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10 . バカ正直に生きた証 ③

「真葛さん…」と頬を赤らめた矢那は、老男性を介抱する私から離れ、キザな台詞を口にする真葛の元へ。 真葛に優しく抱き寄せられた矢那から、「2度と馴れ馴れしくしないでよね」と、遥か上の立ち場から別れを告げられたが、「君は何か勘違いをしてるよね?君の方から付き合ってほしいと頼まれたんだよ?私的には君と付き合っていても、ストレスでしかなかったんだけど…」と、私から付き合ってほしいと交際していたかのような、痛々しい勘違いをしている矢那に、それは勘違いだと私は指摘しました。 すると矢那は、「私みたいな高貴な女性が、お前みたいなデキない奴なんかに、付き合ってほしいと頼むはずが無い!」と、まるで烈火の如く激昂しました。 真葛は悪魔的な微笑みを浮かべながら、「矢那みたいな高貴な女性と、付き合えただけでも感謝するべきだろう?」と、矢那を激昂させた俺を蔑むと、2人してその場から立ち去ると、JazzBarへと消えて行った。 あんな2人を余所に私は、今だに路上に座り込んだままの老男性の背後に立ち、老男性の両脇から私の両腕を通して、抱え込むような姿勢を取ると、「1・2・3で持ち上げますので、立ちあがって下さい」と、老男性の耳元で優しく呟きました。 「1…2…」とカウントしながら息を吸い込み、「3!」と共に老男性を両脇から抱き上げた。 まるで私に羽交い絞めにされるように、抱き上げられながら立ち上がった老男性に、「そのまま後ろに下がりましょう」と、再び老男性の耳元で優しく呟いた私は、その言葉の通りに、老男性と一緒に数歩後ろに下がりました。 路地に面したマンションの入り口の階段に、「そのままゆっくりと腰を下ろして下さい」と老男性を座らせた。

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