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第23話:神さまの日常

主人公登場しない回。

なので何時もと違う視点。


=因みに今回は1444字です=

「…戦いに行った兵士や冒険者達は大丈夫でしょうか…」


「大丈夫だろ。

 あいつ等だって産まれたての仔馬じゃない。どうにかするさ」


 彼の隣に居る女性は心配そうにしている。


「そうでしょうか…」


「それに、あいつも居るしな。

 あいつなら、どんな奴が相手でもそう簡単にくたばったりしない」


「信頼しているのですね」


「それに見合うだけの戦果を出している。それだけさ」


 彼は笑みを浮かばせる。


「私も彼らを信じる事にしますね」


 彼女も少し笑う。



ドタドタドタ

バタンッ


「っ失礼致しますッッ!!」


 鎧姿の兵士が、慌てた様子で彼の部屋に駆け込んできた。


 彼は顔を引き締める。


 彼女は一歩下がる。

 その顔は少し不安そうに見える。


「慌ただしいな、如何どうした?」


 兵士は鎧の関節をガシャガシャ鳴らしながら、敬礼の姿勢をとる。


「『緊急魔物討伐部隊』が只今帰還しましたッッ!」


 兵士は敬礼の姿勢を保ちつつ、報告する。


「…そうか。結果は?」


「それが……」


 兵士は言い淀む。


「何だ?」


「俺が直接話しますよ」


 男が一人、扉を開けて入ってきた。


 兵士は一礼して退出する。


 男の身体には幾つか傷が見える。

 赤く染まった包帯も見受けられる。

 身に着けている装備もあちこち罅が入り、酷い状態だ。


「…お前のその装備がそんな状態になっているのは初めて見たな」


「ええ。全く酷いものです。

 ここまでやられたのは、この装備を着けるようになってから初めてですよ。

 愛用していた剣も折られちゃいましたし」


 男は酷い風貌ふうぼうに反し、何とも軽い口調である。


「あの剣が折れるか……、良く倒せたな」


「…いえ、実は敵を倒す事は達成出来ませんでした」


 軽い雰囲気を引っ込め、男は悔しそうに呟く。


「では何だ。一時的な撤退か、それとも怖気づいたか」


 彼のトーンが一段下がる。


「そう言う訳ではありません。

 敵との遭遇した時に、敵は『侯爵級』と判断、

 その強大さからこの部隊での『討伐』は不可能、

 作戦を『危険排除』に変更する事になりました。

 結果、敵を追い払う事には成功。

 しかし、敵は逃亡時、大した消耗も見受けられませんでした。

 再び王都への侵攻を行う可能性があります。

 此方の被害は防御重視で戦闘を行った為、

 死者は出さずに済みました」


 男は怒られては敵わないと、事務的な報告を行い抗弁する。


「そうか、それなら良かった。

 …次来る時には、更に大きな部隊で討伐出来る用意をしておかねばな。

 そこの所、宜しく頼んだ」


「了解致しました」


 音も無く突然現れた覆面姿の者は、返事だけを残し、音も無く消える。


「じゃあ俺はもう失礼します」


 男は一礼し、部屋から退出した。




「はぁ…やはり倒せなかったか…」


「『やはり』……ですか?」


「まだあいつに〈レベル8〉は早いさ」


「じゃあ何で」


「あいつにも偶には壁を見せ付けとかないとな。

 まあ何時かは戦うだろうしな」


 彼は笑って話す。


「死ななきゃ次があるさ」


「そうですか」


 彼女も笑みを浮かべている。

 とても嬉しそうだ。






==========



「これなら大丈夫そうですね」


「まあ良いんじゃね。

 大体何処の国もこんなもんでしょ」


「結構違いますよ。

 人を大量に使ってごり押しする所もありますし、この国は合理的な考え方をする人が比較的多いのだと思います」


「そうなのか?」


「そうでしょう」


「そっすかね」


「そうです。と言うかもっと常識という物を知って下さい」


「メンドクサイデス」


「まあ別に良いですけどね。私達が教えますから」


「お、おう。優しく頼む」


「それはあなた次第です」


「逃げていいですか」


「後にして下さい」


「(ダッ」


「(あ、逃げた)」



次は何時も通りの書きます。



因みに1/18は作者の誕生日(どうでもいい

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