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黒と青、金と青、銀と紫  作者: 朝山 みどり


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21 王妃の凋落

 ウィリアムに誘われて王妃の所へ行った。

 イサドラ様の騒動で、すごくやつれたって聞いていたけど、確かにやつれている。


 ほんとに美しい人だったのに・・・あの金髪はただの黄色い髪。肌もくすんでいるし、頬がこけて目も瞼が下がって開けにくそうだ。


「ご招待ありがとうございます」と挨拶をすると

「よく来てくれた」と返事があった。


 この人にはもっと生きて絶望をみて貰わないと。


 ジョシーにもう一人生んで貰おうかな。王様がその子を愛したら面白い!


[弟か妹が欲しくない?]

[ママ、どうしたの急に僕は二人弟がいるからもう充分だけど]

[いたら面白い。でもその子にはママのものは、あげないで]

[でたぞ! ウィリアムの甘えん坊が]とマイクが言うので

[うん、普通に誰かと王様の子はどうかなって]

[それなら、ジョシーにして、もう一人生んだらあの女も、ゴードン伯爵も付け上がるだろう?あの伯爵の財産が欲しいんだ]とウィリアムが言った。

[確かにウィリアムは貰えるな。もちろん王室が没収してもいいけど、ウィリアムが個人で持つ方が楽しいかな]とマイクが言うと

[ふふ、持つべきものはお金持ちのお祖父様だ]とウィリアムが言うと

[正しくはお義祖父様だね]とアレクが言って、三人は笑っていたが

[国王をジョシーの所へ連れて行くよ]とアレクが言うと

[そうしよう]とマイクとウィリアムが返事をしたが

[おっと、侍女長が来た。こいつと王妃は仲良くさせて置きたいから、ちょっとこちらにかまうね]とウィリアムが輪を抜けた。



 しばらくして、深更妃(しんこうひ)が懐妊したと言う話が広まった。

 ジョシーの侍女がばら撒いたようだ。


 またしても侍女長が深更妃(しんこうひ)に仕えようとしたが、今回はゴードン伯爵が侍女を送り込んだようだ。


 ウィリアムが大喜びでジョシーの元に通い、アレクもマイクも嬉しくて嬉しくて会いに行きたいから陛下を誘うと言った形になっていて、陛下はわずかな時間を見てはジョシーに会いに行っているようだ。


 アレクから連絡を受けて散歩していると見事に会いました。片方から陛下。反対から王妃!


 国王と王子が三人。深更妃(しんこうひ)と侍女たち、今日はゴードン伯爵も一緒だわね。


 王妃と侍女長が連れ立ってやって来ると、ウィリアムが王妃の元へ行きかけてやめた。マイクとしっかり手を繋いでいる。



 ゴードン伯爵目線

 散歩していると、王妃殿下と侍女長がやって来た。この侍女長は子を奪われたジョシーを冷たく捨てた女だ。

「王子と陛下を独り占め?」と王妃が声をかけてきた。

 なんだその言い方は、ジョシーへの寵愛が羨ましいのはわかるが・・・


 ウィリアム様がなにか言いたそうにしたが、黙った。

 ほんとにこの方はお優しい。そしてその手を励ますように握ったのがマイク様だ。

 この方こそ、王妃殿下のお子なのに・・・遠慮なさっている。

 だいたい、王妃殿下はすべてのお子様に愛を注ぐべきなのに・・・アレク様を取り上げたり、ウィリアム様を取り上げたり、なにをしたいんだ。


 確かに愛情は理屈じゃない。だが、立場を考えろ。


「エミリー、元気そうでなによりだ。侍女長も気をつけてくれているな。礼を言う」と陛下が穏やかに話しかけた。そして王妃に近づくと

「たまには二人で歩こう」と王妃殿下に腕を差し出した。

 王妃が息を飲んで

「まぁ・・・陛下」と言った。それから二人は腕を組んで歩き出した。

 侍女長が後ろからついて言った。


「お母様、もう少し歩きましょう」とウィリアム様がジョシー様の手を握って言った。

 アレク様がウィリアム様に笑いかけて、それからジョシー様をみて

「ジョシー母上。疲れていませんか?」と聞いた。

「大丈夫です。楽しいとたくさん歩けますね」と答えた。


 宮に戻って皆でお茶をしていたが、アレク様が

「そろそろお暇します。まだ課題が」と立ち上がった。

「それなら僕も」とウィリアム様が言うと

「ウィリアムは少し勉強を休んでもいいぞ。追いつかれると兄として立場がない」と笑われた。

「え?ウィリアムはそんなに優秀なのですか?」とジョシー様がびっくりして言うと

「はい、マイクも優秀ですが、ウィリアムはそれ以上ですよ。もしかしたら、次の子はもっと凄いですよね。楽しみです」とアレク様はおっしゃるとマイク様と、一緒に出て行った。

「あーーぁ行っちゃった」とウィリアム様が言うとジョシー様は

「もっと召し上がれ」とお菓子をウィリアム様のお皿に乗せた。


 ウィリアム様は優秀で、アレク様もマイク様もそれを認めている。


 それなら、ウィリアム様が王位についてもいいのでは?

 わたしは王の祖父になれるのではないか?

 それに今、陛下の寵愛は義娘にある。


 わたしは首を振って妄想を止めた。ばかばかしい。それより今は無事にお子が生まれるよう祈るだけだ。


 ジョシー様の陣痛が始まったと連絡が来た。

 駆けつけると、王子様たちが揃っていたが、銀灰妃様が迎えに来て連れて行った。


 前回が長いお産だったそうで医者も心配していたが、一晩で無事に王子殿下が生まれた。

 ジョシー様と同じ、茶色の髪に茶色の目の丸いお子様だ。

 陛下も駆けつけられて

「おぉジョシーと同じだね」と喜ばれた。

 そこに王子様たちがやって来たが、銀灰妃殿下からの伝言で

『騒いだら追い出して下さい。それからまださわってはいけないと言いつけてます』と。

 三人はそっと入って来て

「可愛い」「小さい」「一番可愛い」「確かに一番可愛い」と言い合うと

「守ってあげるからね」とそっと出て行った。


 殿下は赤子にサイモンと言う名を下さった。



いつも読んでいただきありがとうございます!


誤字、脱字を教えていただくのもありがとうございます。

とても助かっております。

楽しんでいただけましたら、ブックマーク・★★★★★をよろしくお願いします。

それからもう一つ、ページの下部にあります、「ポイントを入れて作者を応援しよう」より、ポイントを入れていただけると嬉しいです。


どうぞよろしくお願いいたします。



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