(月夜の激戦、第一章完結)
「不吉なカードが出たね! こりゃ引っ越しどころの騒ぎじゃ無いね! 」
(ヨーコが引いたタロットには死神のカードが、
満月の夜だった。上空に数匹のコウモリが現れ停止した、ぼやけた黒い男達が出現した、影だ!
コウモリの影達はアヤの行く手を阻む)
お願い! 影さん、行かせて下さい。
(アヤがお願いするも、以前の影とは違い、攻撃はして来ないが、少し不気味だった)
「ブウォン ブウォン ブウォン」
(月に映るバイクの影)
「援護に来たぞ! 我が妹! 元東連合会総長、窓頃ユウ参上、夜露死苦!! 」
(ユウは上空に停止しているコウモリに両手から木枯らしを出した、木枯らしは竜巻に成り、コウモリ達を巻き上げ影達は消滅した)
「名付けて、両手、手離し運転、木枯らしトルネード! 夜露死苦! 」
お、お姉ちゃん? ありがとう!
(又一人、月に映る男の影、魔界の王の側近アスタロスが現れた)
「待って居たぞアスタロス!! 」
「・・・」(アスタロスは相変わらず喋らない)
「この間は、しくじったが、今日こそ、お前の首を喰いちぎって、赤ちゃんを取り戻す! 」
マジよマジ!夜露死苦言わなかったから、お姉ちゃん絶対マジよ!!
(ユウは地上に降りバイクを捨て地上戦に持ち込んだ! 戦いはユウの一方的な攻撃でアスタロスは防御するだけだった。お互いが息を切らし始めた時、アスタロスの動きが止まった。
その時、ユウは口を大きく開けアスタロスに飛びかかった)
ゲッ! お姉ちゃんの口が、あんなに大きく……
怒りが絶頂すると、あんな事も出来るの?
カルトだわ!
(その時アスタロスの前に突然大きな影が現れユウを突き飛ばした)
「もう良い、お前は下がれ! 」
(上空から声がした。月の下に黒コートを突き破る大きな哺乳類の翼をしたがえた大男、デモンド(魔界の王)が居た。地上では、そのデモンドの影の攻防で精一杯のユウ)
「ブロロロロロー」
(上空に現れた真っ赤なポルシェがデモンドを、はね飛ばした。地上のデモンドの影が消え、
ポルシェは、そのままユウの前で停車した)
「バタン」
「ユウ待たせたね!ここは私にまかせな! 」
(そう言ってヨーコが車から降りて来た)
「バノール べリア デモンド! ここで会ったが百年目! いざ決着の時! 」
お母さん、この間会ったばっかりじゃん!
しかも、なんで皆、時間差で出て来るの?
演出ね! きっと演出なんだわ!
(そう言ってる、アヤは、観戦などして居る場合なのか? 何処か行く所が有ったのでは? )
「さあ、そんな所に居ないで降りておいで! 」
(と、ヨーコが言うも)
「お前らなど影で充分だ! 」
(そう言ってデモンドの影が再び現れた)
「じゃあ、こんな奴、一撃で始末するよ! 」
(ヨーコが両手を上げると胸の谷間の六芒星が激しく青く光った)
「絶対零度アイスシャワー!!! 」
(ヨーコの両手から出た無数の氷の氷柱が影を貫く、しかし氷柱は影をすり抜け攻撃は効かなかった)
「グラ グラ グラ」
(デモンドの影が徐々に赤く揺らめく)
「お前は、これが嫌いだったな!火砕流デスマグマ!!! 」
(デモンドの影がドロドロのマグマに成りヨーコを飲み込もうとした)
皆、いつの間に、こんな魔法を、しかも名前まで
食べたんだわ! きっと何かの実を!!
「私ゃ、熱いのが、苦手なんだよ〜 アヤ、そんな所で見てないで、そろそろ、お前の出番だよ!
有るんだろ! 必殺技! 」
はぁ? 私には、そんな力……
「もって来たんだろ!《花》。花だよ花! 」
えっ! あの気持ち悪い奴? 持って来て無い。
てっ! あれ、持って歩く物なの?
「流れだよ、流れ! そおゆう感じに成ってたじゃん! お前の秘めた力とか…… あの変な植物とか…… 」
じゃあ、この状況って絶対絶命?
