〜ヲ大会の舞〜家にて
『ああー、誰だよ【あ】から始まる奴って』
誠は自分の部屋で悶々としていた。
ただでさえ俺の周りはフラグ造山帯なのに。
『てか、ぜってー同じクラスだろ……』
やはり初日に、『あ行しかいねぇ』ってツッコミを入れたのがいけなかったか?もう、ほぼそうだろ。
その調子で言ったら、アメミ○きちゃうな。
『最悪だぁー』
そう叫んだ時、
『なに独り言いってんのー?』
ドアが開いて、榛名が入ってきた。
『ああ?何もいってないよ!』
『いや言ってたから!思いっきり思考が口に出てたから!』
どうやら我が妹にも、ツッコミのスキルが生きている様だな。将来期待しちゃう!
口に出てたかー。今度から、脳内で歌を歌うの
やめよ。あと、ツッコむの。
『いや、何の心配もない。ただ学校が予想外に疲れたからさ!』
おかしいよ。なんでまだ二日しか経ってないんだっ!
ラブプ○スだったら、スキップモードでサクサクなのに!アイラブリンコ。
『ソレあれでしょ〜。千里さんとかと喋ってるからでしょ?』
ごもっともです。いや拒否れるなら拒否るよ。
でもうまい棒のゴミ入れてくるから。ホントコンポタ
『……仕方ないんだよ』
俺はそう答えるしかなかった。
すると我が妹は、少しうつむいて言った。
『そいやさー、最近旅してないよね〜』
なんだよ旅って。いい○夢気分?路線バスの○?
どうでもいいけど、そいやさーて、祭りですかね。
『まあ、親が忙しんだから仕方ないんじゃない?』
『……それ前も聞いた』
はい知ってます。そもそも母は忙しいから、あんまり家にいないしファザーは、単身赴任で外国にいる。
ファザー曰く
『……外国の風が呼んでる…』
どうでもいいか。
つまり実質二人暮しみたいなもんだ。
だから、決定権は我にある。はっはっは!
っといかんいかん。思わずキャラ崩壊先輩になるところだった。
『時間ができたら、いきましょーね』
すると榛名は、口をプクッーと膨らませ
『っ…もういいもん!お兄ちゃんには頼まない!』
ドタドタと部屋を出て行った。
『なんだあいつ…荒んでんなぁー』
ていうかあざといなー。
マイデスクに向き直そうとして、床に紙が落ちているのに気づいた。
(なんだこれ?)
カツラか?馬鹿野郎。それは、髪だ。
くだらないこと考えながら、紙を拾い上げた。
そこには、
【名物!旅行スポット!】
あいつ、だから旅に行きたいって…
(もっと、兄らしくしないとなぁ)
拾い上げた紙を、コルクボードに貼り付けた。
『埋め合わせは、早急に……ね』
ちなみにその後、
『あれ〜、私の紙がないー!』
て聞こえました。
じゃあ行けばいいじゃん。マープソニック。
あ、それは髪か。