、大所帯に成ってしまったので家を増築しようと思う。予算が無いので…… あんたがやるんだよ!


「私が…… 」


そうだよ! コウモリ達も連れて来たんだろ、男手は揃ってる! 一晩で仕上げるんだよ!

これが見取り図だよ。


「ビル? しかも五階建て」


そうだよ! ユウの家族で二世帯、アヤの将来的に三世帯、もっと大きくしたいけど、さすがにバレると何かと面倒だからね!


「いや、この時点でバレるって! 」


(アヤが言うと)


一晩で作れば案外解らないんだよ、ほらテレビでやってんだろ、アハ体験って奴さ!


(アヤはピンと来ない)


「何? アハ体験って? 」


あれだよ、あれ、この画面をジーっと見て下さい、何処かが変わって行きま〜すって奴さ。


「知ってる!!あれ結構解らないよね! 」


てっ事で地下室とレストランは、そのままで

二階から上の部屋を振り分けて行くよ、

意見の有る人は手を上げて。


「はい! 」


ユウさん、どうぞ!


「男子達との移住空間を別けて頂きたい! 」


でわ賛成の方!


「ハイ、ハイ、ハイ、ハイ、」


「あの〜多数決に、うちの影達を参加させるのは…… 」


駄目〜


「絶対に勝てない! 」


(男達は、そう思った)


「はい! 」


アヤさん、どうぞ!


「トイレ、お風呂、洗濯機を女子専用の設置を提案します」


これは即決定で!


「それと、お髭ジョリジョリと、赤ちゃん言葉も禁止にセクハラだと思います!! 」


「もー良い! 建てれば良いのだな! 一晩で!お前達をアッと言わせて男達の威厳を見せてくれるわ! 」


(男達が退室して会議は終了した)


アヤ、ユウ、お婆ちゃん、まだ少し話しが有るから聞いてくれ。

この間は、軽々しく掟を破って、新しい生活を手に入れるなんて言ってしまったが、今回の一件の代償は大き過ぎる、今魔法が使えないのは一次的な物、即位の義で次の王が決まるまでは猶予が有る、今、長老に直訴すればどうにか成る!

でも…男達は覚悟を決め、ここに来た!

アヤが人間との生活を望むなら、窓頃家は魔界の血を薄くして人間に近づいて行く、今までに経験した事の無い試練が待ち受けているに違いない!


アヤ! お前に覚悟は有るのかい?


「うん、とても難しいけど、覚悟は有る!

でも寿命の話しに成ると、まだ良く解らない…… 」


「アヤ、よーくお聞き」


(お婆ちゃんが語り出した)


「私達は長生きする、消滅する方法は幾つか有るが、それを回避すれば、とても長生きする、

(不老不死)みたいな物じゃ。

しかしじゃ、人間界で生きて行くと言う事は

人間と深く関わる、関わった人間に合わせて容姿を変え共に生きる。やがて人間が先に死んで行く、それは親友で有ったり、中には恋をしてしまった者など、その度に生活する場所を変え、又やり直す。幾度と無くそれを繰り返し、私達は悲しみを覚えた!何の為にこれを繰り返すのか?

私は考えて居た。昔の同士達が人知れず徐々に消えて行ったのは愚問の結論。

今回の、悪魔殺しのポタージュの一件で

分かった通り、私達は人間の癌の様な物、何時までも君臨してはならぬ、人間達と共存して、取り込まれ、あとの事は神《死神》に任せるのが本来の生き方だと思う。

私とヨーコは、もう決めて居る。後は、ユウとアヤ、お前達が決めるのじゃ! 」


「はい! 分かりました! 私とお姉ちゃんは共に頷き決意した。

でも、一つ聞いてもいい?

さっき不老不死って言ったけど、

お婆ちゃんは、歳を取って居るよね? 」


「そうじゃよ! 私は、かれこれ四百年は生きている。上手く生きる為に(よそおう)って居るのじゃ、ヨーコも又、然別(しかり)昔テレビで顔を晒してしまったので、今の歳成りに、装って居る。


えっ! 《テレビ》で!?

(アヤが言う)


「私達種族は二十歳を過ぎた頃から歳を取ら無く成る、この地で生きて行くのならば人間の成長に合わせ無ければ成らない。

だから、《装う》んだよ。それが嫌ならば人間達に関わら無ければ良い。

どの道、不老不死の力も無く成った事だし、窓頃家は、この地を、長かった旅の終点としよう。


(窓頃家が決意表明した日と成った)

(仕入れ2)に、そのまま続きます。

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