第21話:「自分をよく知ることは大切」by私
まただ、またやってしまった。
一ヶ月って短いなと思う今日この頃。
7500文字書いたら読んでくれると助かります(精神的に)。
さて、
今、新人さん曰く「冒険者ギルド登録者は割引」という宿屋に移動中。
実はあの後、ミーちゃんとは冒険者ギルドで別れる事になった。
これからはお兄さんの所で暮らすので、そこへ行くらしい。
別れ際に預けていたお金と本は受け取ってある。
その時に、お兄さんの家の住所を教えてくれたので、ミーちゃんの所に遊びに行こうと思えば行くことも出来る。
……まあ〔3-4-8-40〕と教えられても、どこなのか全く判らない。
と、ミーちゃんに言ったら、馬車の中からこの王都の地図らしきものを引っ張り出してきて教えてくれた。
ちょっと思い出しとこう。
まず
一つ目の数字。
これは王都の中心にある城からの距離を示しているらしく、〔2〕なら、城から1~2kmの位置のあるという事。
境界には赤レンガを地面に敷き詰めて、赤い線が書いてあるらしい。
次に
二つ目の数字。
これは、北区、つまり今いる冒険者ギルドがあるトコを〔1〕として、時計回りの順に〔2.3.4〕となってる。
ちなみに、お兄さんの家〔4〕は西区(=商店街があるトコ)を示していて、ミーちゃんの話だと、お兄さんは雑貨屋をやってるらしい。
この二つの数字が一纏まりの区間になる。
団地みたいな感じ。
三つ目の数字は、区画内を、時計回りで更に細かく区分けした時の番号。
最後の数字は、王都内に点在してる看板に場所の詳細が書いてあるそうで、大体100mに1つ位は在るからそんなに探す手間はないそう。
ちなみに、
全ての建物の入り口には住所が書かれているので、
迷った時にはそれを見たら今自分のいる大体の位置が分かるようになってるらしい。
元の世界の電柱的な感じ(確か書いてあったはず)。
後余談だけど、
これ、250年前にこの国を建国した初代国王が創ったらしい。
というか、この方法を可能にする為に、王都は建国当初から綺麗な円と、直線の道の組み合わせで創られていたらしい。初代ぱない。
王都は創った時より拡がったけど、ちゃんと綺麗な蜘蛛の巣状に造られていってるそう。
ちなみに、
創設当初の王都の城壁は、中心から1kmの場所に残っているらしい。
この旧城壁は、貴族たちの住んでいる地区〔1〕と、他の一般区〔2.3.4…〕との境界として、今は使われてるそう。
閑話休題。
さて、新人さんに教えてもらった宿屋って言うのは『戦乙女の鞘』という名前。
実は、
最初、新人さんに名前は教えて貰ったんだけど、肝心の場所を聞いてなかった。
それに気が付いたので、もう一度聞きに行くと、
(あ、忘れてた)
ってな顔で、ぺこぺこ謝りながら〔5-1-6-15〕と、住所を教えてくれたので、それを頼りにココまで来た。
にしても、便利だね、この住所の表し方。簡単だし。
日本の郵便番号は地図が無いと全然使えないし。
住所は覚えててもその土地を知らない人は何処が何なのか分からないし。
まあ、普通の街はこの王都みたいに綺麗な円じゃないし、仕方ないね。
でも、平安京とは似てるかな、長方形だけど。
と、まあそんな事を考えてる間に宿屋、着きました。
木+レンガ造り、見た感じ二階建ての建物。
入り口上方に、これまた木で出来た看板に[戦乙女の鞘]とある。
早く中に入ろう。日が沈んできた。
ガラガラガラ
入り口の引き戸を開けて中に入る。
内装は外見と同じ木造りで、それが落ち着く感じでなんか良い。
「あー、いらしゃい、泊まりか、飯だけか。
泊まりなら、一泊銀貨3枚だ」
カウンターっぽい所に、男の人が退屈そうに座ってる。
とりあえず、今はご飯はいいから
「えっと、泊まりです」
「何日だ?5日連続で泊まるなら、銀貨3枚割引で計12枚で良いぞ」
