表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒と青、金と青、銀と紫  作者: 朝山 みどり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/13

01 国王と王妃の結婚

「ウィル、凄いわ。お花が降ってきた」

「ほんとだ、姉様」

 わたしは、弟のウィルと両親と一緒に国王陛下と王妃殿下の結婚祝賀パレードを見ていた。

 凛々しい陛下と美しい王妃様が馬車で手を振って通りすぎる。周りを歩くこれまた美しい人たちが、花を撒いて行く。ウィルは運良く花を手にとった。陛下の瞳と同じ青い花だ。

 ウィルはそれをわたしにくれた。わたしはそれを栞にした。

 可愛い弟がくれた青い花。あこがれの陛下の瞳の花。青空と歓声と陛下の笑顔。陛下の笑顔は王妃様に向いていたけど・・・あの笑顔を向けて貰えたら幸せだろうと夢見た。

 それからしばらくして、わたしは学院を中退した。学費を払えなくなったのだ。

 先代の借金に加えて、放蕩者の叔父が酔って暴れて壊した飲み屋の修理代。これ以上の出費は無理だ。だからわたしは学院をやめた。

 名ばかり貴族の貧乏男爵の娘のわたしは貴族の家には、下働きですら行けなかった。

 それで内職でドレスの裾上げや刺繍の仕事をした。母もやっている仕事だ。

 幸い針仕事は好きだし、丁寧にやっていたら名指しの仕事を貰えるようになった。

 がんばってお金を貯めてウィルは学院を卒業させなくては・・・家族が力を合わせれば未来は明るいと信じて暮らした。


 そんなある日、我が家にお城の偉い人が二人来た。貴族ってこうなんだ思った。我が家も一応貴族だけど貧乏すぎて貴族をよく知らない。

 話を聞いて驚いた。わたしに側妃になって欲しいと言うのだ。側妃って国王陛下の?あの素敵な陛下の?とわたしはどきどきした。

 だが、父は断っていた。当たり前よね。こんな学院もでていないなんの力もない貧乏男爵の娘とか・・・


 母の目配せでわたしはすぐに席を外した。

 するとそのわたしを別の偉い人が追って来た。

「びっくりしたでしょう。側妃とか言われて・・・」

「えぇ、結婚式の時馬車のお二人を見ました。どちらも素敵だった」

「あの、素敵な人の隣りに立って欲しいのです」

「無理ですよ。わたしなんて教養もないし、学院も出てないですよ」

「存じてます。調べさせて頂きました。側妃になる方のことですから。

 大事なことです。学院の成績は抜群ですね。ほんとわかっていたら、学費の援助なんか、わたし個人でやってますよ。

 学院の教師を。いえ、それ以上の教師を派遣して貰ってお城で学べますよ。図書館も充実してます」

「そうですか?」

「そうですよ」

「でもおかしいですよ。わたしが側妃とか。貴族のお嬢様がいるでしょうに」

「あなたも貴族ですよ」

「名ばかりの貧乏貴族。わたし社交デビューもしてません。できませんでした」

「国王の希望に合うのがあなたなんです」とその人は意味深に言うと黙って微笑んだ。

「わたしは無理です」とわたしはその人の真似をして微笑んだ。

 貴族っぽい笑いになってたかしら?

 わたしがその人と話している間、父も偉い人と話していた。

「また、来ます」と彼らは帰って行った。




いつも読んでいただきありがとうございます!


誤字、脱字を教えていただくのもありがとうございます。

とても助かっております。

楽しんでいただけましたら、ブックマーク・★★★★★をよろしくお願いします。

それからもう一つ、ページの下部にあります、「ポイントを入れて作者を応援しよう」より、ポイントを入れていただけると嬉しいです。


どうぞよろしくお願いいたします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