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暇つぶしにドラゴン狩ってきます。  作者: c/1-0@斜の廃塔。
知らない世界を見よう。
76/83

第76話:竜の子となるその意味を。

 12dぶりにこんにちは。

 

 なんかジャンル設定が大きく変わったようで、取り敢えず「異世界転生」に設定したけど、あってるのかな?

 あと今気づいたけど、予約掲載設定なるものが使いやすくなってる。年月日を個々で設定しなくていいようカレンダーからの選択に!、これで年の設定忘れで予約失敗しなくていいようになったね、俺は一回しかした事無いけど。


=1,803=

 

 夜も次第に深くなっていく中、ハヤトは話を再び切り、草叢(クサムラ)に寝転がった。


「……ええと。」


 何を言えばいいのか、返答に困る内容だ。

 竜に妹を攫われた事を怒っているのか?


「……は、別にフールが気に病む事は無い。」

「気に病むと言うか、話に付いていけないと言うか。」

「確かに、モンスターに殺される語りは多いが、誘拐される話は珍しいか。」


 そう言う訳でも無いんだけど。

 私としてはこれほど生々しくモンスターの脅威を聞いた事が無いだけなんだけれど。殺される話なら珍しくも無いと言うのか、この世界では。私もモンスター狩りで稼いでいるとは言え、一般人が被害を受けているのは心が痛い。


「まぁ、長老に渡された本を読むまでは、俺も妹は殺されたものだと思っていたんだ。」

「どんな事がその本に書いてあったか気になるね。」

「概要は、白き竜を亡くした黒き竜が、人間に復讐する為に人間を攫う、それだけだ。」

「人間への復讐に人間を攫う……?」

「攫う事自体は復讐じゃない。攫った人間を復讐の傀儡にする事、それこそが復讐らしい。」

「何とも(ムゴ)い復讐方法だ。」

「『人間は同種を敵と見なし、頭数を自ら減少させる。竜は一時の止水に一石を投じるに過ぎない。』

 本にはそう書かれていた。」

「否定はできないね。」

「……アラタが『一石』になるのだけは、俺は許せない。」


 ……成程、それが理由か。


「俺は妹を、アラタを漆黒の竜から取り戻さないといけない。それなのに青飛竜(ヒ・フォセイ)にすら負けている。あの日から10年経った今でも。」

「そうか……。それで焦ってるんだ。」

「焦ってる……、そうかも知れないな。本当に妹が竜の子になったかさえ判って無いのに、な。」

「ハヤトはアラタちゃんに生きていて欲しい?」

「勿論。」

「竜の子になっていたとしても?、人間に復讐するとしても?」

「ああ。何があろうとアラタは俺の妹だ。」


赤ん坊の頃に攫われたとなると、アラタちゃんは全く兄の事を憶えていないかも知れない。再会の場は戦場かも知れない。

それでもアラタは俺の妹だと宣言し、竜から取り戻そうとしている。


「……私も、応援するよ。ハヤトの願いが叶う事。」

「……は、応援されたとしても、アンタには何もできないだろう。」

「でも自分を判ってくれる友人がいるだけでも、励みになるでしょ?」

「怠けてると怒られそうだな。」

「ハヤトが怠けるとは思ってないよ。もし怠けてたら蹴っ飛ばすけど。」

「酷いな。」

「はは、じょーだん。そんな事しないよ。」

「……はは、なんだ、それ。」


 とても重い話をしていた筈なのに、二人とも笑っていた。私はどうにも重い話は好かないので、笑って誤魔化す癖がある様だ。


 一通り笑い合うと、ハヤトは決心した顔で立ち上がり、


「ありがとうな、フール。女なのにアンタには色々ぶちまけれた。」

「それは私が女らしくないと言う事かな?」

「……さあ?」

「そこは一応否定して欲しいかな。」

「今後の参考にさせてもらおう。」

「そんなんじゃこの先モテないぞ?

 あ、でもコトネちゃんがいるか。そーかそーか、じゃあ安心だ。」

「……何故今コトネの話になる。」

「ほら早く帰らなくていいのー?、コトネちゃんが心配しちゃうよー?」

「……あー、もう帰る。おやすみ。」

「おやすみー。」


 暗闇でも判るくらい顔を赤くしちゃってまあ、可愛い奴め。

 さぁ、私もそろそろ宿に戻らないとね。




□□□




 それから10分ほどして宿に帰った訳なんだけど、見事ユウちゃんに怒られた。先に寝てるのかと思ってたのに、私をずっと待ってたみたいで、魔導書を読んで勉強していた痕跡が(ウカガ)えた。悪い事したかな?

 フィアちゃんは明かりが点いているのも構わずぐっすりと寝てたよ。柔らかいベッド、気に入ってもらえて何よりです。



翌朝、私たちはエオトーマを出発し、雪国オヒニアを目指し馬車を進めた。

ハヤト達の冒険者カードのコードは教えてもらったので、現在どの辺りにいるか程度なら冒険者ギルドに調べてもらえる。双方生きていれば、これきりにはならないだろう。

 タツモトさん達は、ハヤトの骨折が治らない限りハヤトに剣術指南はできないでの、暫くこの町に滞在して、治るまでは座学でもするそうだ。治療院に行けば骨折くらいすぐ治るだろうにと思ったが、

「タツモト、治療院代までは出してくれないから。」とハヤトが言っていたので、

「まあ、頑張れ。」とだけ言っておいた。


 世の中お金は重要である。



[第77話]6/19 (日)(2週間後)投稿予定。

 毎回嘘つくのも何なので、2週間で1投稿を基準にして、さっさと書けてたら1週間で投稿する事にします。

 尚、予定日までに投稿する可能性があるのは日曜だけで、他の曜日にはしません。予定日を超した場合はなるべく早く投稿します。但し正午にしか投稿はしません。

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