う~ん、どうせ何日か泊まるし、
「はい。じゃあ、それでお願いします」
袋から12枚銀貨を取り出し、カウンターに置く。
「んじゃ、朝食はどうする。
朝食をそこの食堂で食べるんならプラス銅貨5枚だ。
普通に頼むより銅貨2枚安くなるが」
あ、やっぱり食堂なんだ。
テーブルと椅子が一杯あるし、そうだろうなと思ってた。
休憩所にしては多すぎるし、さっき飯がどうとか言ってたし。
「朝食付きでお願いします」
銅貨をカウンターに置く。
朝食は嬉しい。
朝から何処かに食べに行くのも面倒臭いし。
あっそういえば
「あ、あとこれ持ってるんですけど」
「ん?ああ、あんた冒険者なのか。
それじゃあ、朝食代の銅貨5枚と、宿泊代の銀貨2枚分引いとくぞ。ほれ」
「あ、どうも」
ギルドカードを見せると割引してくれる事を忘れるトコだった。
あぶないあぶない。
「あと、このランプも割引対象だから渡しておくぞ。
大体2時間位の油が今入ってるから無くなったら俺に言ってくれ、無料で注ぎ足すから」
「あっはい」
そうか、この世界には蛍光灯とか無いよね。
ランプが現役でもおかしくない、と言うか普通か。
手荷物を左手に纏めてランプを受け取る。
「んじゃ、これがあんたの部屋の鍵だ。
そこの階段で二階に上がって、向かって左側の一番奥だな。
扉に赤色の印がある部屋だ」
赤に塗られた木の棒が付いた鍵を、ランプを持ってる方の手で受け取る。
「朝食は、5時から10時までだからな。他の時間は別料金になるからな」
「わかりました」
遅れないようにしないと。
さて、
鍵も貰ったことだし、今日泊まる部屋に行こう。
え~と、上がって一番奥の左の部屋、っと。
トットットッ
テクテク
ここかな。赤い印あるし。
鍵をドアノブにある鍵穴に差し込む。
ガチャ
開いた開いた、ココで正解っと。
ドアを開けて中に入る。
中はベットと棚と鏡が1つずつ。あと机と椅子が1セット。
とりあえず部屋が少し暗いので、荷物を机の上に置いてから窓のカーテンを開けて、外から光を入れる。
あ、この部屋、宿の入り口の上なんだ。下に見える道、さっき通ってきたのだし。
特に理由は無いけど、一先ず椅子にでも座ろう。
くしゃ
おっと、髪の毛の上に座りかけた。
ちゃんと除けないと。
「ふぅ…」
…何かこう、机の上に全部乗せてみると、結構荷物沢山あるなー。
この世界に来た時は服以外何も持ってなかったのに。
本にお金にスマホ的な何か、あと神様から貰った紙(ランプと鍵は除外)。
いろんな事があったって事か。
確かに思い出してみると…
死んで、神様に会って、話して、異世界に来て、なんか女になって…
…そう、女…、というか女の子。
確かに、前世では(女の子になりたい)と思ったりした事もあったよ。
けど、いざなってみたら…
喋り方は謎の親切でどうにかなってるけど、それに慣れようと頭の中でもそんな感じでやってみると、中々大変だし。
まあそれは慣れの問題。
けど、そのまま転生させてくれても良かったんじゃ…。
まあ、自分が読んだ事のある本を話しただけで、特に何もしてない私を転生させてくれた神様には、感謝感激ひなあられ。
あの人?は、自分が言った全然具体的じゃない願い(テンプレくれ)も聴いてくれたわけだし、性別が変わった位?で文句を言うのもどうかとも思えてきた。
願いを叶えてくれただけな訳だし。
…まあ、ハッキリ言って今日一日で話し方には慣れた。
だからその事については何の問題も無いんだけど…
…やっぱりね、元男が女性の身体を手に入れたわけですよ。
あなたならどうしますか。
⇒1:とりあえず脱ぐ(肉食系)
2:ひとまず赤面(草食系)
3:ふはははは!(混乱系)
4:慌てて下を確認(普通系)
5:飛び跳ねて喜ぶ(性同一性障害者)
こんなもんだと思うんですよ。
そして敢えて私はコレを選ぶぜ!