「あー、せっかく、アヤに、とりを取らしてやろうと思ったのに台無しだよ、しょうがないね」
(ヨーコは口を大きく開けて深呼吸をした)
「お前らー! よーく、お聞き!!! 」
(吐き出した怒涛の叫びは、周りを一瞬で凍らせた! )
「私ゃ、昔から魔界の掟ってのが、大っ嫌いだったんだよ!
魔女はサタンとしか結ばれない!
男の子が産まれれば魔界に持って行かれちまう!
家族が一緒に暮らせ無い!
好きでも無いサタンと強制結婚!! 」
「す、好きでも無い? 」
(デモンドが言う、影達は、たじたじ)
「あー、そうだよ! もう、掟なんて破って離婚だよ、離婚!! で、人間の男でも探して第二の人生を楽しむよ!!! 」
(ヨーコの口から吐き出された怒涛の叫びマイナス100度がサタン達を襲った)
「分かったから、その攻撃、止めてくれ、
影達が凍ってしまった。
寒くて敵わん!それに離婚はまずい、
魔界の王が離婚では皆に示しが付かぬ、
この話しは、一旦魔界に持ち替えり審議して来る。皆、退散じゃ! 」
(サタン達は月夜に消えて行った。
疲れ果て膝をつくヨーコ。
ヨレヨレに成ってもヨーコに肩を貸すユウ。
二人はボロボロに成りながらも勝利した)
何よこれ? 茶番劇? しかも話しが、ただの夫婦喧嘩に成ってた様な?
「そうだよアヤ! デモンドは、私の旦那、アヤのお父さんだよ! 」
(ヨーコはボロボロに成りながらも言った)
「そうよアスタロスは私の旦那! 」
(ユウもヨレヨレに成りながらも言った)
そのボロボロとかヨレヨレとかも、もう要らないから!!!
私は、この衝撃的な出来事に、すっかり直江君の家に行く事を忘れて居た。
気が付くと、朝日が昇ろうとしていた。
因みに、ここは、お姉ちゃんがサバイバルゲームをしていた場所、
私が初めて放棄に乗った公園です。
(月夜の激戦から何日か経って、レストラン窓頃では)
「カラン〜カラン〜」
「いらっしゃいませ! 」
直江君がテーブルを拭きながら笑顔で言う。
「だから、それ俺の枝豆! 」
お母さんは岡田さんの枝豆にタバスコを掛けながら生ビールを!
「萌え萌えドッキュン」
お姉ちゃんはオムライスにハートケチャップを!
「ツチノコは煮ちゃうより人間に売った方が…… 」
と、呟く、お婆ちゃん!
私はって? お婆ちゃんの横で見習いシェフに昇格! 新人が入ったから洗い場は卒業!
そう、この二人!
赤ちゃんをおんぶして皿を洗うアスタロスに
お母さんのジョッキを洗う魔界の王。
花はって? ちゃんと育ってるよ! 出番無かったけど。
でね! メニューが一つ増えたの!
《幸せのミネストローネ》
いろんな具材が入ってて温かいの!
今度、食べに来てね!
END
てっ! この話し、まだ終わって無いの!
第二章(消えたレシピ本)に続く。
ここに筆者の感想とか書いて良い物なのでしょうか?
とにかく 執筆は始めてで、解らない事だらけです。「」()《》が、あやふやで読みにくだろうけど宜しくお願いします。
自分の中に突然映像が現れ書き始めました。
何かが降りて来たって感じです。
因みに、降りて来たのは20年以上前の事で、
黄ばんだ原稿用紙から、修正して書き直して居る所です。
元稿は アヤが携帯を、お母さんに内緒で買うとか、サタンの王がテレビを見ながら、モー娘のカゴちゃん辻ちゃんを応援している、とか、直す所が一杯で苦労してます。第二章は《》キーワード第一章に匂わせた話しにも繋がります。
話しの期間?時間?が前後する所が有って、少し解りづらいかも…
本当はハロウィーンまでに書き終えたかったんですが、《クリスマス》までには終わらせます。
宜しくお願いします。
読んだ方は出来れば感想をお願いします。
批評でも不評でも何でも構いません。
それでは、マスターでした。
PSって古い?プレステじゃ無いよ!
PS 昔、応援してくれた人が居ます。その人の為にも書き上げます。