■シーン9・星空の下で、君と話したい(クロム、ダーク、リンディア)男1女2
■シーン9・星空の下で、君と話したい(クロム、ダーク、リンディア)
真夜中。アイゼルの美しい空中庭園で星空を見上げているクロム。
クロム「綺麗……。地球も見えたらいいのにな。……お店ほっぽって出てきちゃったけど、ディラたち大丈夫かしら。ジョーカー……。誤解、してるかな。……(ポケットから通信機を取り出して)いつもジョーカーから通信が来る時間……。あんなに毎日話してても、やっぱり、会うと違うな……。凄く……――した」
ダーク「(突然背後に現れ)わっ!!」
クロム「(倒れかけて)きゃっ!?」
ダーク「あはは。驚いた?(クロムを支える)」
手を繋ぐ二人。
クロム「びっ、びっくり、しっ、しましたっ!」
ダーク「ごめんね」
クロム「ダーク……」
ダーク「寝ないの?」
クロム「あ……。え、っと……。……噛み締めているんです。この星の空気。とても懐かしくて」
ダーク「少し歩こうか」
クロム「は、はい」
ゆっくりと歩き出す二人。
ダーク「敬語でなくていいのに」
クロム「い、いえ。ダークのほうが年上ですから」
ダーク「クロムのほうが位は上だよ?」
クロム「……でも、」
ダーク「背中、ほんとになんの痛みもないの?」
クロム「えっ。あ、はい。全然、大丈夫です」
ダーク「良かった。君にまたもしものことがあったら……」
二人の距離がうんと近付いて。
クロム「……っ」
ダーク「(繋いでいたクロムの手を自分の頬に当てて。悲しく微笑みながら)苦し過ぎる。やっと会えたのに」
クロム「っ……。(恥ずかしさに耐えられず、視線を逸らそうとする)」
ダーク「愛してる、クロム」
クロム「えっ、あ、あっ……う、」
ダーク「好きだよ」
クロム「お、お姉様……凄くショックを受けていましたね(そっと自分の手を引っ込める)」
ダーク「うん……。現実を、受け入れたくないって感じだったな」
クロム「あ、あの、ダーク。私ずっと謝りたかったの。昔、城の地下に一緒に探険をしに行ったでしょう?」
ダーク「ん?」
クロム「その時、溶岩を纏ったキャギラに襲われて――。ダーク、私を庇って怪我を」
ダーク「なんの話?」
クロム「えっ?」
ダーク「地下、か」
クロム「ダーク?」
ダーク「行ってみようか」
クロム「えっ? い、今ですか?」
ダーク「うん。どうやらあっちも眠れないみたいだし、ね? おーい、リン! 出ておいでっ」
クロム「えっ?」
リンディア「う、うっ……」
クロム「お姉様?」
リンディア「ち、違うんです。覗き見するつもりはっ! なかったんですっ! な、名無しのの部屋に行ったら居なかったから……」
クロム「(リンディアに駆け寄って)何かご用事でしたか?」
リンディア「昔みたいに、一緒に寝たくて……」
クロム「ふふっ。ありがとうございます」
ダーク「ねえ、地下神殿に行って。王家の承認をしてきちゃおうよ」
リンディア「えっ?」
ダーク「二人分。ね? 早いほうが良いでしょ? どちらが女王になるにしても、さ」
クロム「そ、そっかっ。私にはもう、名前だってあるんだもの。やっと、本物の王族として、認められるんですねっ」
リンディア「本当に行くんですか?」
ダーク「すぐ終わるから。ね」
リンディア「っ……」
クロム「お姉様。行ってみましょう。どうしてお姉さまにも王家の証が現れたのかも、わかるかも知れませんし」
リンディア「……わかりました」




