part22セガン式裏口入学
この小説は不定期投稿です。
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一日前、セガンが高校に到着した頃。
「ふむ、これが学校か。ほう、あれは野球と言うスポーツじゃな」
この学校の野球部はかなり強く、強さを維持するために一月三日から練習をしている。
「子供達が楽しそうにスポーツをしておる。微笑ましいのう」
セガンが見ていると、高く打ち上げられたボールが飛んできた。
「危な!でも当たらなかった。流石わしじゃのう」
セガンは斜め下に避けたが、かなりのスピードで避けたので地面に猛スピードで突っ込もうとしていた。
余裕で避け、自画自賛していたのでセガンは自分の状況を把握するのが遅れた。
「ん?わしとしたことが!止まれ、止まるんじゃ!」
しかし止まりきれず、木に激突した。
「ぐぅ。痛くも痒くもないが、木を倒してしまった」
「何だ?うわっ!木が倒れている!それにあんた誰だ!」
木の倒れる音を聞いた教員がセガンを発見した。
「しまった。フォゲットスリープボール!」
セガンは手の中にピンク色の魔法球を作り、教員に投げつけた。
「むわっ」
教員は当たるとその場に倒れ、眠った。
「全く、記憶消去魔法は疲れるのじゃ。しばらく誰にも見つからないようにしなくては」
今の魔法は当たると、一分前の記憶を失くし、眠るという効果のものだった。
「えーっと孫の生徒手帳によると、校長の推薦する者は入学することが出来る。校長室を目指さなければ」
セガンは懐から独田の生徒手帳を取り出し、内容を理解した。
「誰か来る」
「この書類を職員室に届けなければ」
セガンはその巨体を物陰に隠し、書類を持った生徒を待ち伏せした。
「今じゃ」
生徒の背後から重い一撃を食らわせ、気絶させた。
「すまんのう。かなり手加減したぞ」
学校内を歩き回り、人を片っ端から眠らせ、校長室にたどり着く。
「ここじゃな」
校長室内で仕事をしていた校長は疲れていた。
「くそう、文字が読めん。何でだ?」
校長は老眼で文字がぼやけているが、老眼であることに気づかない。
目をこすっていると、ドアがノックされた。
「はい、開いてますよ」
「失礼します、突然じゃがわしを入学させてもらおうか」
ドアが開き、見知らぬでかい外国人が入って来た。
校長はそれ以降の記憶が無くなってしまった。
「まずはこいつを操らなければ。操りの魔法の呪文は・・・」
セガンは脳内で呪文を詠唱し、校長に魔法をかけた。
「コントロールマインド」
校長の頭に赤い鎖が付き、その先端をセガンが握っている。
「お主、わしの事が分かるか?」
「ハイ」
うつろな目をした校長は片言で返事をする。
「ようし、お主、わしを入学させろ」
「ハイ。デハコチラヘ」
校長は自分の机の引き出しを開け、紙とハンコを出した。
「オナマエハ?」
「セガン・F・プ・・・いや独田セガンじゃ」
「ドクダセガン。カンジハ?」
「これと同じ独田に、カタカナでセガン」
校長に独田の生徒手帳を見せ、説明する。
「ハイ、コレデヨロシイデスネ」
校長は生徒氏名の欄に名前を書き、校長氏名欄に自分の名前を書き、判を押した。
「ツギニ、シャシントリマス。コチラヘツイテキテクダサイ」
校長に案内され、セガンは部室棟に向かった。
校長は写真部の部室に入り、カメラをセガンに見せた。
「ぬおおおおぉおおぉお!これがカメラか!やはり実物はかっこいいのう」
校長にカメラを見せられたセガンは大喜びする。
「ハイ、トリマス」
「ちょっと待て、この姿では高校生らしくないのじゃ。よいしょ!」
ジャンプして空中で一回転すると、セガンの体は若返っている。
「うむ、これで良いな。撮ってくれ」
「ハイ、チイズ」
「うまく撮れたか?」
「ジョウデキ、デス。カエリマス」
校長はカメラを持って校長室へ戻る。
「ちょっと待て」
校長室に戻る道にある特別棟の前でセガンは違和感を感じた。
「私と同じ匂いだ。この近くにもモンスターがいる」
「ドウシマシタカ」
「いや、何でもない。行こう」
二人が教師棟に入るのを特別棟の暗い美術室の中から黄色い目が見ていた。
黄色い目はやがて消え、元の暗い美術室に戻った。
「ハイ、カンセイデス。キョウカラアナタハココノセイトデス」
夕方になり、入学手続きが済んだ。
「ありがとう。もういい」
赤い鎖が消え、校長は椅子に座り込んだ。
「あれ?俺は今まで何を?」
「校長先生、ようやく起きましたか」
制服を着たセガンは校長の前に立った。
「あれ?お前誰?」
「やだなぁ、転校生ですよ。貴方が推薦したんじゃないですか」
「俺そんなことしたっけ」
校長は首をかしげる。
「目の前に入学手続きの紙を見てください」
セガンは紙を指さす。
「ほんとだ、俺の推薦ということになってるな」
「では、私は帰りますね」
「あっそう?」
セガンは一礼して校長室から出て行った。
それを見届けた校長は顔をしかめた。
「わからん、でも俺のサインとハンコがある以上、俺は入学を許可したんだ」
彼は自分の理解できないことが嫌いだった。
「ああもう!独田セガン、あの名前は許さん!」
そして理解できないことを作り出したセガンは校長の怒りを買うには十分だった。
「独田セガンめ、許さん、許さんぞ」
理不尽極まりないが、この校長の性格上どうしようもないことだった。
怒りをどこかにぶつけたくなった校長は机の上のペンを投げつけた。
「校長先生!大変です。中庭の木が折れてまふっ!」
そのペンはドアを開けた教頭の禿げた頭に直撃した。
一方、セガンはと言うと・・・
「やった、わしは明日から高校生じゃ。うーん、楽しみじゃのう」
浮かれながら空を飛んで職場に向かった。
「今日もお勤めご苦労さん。帰っていいよ」
「ありがとうございます。警備長」
「はいよ、気を付けて帰りな」
午前五時に警備員の仕事を終え、帰ろうとしたセガンだったがここである重大な事実に気づいた。
「まずい、操りの魔法使いすぎて魔力が・・・。これだと魔力が戻るのはしばらくあとになるのう」
魔力が操りの魔法を使ったことで無くなり、テレポートするほどの魔力が無いのだ。
「仕方ない、戻ったら直接学校に行くか」
最後まで読んでくれてありがとうございました。
ところで、登場人物紹介を作った方がよいでしょうか?
作った方がいいと思う方は言って下さい。
他にも、ご意見ご要望等ありましたら言って下さい。




