■シーン3(クロム、ディラ、ジョーカー、テトラ、コーラ、ダナ、ダーク)男4女3
■シーン3・別れはつらいよ(クロム、ディラ、ジョーカー、テトラ、コーラ、ダナ、ダーク)
(※シーン0に、キャラクター説明が書いてあります)
ダーク「や。久し振り。みんな」
久し振りに会ったダークに見とれているクロム。
ダーク「(クロムにすぐ気付いて)……クロム」
クロム「だ、ダーク……」
ダーク「……やっと会えた」
クロム「……そ、……そう、ですね」
ダーク「元気……だった?」
クロム「……うん」
ジョーカー「おい。クロム。他の酒も持ってこい」
クロム「えっ」
ディラ「はやっ! もう飲み干したんですかっ!?」
テトラ「ジョーカーにとってはどんな酒も水と一緒だから」
ダナ「どんだけ分解してんだよ」
テトラ「胃に入る前に肩とかから蒸発してるんだよきっと」
ジョーカー「クロム、酌しろ」
クロム「は、はいはいっ。そ、その内指名料頂きますからね」
ダーク「クロムを指名しても良いの?」
クロム「えっ? あ、はい」
ジョーカー「いくらだよ」
クロム「に、2千円」
ダーク「2千円!? クロム、自分を安売りしちゃいけないよ」
コーラ「あ。ちなみにプラス2千円で、膝枕して貰えるで」
ダーク「ええっ!!?」
ジョーカー「(立ち上がる)ちょっと待て! 安過ぎんだろ」
ダーク「何考えてるのっ!!」
クロム「えっ、えっ!? い、いや。店長が決めたことなので」
ディラ「なっなーんと! もうプラス二千円で、衣装をメイド服から水着にチェンジ出来ます!!」
ダーク&ジョーカー「はぁー!?」
ディラ「エプロンはしますよっ? ちなみに水着はコレですっ! ふりふりセクシー黒ビキニっ!」
ダーク&ジョーカー「おお」 クロム「ちょっとディラ!」
コーラ「何想像しとんねんっ!」
ダーク「ちょっ、ちっちがっ!」
ダナ「さ~ら~に! プラス二千円で、指名メイドの江戸川温泉入浴シーン・モニター観察チケットがついてくるっ!!」
ダーク&ジョーカー「(テーブルをブッ叩き)ふざけるなけしからん(ダナ「もっとやれ!!」)店ごと買い取る!!」
クロム「は? えっ?」
テトラ「あははっ。落ち着いてよ二人とも。どうどう。あはは。ジョーカー昨日四億以上儲けたからって大盤振る舞いしないでよね~。すーぐお金使っちゃうんだからー」
ダナ&コーラ&ディラ「四億ぅ!?」
ジョーカー「(座る)て、テトラのバージョンアップで半分消えるけどな(気持ちを落ち着かせようとする)」
テトラ「良いじゃん。新機能増えるし。あ。(自分の首元に触れて)あと丁度五時間後に、インストール終了するよ」
ジョーカー「シンプルなもんが一番強ぇに決まってんだろ」
テトラ「そうかなあ? 色々大変なんだよ? この身一つで我が儘な船長のお守りするのってさあ。だ、か、ら。ね?」
ダーク「(テトラの隣に座って)海賊って税金払わないの?」
ジョーカー「払うかよバカか。どっかに帰属したら海賊じゃねえだろ」
コーラ「長距離空間転移する時も払わんの? 押し切るん?」
ジョーカー「あー、」
テトラ「いや、転移料金はちゃんと払ってるよ。関所のお姉さん、すっごく怖いんだもん。顔はコーラと同じなのにね」
コーラ「ふーん」
クロム「あっ。他のお客様がっ……」
ディラ「あっ。ボク行きまーすっ」
コーラ「うちも行くわっ。クロム様、ごゆっくりー」
クロム「えっ。あ、ちょっと……」
ダナ「ごゆっくりー」
ジョーカー「おい。さも当然のように同じ席に座ってんじゃねーよあっち行け」
ダーク「クロムを迎えに来たんだよ」
クロム「えっ?」
ダーク「クロム。リンから手紙を預かってきたんだ」
クロム「手紙?」
ダーク、クロムに白い手紙を手渡す。少し考え。それを開封し、読むクロム。
ジョーカー「……テトラ、」
テトラ「んー?」
