昭和63年8月16日 2.
夏休み1回目の登校日
「羽根田君や、、きまった?」
「いいえ進学で。国立の長岡推薦枠でおながいします」
「ただしい日本語で」
「国立の長岡にて推薦枠でおねがいします。マイクロ波やりたいんで」
・・・・
「牧田精機ってしっているか?」
「たしか、、工作機械ではトップクラスのメーカーですよね?それがなにか?」
「じつは、、同期がここで設計課長やっているんだけど、、」
あやしいなあ、、、じゃあ東大卒のあんたはこんなところでなにとぐろ巻いているんや?
なんか教授に嫌われるようなことしたんやろか?
まあ、話を聞こうか?
「で、どうしろと?」
話はこうだ。
2部もしくは通教で自由に学位はとっていい。
学位確定後は"大卒扱い"となる
「そこで"刑期"おえて余所に四年制大学卒業予定者といっしょに新卒扱いで就職活動できるシステムはこの国にはないかと?あるいは、自衛隊に幹部候補生でいくのもいいですかね?」
、、、、痛いこと言うな、、というか、、刑期ってあんたぁ、、、これが高校三年生かあ?
「処遇は、、悪くはないはずだ、、考えてみてはくれないか?」
はあ、、
「まあ、、考えときますけど・・時間あんまりないよなあ、、で、あれたしか厚木でしたね?」
ということで、厚木製作所を見学。
総務の担当者に
・御社に入るとして、通教もしくは2部で学位をとることになりますが、その場合の処遇面について
・学位習得後の扱いについて
を質問。
解答として、
・勤務時間以外ならば問題はない。ただし、残業休出等言われるかもしれないがその辺は臨機応変にやってほしい。
・もちろん大学卒扱いとする。
逆に担当からどのような仕事をしたいか?
と聞かれたので
本来ならば、、将来的にマイクロ波の研究を行いたかったのですが・・それがたたれてしまったので、、管理部門に行きたいと思います。できれば・・語学生かして北米勤務をしたいと。
で、
「わかりました できる限りご希望に沿うようにいたします 世田谷本社でおまちしております」
ということで終了。
難点か解せぬところはあったのだけども、そのまま家に帰らず金手の恵の家に寄ることにした。
新松田駅のパン屋でアップルパイを一箱買い金手の家までてくてくと歩いて行くのだが、まだこの時間会社から帰ってきてないじゃんか。
なので朱美ちゃんのお勉強・・宿題を見てあげることにした。