第63話:白の部屋で、更に衝撃の事実が発覚したんですが……。
多分ギリ投稿できる。
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アントアは寝た体勢から座りなおした。
「でだ、その君の妹が行った別の世界ってのが問題なんだ。」
「なんで? 一度死んだら魂に戻り、記憶もほぼ全て無くなるんだろ?
何処に行ったとしても同じなんじゃ?」
「…………例外もあるんだよ。」
魂の構造はこの前聞いた。
行き先によって持ち越せる情報の量が変わるらしい。
[人間→人間]なら記憶は無くなろうと『人間だった頃』を何となく覚えているらしい。
「例外? まさか記憶を残留したまま転生できたと?」
「…………そう言う事だ。恐らく輪廻の瞬間も、君の生前も覚えている。
そして別の世界の名称なんだが…………、『エフ』だ。」
「!?」
莫迦な!
「そう、君が今居る世界だ。」
「今何処に居る?!」
思わずソファから立ち上がり、アントアに顔を急接近させる。
「そう慌てるな、俺には転生後の場所までは判らないんだ。」
「…………そうだったな、済まない。」
アントアは『魂の神』らしく、他の事を調べようとすると人間と同じ様にローラー作戦になるそうだ。
大人しく座り直す。
「調べてもいいんだが、『記憶ある転生者』は稀に宇宙空間に居たりするからなぁ、見付けられるかどうか。」
「でも確か生物が生息している星は此処だけだと言ってなかったか?」
「いや、多分『記憶ある転生者』なら君の言う『生物』のカテゴリーから外れているだろうな。
『物理生物』なら確実に記憶が残る事は無いようにしているんだ。
故に『記憶ある転生者』は『魔法生物』だろうな。」
「…………あー、そう言えばそうだった。」
『物理生物』『魔法生物』
要するにその生物を主に構成する物の違いだ。
一般的な原子分子で構成されていれば『物理生物』。
それ以外の魔素などの神の力のような物であれば『魔法生物』だ。
「じゃあ妹は『妖精』にでもなったって事か?」
「まぁ、そうなるな。」
昔は「妖精になりたーい。」とか言ってたし、いいの…………か?
う~む、しかし妖精となると、私には視認できないな。
ユウちゃんに確認してもらうか、向こうから実体化してもらわないと。
「でだ、折角だから逢いたいだろうとスキルを用意してみたんだが。」
「アントアにしては気が利くじゃないか。」
「その物言い、要らないと言う事で宜しいか?」
「済みませんでした物凄く欲しいです。」
「宜しい。」
冗談だろうけど間違ってたら大惨事だ。
私にはどうする事もできなくなってしまう。
「スキルの内容はシンプルだ。
【相対空間神の加護】『逢いたい者が近付けば双方その存在に気付く。』
他に能力を追加しても良かったが、無くてもいいだろ?」
「うん、無くていい、今のままで充分。」
また凄そうな神様に頼んだな、『相対空間神』って一体なんだ?
「良かった良かった。『相対空間神』さん怖いし。」
「それが本音か。」
アントアもそこそこ立場上じゃなかったのか。
怖いって……。
「今笑っただろ!」
「い、いや、わ、わら」
「笑ってんじゃんか!」
「ご、ごめん、い、いやでも前まで自信満々でスキル申請してた癖にって。」
「むぅ。」
頬を膨らますんじゃない、可愛いから。
「…………仕方ないだろ、この前初めて見付けたんだから。
この世界地球のある宇宙の何倍あると思ってんだ。
【縮小】使っても広すぎて端に行けた事もないんだぞ。」
そうだったのか、面倒そうだが顔がにやけてるぞ。口には出さないけど。
同類の友人が増える事が楽しいんだろ?
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そのまま少し話をして今回はお開きとなり、私は夢の世界に戻された。
しかしそのまま寝ようと思ったが目が覚めてしまった。
隣で寝ているユウちゃん、フィアちゃんを起こさないようテントから出た。
外に出ると地球では見られなかったが、すっかり見慣れた満天の星空が頭上を覆っていた。
「…………この世界の何処かに『優華』が居るのか。」
何時か逢えるだろうか…………。
1週間後8/16(日)[第64話]投稿予定。
もう少し余裕で投稿したい。