ジョーカー「行くぞ(立ち上がる)」
テトラ「ん。クロム、チップ弾むよっ。いくらかな?」
クロム「……ふざけないで下さい」
ジョーカー「あ?」 テトラ「えっ?」
クロム「っダーク!! 私の目に狂いがなければ、これには私がアイゼルの女王になれと書いてある気がするんですが!?」
ディラ&コーラ「ええっ!!?」 ダナ「ああっ!?」
ジョーカー「……そこまで堕ちたか」
テトラ「おやおや」
ダーク「うん。そうだよ」
クロム「私にはそんな資格ありません。お引き取り下さい。私はもう死んだ人間です。わかって下さい(席を離れようとする)」
ダーク「(クロムを呼び止める)クロム!! ……頼むから、戻ってきて欲しい。俺は、君が国を治めるべきだと思う」
クロム「どうして……っ。ごめんなさい。こんな……何年も前に逃げ出した人間が国を任される立場になるなんて。間違ってます。ダーク、少し考えれば、わかるでしょう!?」
ダーク「でもクロム、」
クロム「っ私が女王になる位なら、ディラが女王になった方がマシです!」
ディラ&コーラ「えぇ――――っ!?」
ディラ「くっクロム様!? 何言ってるんですかっ!?」
クロム「私は、ディラを女王に推薦します!!」
ディラ&コーラ「えぇぇえ――――っ!?」
ダナ「マジかよ」
コーラ「クロム様!?」
ダナ「……盛り上がってんな。おーい、コーラ。Cテーブルのイチゴパフェ二つ。出来たぜー」
コーラ「うっ、あっ、はーいっ!」
笑いを堪えているジョーカーとテトラ。
クロム「お姉様は私が生きていると知って……。どうしてそんな易々と身を引くんですか。この18年もの間、アイゼルを守ってきたのは、お姉様でしょう?」
ダーク「……クロム。リンは……」
ジョーカー「あの女には、なんの価値もねえ」
クロム「ジョーカー?」
ジョーカー「はっ。ダルダディア。言ってやれよ。あいつはただの蛇の抜け殻だってな」
ダーク「(軽く呟く)……リンを、悪く言うな……」
テトラ「なんで今更クロムなのさ? こだわってるの?」
ダーク「だって、クロムには真の血が流れているから!」
ディラ「(怒りがこみ上げる)っ!! 血なんて関係ねえんだよっ!!」
ディラの怒号が響き。しんとなる。
残っていたお客さんたち、空気を読んで。支払いをして(コーラが対応)。店から全員ぽつぽつと出て行く。
ダーク「ディラ……?」
ディラ「っ。って――……。だ、ダナが言ってましたっ!」
ダナ「ええーっ! まさかのーっ!?」
ディラ「っでもボクは!! ボク、が……言える立場じゃないのかも知れないけど。でも、やっぱり。新しい王様は、アイゼルとケテラスを一番愛している人がなるべきだと思うんです。クロム様が居なくなって。王家が途絶えて。……でも、それでも残された人たちが、あの場所を守り続けたから! だから……ダーク様。ボクは、」
テトラ&ダナ「ダークが王になればいいんじゃない(か)?」
コーラ「うちも、そう思うわ」
ダーク「いや……俺は……」
ジョーカー「反対だ」
コーラ「なんや! 黙ってろや非国民っ! まとめようとしとんのに!」
ジョーカー「うるせえ。そいつが王になったら他の上流貴族がどう思うか。わかるだろ。微妙だろ! クロム生存の噂なんて、すぐに広まる! クロム、ディラ、リンディアを差し置いて。そいつが王位に就く意味がわからんだろ! ただの騎士だぞ」
ディラ「……。あの、ダーク様、」
ダーク「ん?」
ディラ「ダーク様は、クロム様のお気持ちをちゃんと考えていますか?」
ダーク「考えたいんだ! だから話したい! クロム、リンと三人で話したい。一緒にアイゼルのこと、国のことを考えたい。18年前のことだって……。ちゃんと、謝りたいんだ。クロム」
クロム「……ダーク……」
ダーク「俺は勝手かも知れない!! でも君を忘れたことなんてなかった!! ……約束しただろ? 世界が平和になったら……一緒に。二人で――」
