part20奇妙な絵描きと新年
この小説は不定期投稿です。
毎日更新したり、一週間に一度投稿するときもあるのでご了承ください。
作者がまだ中学生の為、文章がおかしいことがあるかもしれません。
感想や評価等をしてくれるととても嬉しいのでお願いします。
ミレーは驚いて地面に落ちた。
「何なの今の音?びっくりして落ちちゃったじゃない。まあいいわ、とりあえずスケッチブックを出さなきゃ」
ミレーはまた宙へ浮き上がりリュックの中からスケッチブックをしっぽで取り出した。
「別れろしっぽ!」
そういうのと同時にしっぽが枝分かれした。
「鉛筆♪鉛筆♪私の鉛筆♪絵のスタートライン♪」
歌いながら腰に付いている二十本の鉛筆を枝分かれしたしっぽで持つ。
そして恐ろしい速さで東京の夜景の下書きを始めた。
「しゃらしゃらしゃらしゃ~♪はい、下書き完成!う~ん、良い出来!」
わずか一分で下書きを完成させたミレーは下書きをうっとりと見つめ、出来に満足した。
「じゃあ絵の具で色を付けましょうか」
リュックの中から小さなバケツを取り出す。
「ウォーター」
そして魔法で水を作り、バケツに注いだ。
「えーっと、このキラキラはどうやって表現しようかな?あっまだあれが残ってたはず」
さらにリュックを漁り、一つの光る小瓶を取り出した。
「そうそうこれこれ。これを一滴入れて・・・」
ミレーはバケツに光る小瓶の中身を一滴入れ、新しいバケツにも水を注いだ。
「後は塗るだけ!」
しっぽで大量の画材を操り、わずか五分でまるで写真のような絵を描いた。
「うっっっわぁー我ながら上出来!この小さい光まで書いてよかったわ」
その絵は夜景を忠実に再現し、光って見える部分は、一番小さい部分まで繊細に描き、さらに光っていた。
「ヒカリボタルの血は優秀ね。描けばそれが光るんですもの」
ヒカリボタルとは、とある世界に生息している蛍で、その血液を一滴水に入れその水を使って描いた絵は光るという特徴を持っていた。
「しかも、この光っていない部分のおかげでまるで本物だわ」
夜景はビルの照明などが集まってできたものなので当然暗いところがある。
ミレーはそれを光ボタルの血液の入っていない水で描いたので光らず、まるで本物のようになっているのだ。
「戦争で腕を切り降ろされた時はもう絵を描けなくなったかと思ったけどこのしっぽのおかげでいい絵が描けるわ」
ミレーはこの絵を全てしっぽで描いていた。
何故なら戦争で両腕を切り落とされ、しっぽでしか描けなくなってしまったからである。
「ふぅ、満足満足。さて、ちょっと降りてみようか」
ミレーが地上に降りると、そこは小さな公園だった。
「ふむ、この辺かな」
リュックから小さな額に入った古風な部屋の絵を取り出す。
そして、公園の木の穴の中に置いた。
「ピクチャートランジション」
呪文を唱えた瞬間、ミレーの姿は消えた。
「む?」
「どうした?爺さん」
俺の家の隣の公園の前で爺さんが立ち止まった。
「ここらへんで魔法が使われたような気がするんじゃ」
「気のせいじゃないのか?」
「そうじゃな、気のせいじゃろう」
二人は特に気にもせず、家へと戻っていった。
こうして、新しい年が始まったのである。




