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第32話:再選択不可の分岐しかないストーリー、つまり人生。

どうだ、早いだろう(投稿スピード。

しかし改稿が捗らない。


=2258字=

「(ばくっばくばくばくばくばくばくばくばく……」

「よ、よく食べるね……。」


 えっとですね、現在の状況説明をしますと……。



 あの後、彼女をおんぶして、宿に帰った。

 ご飯は宿でも食べられるし、この子を担いでお店探すのも変な話だ。

 その帰っている途中、彼女が起きた。



◆◇◆◇



「…………ぅん。

 …………? ここは…どこ?」

「あ、起きた?」


 背中から可愛らしい声。


 今は、宿までの道のりの約半分ほど進んだ所。 

 この子はとても軽いので、それほど疲れる事も無くここまで来れた。



「ここは、えっと……。

 北区の5番くらいの所………かな?」

「キタクのゴバン…?」


 あれ、伝わらない。



「……貴女は……誰ですか?」

「あー、私はフールって名前。

 あなたは?」

「私は………ユウです。」

「ユウちゃん…ね、わかった。

 ご両親とかは居ないの?」

「……分からないんです、気が付いたらここにいました。」


 記憶喪失?

 でも、喋れてるし、名前もちゃんと言ったから、低度のものかな。



「……貴女は私の言葉が分かるんですか?」

「…あぁ。」


 そう言えば、彼女が喋っている言葉は、『日本語』だ。



 実はこの世界の言語、日本語じゃなかった。

 全然違和感無く自動翻訳していただけだった。


 これに気付いたのは、王都内に入り大勢の人だかりを進んでいた時だった。


 周りの会話を何の気なしに聞いていたら、二つの言語がある事に気付いたのだ。

 方言、(なま)りとか、そういうのじゃない。

 英語と中国語くらい違う。

 簡単に言えば『Hello(ハロー)』と『你好(ニーハオ)』が『こんにちは』に聞こえたという事。


 結論を言うと、二つ言語が一つの言語に聞こえると言う事は、どちらも日本語ではない可能性が高い。

 そして、しっかり意思を持って聞くと、本当の言語で聞く事が出来た。

 全くもって理解不能でした。



 しかし、そうして聞いても、この子は日本語を喋っている………。

 と言う事は……。



「………『日本』って、知ってる?」

「…分からないです。」


 ありゃ、私と同じような『転生した人』かと思ったんだけど、違うのかな。

 って事は、この世界には、日本語を話す地域、もしくは民族があるって事になる……?

 もしかして、味噌とかもそこから来たんじゃ……?



 ……まぁ考えても仕方ない。

 憶測なんてよく外れるし。

 忘れてるだけかも知れないし。



 それより、彼女をこれからどうするかを考えないと。


 今現在の私に財力は無い。

 あるのは限界を知らない『力』だけ。

 それを上手く使えば一山稼げるかも知れないけど、それは一体何時になるんですかねぇ。



「…ねぇ、貴女は何故私を助けるのですか?」

「え……?」


 助ける理由……ねぇ。


 訳なんているのかよ。

 人が人を助ける理由に、論理的な思考は存在しねーだろ?


 ……なんてかっこいい事私は言えないよバーロー。


 でも、助ける理由……?


 そもそも私は助けようとして助けたんだろうか?

 唯、道を歩いていて子供が倒れていたから、抱えて連れ帰ろうとしただけ。



 ……あれこれ誘拐なんじゃね?



 う~む。私は善意で連れ帰ってるのか、それとも悪意で連れ去っているのか分からなくなって来たぞ。


 …いやいや誘拐してその後どうする。

 売るのか、売り飛ばすのか。

 何処でだよ。


 でも善意で連れ帰っても、その後の事を何も考えてないんだったら、どっちでも結果は一緒なんじゃないかな。


 これから何処かに置いて来るなら、私の存在は人生の結果に関係しない。

 この子とこれから過ごしたとして、共倒れするなら助けた事にならない。


 ……つまり、共倒れしなきゃ良いのか。

 私がちゃんと働いてお金を貯めるんだ。

 そうすれば上手くいく。


 いや違うか、そうしないといけないんだろう。

 それが一度人を助けた事に対する責任。

 私だって、元は男だ。子供一人の命、しっかり背負ってみるさ。

 自信無いけど。 


 ……とはいえ、今の私は無力すぎるか。 

 今あるお金も、残り少ない。


 ……先ずはお金か。

 世界にある、ほぼ全てのものはお金で買えるんだから。

 この世界なら、恐らく人間だって。



「……どうしたんですか…?」

「ああ、うんごめん。

 兎に角今泊まってる所に行ってるから、着いてから話そ?」

「…うん。」



◆◇◆◇



 ……と言う、とてもとても深い事情がありました。


 驚きの急展開。

 天涯孤独でギリギリ生き抜く人生かと思ってたのに。


 まぁ孤独よりは良いんじゃないかな。

 人間は独りじゃ生きていけないらしいし。



「……食べないんですか?」

「あ、うん、食べる食べる。」


 で、今、宿の食堂でご飯食べてます。


 そしてこの子がよく食べるんだ。

 頼んだ物からドンドン無くなっていく。


 食費が(かさ)む…………。

 明日から依頼とか頑張らないと…………。


 いや、ここまで来る間、何回もお腹が鳴ってたし、相当お腹が減ってたんだと思う。

 今日だけだと信じたい。

 寧ろ今日だけじゃないとやばい。




「……さてと、君はどうしたいかな?」

「…………?」


 食事も一段落着いたので話を切り出す。

 

 私は彼女の事を(ほとん)ど知らない。

 彼女が私と同じ天涯孤独だろうと言う事くらいしか。


 別に一人で生活出来るならそうすれば良いし、出来ないなら一緒に暮らせば良い。

 まぁ出来ないと思ってるから提案している訳ですが。



「私は一応、君と一緒に暮らしても良いと思ってる。

 君が選べばいいよ。私は何も言わないから。」

「私は……。」


 選択するのは彼女自身。私は岐路を提示するだけ。



「……うん、お願いします。」

「よし、分かった。

 それじゃ、これから宜しくね?」

「はい、よろしくお願いします。」

「……そんなに硬くならないでよ。

 これからは家族なんだから、ね?」

「…あ………うん。そうする。」


 これから少しの間、忙しくなりそうだ。





五月病に罹らず梅雨に入れそうだ今年は。


ところで『你好』はちゃんと表示できてます?

環境依存文字なのでちょっと心配。


(第12話2014;05/31改稿)

 もう何か別の話になった←



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