クロム「二人で……。旅を、しようって」
ダーク「(そっとクロムに近付き。頬に手を当てて)こんなに美人になっているなんて。……ズルいよ。クロム」
クロム「美人、なんかじゃ」
ダーク「俺は、クロムの傍に居たい。もう離したくない! 一緒に来て欲しい」
コーラ「何回プロポーズする気やねん!」
ダナ「前プロポーズしたのはジョーカーだろ」
コーラ「なんなんこの双子譲歩とかそーゆー心ないん?」
ジョーカー&ダーク「ない」 コーラ「えええ……」
テトラ「お嫁さんにしたいの?」
ダーク「……っしたい!!」
クロム&コーラ&ディラ&ダナ&テトラ「ええーっ!?」
ジョーカー「(イラッ)……」
テトラ「ぷっ!」
ダーク「クロム……」
俯き、ぼろぼろと泣き始めるクロム。
ダーク「……!」
コーラ「クロム様っ!?」 ダナ「クロム……」
ディラ「ちょ、ちょっと……!? 私のクロム様を泣かせるとかいくらダーク様でも殺しますよ!?」
ダーク「えええーっ!?」
ジョーカー「そうだ。死ね。ディラに殺されて死ね」
コーラ「暗っ!!」
テトラ「こらこら。死ねなんて言っちゃ、いけないよ」
ダナ「海賊に言われても説得力ねぇな」
テトラ「殺しはしないのが、ジョーカーのモットーなんだよ。ね?」
ジョーカー「おう。自分の手は汚さねえ」
コーラ「こいつ嫌いっ!!」
ダーク「クロム……。そんなに、嫌なら」
クロム「っ……。違うの……」
ダーク「ん?」
クロム「嬉しいの。私、ダークのこと好きだったから」
ジョーカー「……」
ダーク「そっか……」
テトラ&コーラ&ダナ「ロリコン!」
ジョーカー「っ。ロリコン!」
ダーク「なっ。お前はどうなんだよ」
ジョーカー「そいつはもう九歳のガキじゃねぇ」
ダーク「そんなのわかってる」
ジョーカー「クロム! そんなやつ無視しろ」
クロム「私……。(涙を拭いて)戻り、ます――」
ディラ「えっ?」
ジョーカー「な……」
クロム「アイゼルに戻ります。ダーク」
ダーク「(とびきり喜んで)クロム……!」
ジョーカー「ふざけんな! お前、何ぬかしてんだよっ!」
テトラ「(ジョーカーの口を右手で押さえて)はいはいー。ちょっと黙ってようね?」
ジョーカー「ふがふがっ」
ディラ「クロム様……っ! 良いんですか?」
クロム「お姉様には、いつか会わなければならないと思っていたんです。それに……。ダークには恩がある」
ジョーカー「!! っ――勝手にしろ!!」
クロム「ジョーカー?」
ジョーカー「うるせぇ。もう話し掛けんな」
クロム「何をそんなに怒ってるんですか」
テトラ「クロム。リンディアと話をして。すぐ帰ってくるつもりかい? それとも、」
クロム「……少し、迷っています。でも、どちらにせよ、私は女王の資格なんてない。……手紙に書かれてあったことで、少し気掛かりなことがあるんです。直接お姉様と話したい」
テトラ「ジョーカーを裏切ることになるんじゃない?」
ジョーカー「……」
テトラ「ねえ?」
クロム「違う。でも、私は行きます。行かなくちゃならない。逃げたままはやっぱりいけない。ダーク、お願いします」
ダーク「うん! すぐ出発しよう!」
クロム「あ、ダナ……」
ダナ「行くのか……。クロム、良いんだな?」
クロム「……はい」
ダナ「そっか。まあ、店は任せな。リンディアを頼むぜ。クロム。あいつは……誰より臆病者だからな。きっとリンも、お前と話したいって思ってるだろうよ」
クロム「ありがとう。宜しくお願いします」
ダーク「近くにメルヴィンを停めてある。さ、行こう」
クロム「はい。ごめんなさい、ディラ、コーラ。向こうに着いたら、連絡を入れますね」
ディラ&コーラ「は、はぁーい」
店から出ていくダークとクロム。
ディラ「クロム様……」




