今後が不安な件について。
「まさか、姉貴がシスコンだったなんて・・・
20年以上一緒に暮らしてたのにはじめて知ったぞ。」
そんなことをぼやきながら、携帯ゲーム機をいじる。
やっているのは一流の女神になるために日本中をまわるゲームだ。
「あ~、無理だろ、110体倒すなんて。自分スゲー忙しいのに。」
主に動画のチェックやアニメをみるのに。
「勇美~、ちょっと来なさ~い。」
「ん~?」
突然、姉に呼ばれた。
「自分いま忙しい~。」
「どうせ部屋でゲームでもしてるんでしょ!いいから来なさい。」
「は~い。」
「座りなさい。」
リビングに入ると突然言われた。
おとなしく座る。
「ではこれより第23回久保家家族会議をはじめま「意義あり!」
・・・なによ」
「初めての家族会議のはずなのに23回目なのは何故だ!
残りの22回はどこにいった!」
明らかにおかしい!
「両親が生きてるとき、ニートを社会復帰させようとした会議よ。」
「申し訳ございませんでした!」
真実は、いつもひとつ!
「でも、家族会議なんて一体なにを話すんだ?」
「あなたの今後の事よ。」
・・・今後?
「まさかこのままニートでいられると思ってないわよね?」
「ギク!?」
ポク・ポク・ポク・チーン
「・・・やっぱ駄目?」
「駄目に決まってるでしょ!」
「働きたくないでござる!」
「あら、働けとは言ってないわよ?」
「ふぇ?」
「勇也、いえ、勇美はこれから、新しい人生を歩むの。」
・・・は?
「えっと、それはつまりどういうこと?」
「戸籍を新しく作るの。」
・・・え!?
「できるの!?」
「ええ、前の戸籍は行方不明になったことにしましょう。」
「男の俺えぇぇ」
あまりにもひどすぎる!あんまりだ!
「ていうか勇美、て誰だよ!」
「あら、前回からずっと言ってたじゃない。」
「言ってたけどツッコミ所が多すぎたの!」
「女の子には、『美』の字を名前にいれるのが我が家の伝統よ。」
その伝統も初耳だよ!
「だからって『勇美』って適当すぎるわ!」
「は?死んだ両親につけてもらった名前よ。大事にしなさいよ。」
・・・『也』の部分はいいのかよ。
「そんな事より今後の事よ。」
姉貴の考えをまとめると、見た感じ幼いから学生からやり直せとのこと。
「今日は7月の4日。つまり、あと少しで夏休みよ。
だから休み明けに学校に入学するとして、その間に女の子としての常識を
教えてあげる。」
「だが断る!」
バーロー!学校なんて行くかよ!
「お前に拒否権ねえかんな。」
女子に言われたい言葉なはずなのに言われても全然嬉しくない!
「でも年齢とかどうやってきめるんだ?」
「あら、簡単よ。」
姉貴はメジャーをとりだした。
「平均身長を参考にすればいいの。」
「夢だ・・・これは夢だ・・・」
「いいかげん認めなさい。勇美の身長は131.3。
9才二ヶ月の平均が131.5だから小学3年生からスタートね。」
「嘘だ!」
「嘘つかないわよ。」
最低6年学校に通い直すとか・・・。
PVが1000越えてびびった。