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【ベティ・ブルー】 ~3つのベティー・ブルー どれを観る?~

登場 

シリーズ「短距離恋愛」

【半径三メートルの箱庭生活】 一メートルの世界 <6>(から後方二メートル)[第8部]

【伸ばした手のチョット先にある、お月様】 恐怖の土曜日[第27部]

挿絵(By みてみん)


 ヒロイン月見里百合子が大好きだというコチラの作品。

私自身も大好きな映画だったりします。愛し合う男と女。普通のよくある恋愛映画のように、二人を妨害する恋敵も登場しないし、邪魔する家族もいない。

なのに崩壊していく二人の関係。


 何故壊れていくのか?


 ベティーの強すぎる愛情? 年の差があるために何処か見守るスタンスになっているゾルグのベティーへの愛情表現が不器用だった事が原因? 観る人によってその解釈は様々ほだと思いますが、人目を気にせずひたすら愛に生き愛で壊れていくベティーの姿は圧巻です。


 衝撃のラストを迎えベティーが幸せだったのか? というと言葉に困るのですが、そこまで愛を向けられる相手に出会えたベティーが私は羨ましくて、彼女のような恋をしたいと思ったものです。


 また、性格は優しく穏やかで素敵なものの生きる事に不器用で要領の悪いゾルグという男、多分他の人が演じたら、ダメダメ男になると思うのですが、ジャン=ユーグ・アングラードが魅力的に演じているのですよね。なんか彼の演じたゾルグをみると、何故ベティーがそこまで彼に全てを委ねてしまったのかも分かる気がしてきます。


 この映画を少しでも観たいと思われた方に一つ注意を。

 実はコチラの作品、三種類あります。 何故こんなに種類があるかというと、様々な製作側の事情とか、日本のレイティング規定の問題など、大人な事情が色々……。

『通常版』が1988年に公開され、『インテグラル』に1992年に公開され、『ノーカット完全版』2001年にDVDで発売されました。


『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』・『ベティ・ブルー/インテグラル 完全版 』・『ベティ・ブルー ノーカット完全版』一応物語的には大体同じですが、時代が遅くなるほどシーンも追加されていて、その描かれている情報も多くなっています。この三つバージョン特に『通常版』と『インテグラル』の違いが大きく、映画が伝えてくるモノそのものまでもガラリと変わり、物語は同じに関わらず別モノといってもいい内容になっています。


 通常版はベティーの激しくギラギラした鮮やかな姿を鮮烈に見せつけられある意味、ベティーの物語、それに比べてインテグラルはベティーの哀(愛ではなくコチラ)の部分とそれを見つめるゾルグにまで描かれていてベティーとゾルグの二人の物語になっています。なので、観るならば是非、通常版ではなく、インテグラルを観ることをお勧めします。


 さて、『インテグラル』と『ノーカット完全版』の違いですが、コチラは別の意味でかなり印象が違うものになっています。完全版の完全が、何処にかかっているかというのが問題でして、実はこの映画最初日本で上映されたときに映倫から性的表現を問題視し、公開の際、監督の意思を無視して映像に勝手に手を加え上映されていました。それに対して、監督であるジャン=ジャック・ベネックスが激怒。満を持して出してきたのがコチラ。インテグラルに加えその映倫が修正を加えた部分をあえて本来の映像に戻してあります。その為、性的なシーンがとてつもなく全開で強化(復活?)されています。


 私は通常版、インテグラルを普通に観ていた私は、初っぱなのシーンから、ハッキリ言って度肝抜きました! 『えっ、こんなに明るい部屋で二人は愛し合ってたの?』っと。 

 恥ずかしがり屋さんは刺激強すぎるモノがありますので、バッチコイな方のみ『ノーカット完全版』でどうぞ!


 言っておきますが、所謂性的なシーンといっても、男性が期待するエロだけではありません。

 私の主人は、初めてみたのがこの『ノーカット完全版』でした。

「ゾルグ一人で部屋にいるだけのシーンでブラブラさせている意味あるの? ソッチか気になって物語に集中できない!」と言っていました。何がブラブラしているかって? ご想像にお任せします。


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