07 恨み
事故の知らせを聞いた国王は舌打ちをした。まわりの貴族は男爵一家の不幸を笑った。
宰相はどうして自分の役目なのかと思いながら、銀灰妃に家族の死を知らせた。
「どうして殺したの。殺すことないのに」と妃は暴れながら言った。
「この子も死ねばいいのよ・・・こんな子はいらない」と妃が大声で言うのを宰相は聞いた。急いで医者が呼ばれた。
男二人に羽交い締めされた妃は薬を飲まされて力を失い、ぐったりとなった。
医者は妃をベッドに寝かせると、一晩付き添った。
国王と王妃は幼馴染で十歳のとき、婚約した。婚約後、王妃は流行り病にかかった。時折、流行るこの病にかかった少女は子供を産めなくなる。
それでこの婚約は解消するように両家の親、時の宰相などが進めた。
「エミリー様こそがお辛い立場になるのですよ」
「世継ぎは大切です。後継者争いが起きたら国民も困ります」
「わたくしが身を引くのが一番いいのです。お願いです。わたくしは修道院にはいります」とエミリーも解消を願ったが、彼はエミリーを離さなかった。
回りが諌めれば諌めるほど国王は意固地になった。
「ちゃんと将来を考えているのですか?」
と全面的に二人の結婚は否定されていたが
「三年たったら、第二妃を迎えるのであれば」と妥協案が出され
「・・・承知しました」
そして、国民に祝われた結婚式からすぐに貴族は次々に結婚していった。紫の目の条件はどうしようもなかったからだ。
そして、四年たった時、貴族とは名ばかりの男爵家の娘が、第二妃となった。
叔父のガルシーナ公爵は
「この娘を大切にするんだ。守ってやるんだぞ」と言ったが
「わかっております」とだけ答えた王を見て密かに第二妃に同情した。
予想していた通り、国王はエミリー・スコット令嬢に優しい言葉、微笑み一つ向けなかった。それに加えてエミリーの名前を捨てさせ、デイジーと言う名前を与えた。宰相はスコット令嬢を哀れと思ったが、国のための生贄だと割り切った。
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