表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真実の愛ですか?笑ってしまいますよ  作者: 高萩


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/36

二着のドレス

元婚約者がしつこい。

無視を続けているのに今日は手紙だけじゃなくドレスまで贈ってきた。

『愛するソフィアへ』

相変わらずくだらない始まり方をする手紙を読み進めるとドレスの事が触れられていた。


『贈ったドレスを君に着てほしいんだ。私とファーストダンスを踊ろう』


手紙を置き、大きな箱の中身を見ると彼の瞳の色であるエメラルドが散りばめられた金色のドレスが丁寧に入れられていた。

はっきり言って気持ち悪いです。どうして婚約解消した相手にこんな事が出来るのでしょうね。理解出来ません。


「ドレスも手紙と一緒に陛下達のところに送っておいて」


手紙とドレスを持って来てくれた侍女に頼み、遠ざけてもらう。


『君が私に対して怒る気持ちも分かるけど私達は真実の愛で結ばれた者同士。早く帰って来ておくれ』


先程の手紙に書かれていた言葉だ。

アーサー殿下が私との復縁を強く望んでいる事は分かる。それだけじゃない。おそらく殿下は私が自分を好いていると勘違いしているのだと思う。

馬鹿なのですか?と思い切り罵ってやりたい。


「お嬢様、ウィリアム殿下がいらっしゃいました」

「すぐに行くわ」


応接室に通されていたウィリアム殿下のところに向かうと既視感のある大きな箱が机の上に乗っていた。


「ご機嫌よう、ウィル様」

「あぁ、ソフィ。こっちに来てくれ」


ウィリアム殿下の隣に座れば目の前の箱を差し出される。

開けろって事でしょうか。そっと箱の中身を確認すると予想通りドレスでした。

彼の本来の髪色である銀色のドレスで胸元にはアメジストのブローチが飾られている。アーサーのプレゼントの時に感じた不快な気持ちはなく純粋に嬉しいと思った。


「ソフィに着てもらいたいと思って用意させてもらった。着てもらえるか?」

「ええ。もちろん」


婚約者からの贈り物だ。

大切に着るに決まっている。

ドレスに触れると自然と笑みがこぼれた。


「喜んでもらえたか?」

「はい、嬉しいです」

「そうか、良かった」


満足そうに頷くウィリアム殿下の笑顔を見ると隠し事は良くないと思ってしまう。

ちゃんと話しておいた方が良い。


「ウィル様、またアーサー殿下から手紙が届きました」

「なに?」

「それだけじゃなく今日はドレスも届いて…」

「どこまで馬鹿なんだ…」


怒りを通り越して呆れるウィリアム殿下。

ええ、私もその気持ちはよく分かります。


「それはどうしたんだ?」

「迷惑なので『二度と贈らせないでください』と手紙をつけて陛下達に送りました」

「なるほど。手元に置いておくわけにもいかないからな」

「ええ、本当に面倒事を増やす方です」


それにしつこい。

いい加減、私の事は諦めて欲しいところです。


【☆☆☆☆☆】で評価をして頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