慌てて私は下を確認する。
「……ない!?」
……
…まあ茶番は置いとくとしても、やっぱり自分の身体はよく知っとくべきだよね。
椅子から立ち上がって、鏡の前に立つ。
う~ん。やっぱり、この身体、この顔、綺麗だなあ。
…ん!?
よく見たら!
いやよく見なくてもアホ毛ある!?
最初に自分の顔見たときは気が付かなかったけどアホ毛!?
重力に逆らってぴょんってなってる!?
ぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺに
どうやってもぴょんっが直らない!?
ぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺに
やっぱり直らない!?
ぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺに
ぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺに
ぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺにぺに
うん、直らん。諦めた。
きっとどうやっても直らないんだろうさ。
無駄無駄無駄ぁ~(棒)。
まあ別にいいんだけどさ。
謎のファンタジー要素が増えたってことで。
ただでさえ、黒髪と蒼髪が混ざってるとかいう凄い髪なのに。
あ、そうそう、
この髪の毛、黒っぽい蒼ってミーちゃんは言ってたけど、よく見たら二色の髪が混ざってるとかいう、二次元でしか見たこと無い凄い髪だった。
そもそも青い髪の人も現実にいるかどうか。
まあ髪の毛はファンタジーの素って言うし(意味がわからない)。
ちなみに私、髪の毛は長いのが好みでした。
どうでも良いですねスミマセンでした。
でもこれ、さらさらで、触ってて手が気持ちいいです。
にしても改めて見てみるとやっぱり肌白いなあ。
こんな綺麗な肌は今まで見たこと無いと思う。
黒っぽい髪の所為でそう見えるのかも。
でも日本人は大体黒髪だしそんなに関係ないか。
でもアジアは黄色人種だし、白人の黒髪ならどうだろ。
でも白人の黒髪なんて見たこと無いしな~。
うーん…
…実にどうでもいい事を何真面目に考えてるんだろう。
でも肌が白くて綺麗なのは不動の事実。
女性って、毎日化粧品とか色々使って頑張ってるらしいけど、何か申し訳ない。
この世界に化粧品があるかは知らないけど。
あっても多分使わないけど。
要らないからとかそう言う訳じゃなくて。
兎に角、綺麗なことは良い事だ。
「人間、どんなに取り繕っても初対面の人を判断するのは外見である」って誰かが言ってた。
…スミマセン私です。自論です。聞き流してください。
決して他者に強要しようというものでは有りません。
……えっと、なんで鏡見てたんだっけ?
確か…ああそうだ、この身体綺麗だねって事だったね。
…何か違う気がする。
しかもこれって自賛じゃない?
まあ、この身体まだ1日目だし、これは自賛じゃない……事にしておこう。
けど、服がジャージなのが、何か残念。
とりあえず長袖脱いだら変わるかな。
ゴソゴソ
…髪の毛邪魔…。
ゴソゴソ
……
…う~ん、あれだ。身体のラインが良く分かる。
腰、メチャ細い。脱ぐ前から分かってたけど。
次
「……(ちらり)」
もみもみ
…うん、無い訳じゃない。むしろ好みです。
初めての経験なのに何の感情も湧かないけど。
まあどうでもいいや、もう女性なんだし。
むしろ百合が咲かなくて良かったと考えるべき。
……
…何か急にトイレ行きたくなってきた…
どうしよ…
別にトイレの場所は知ってる。
廊下の突き当たり、この部屋出てすぐ左。
ドアに[トイレ]と書いてあったから間違いない。
そういう問題じゃない。
これは……あれだ…
言わせんな恥ずかしい///
……(沈黙)
…こほんっ
…まあ、とりあえずトイレ行こう。
禁を失ったら、それこそもっと恥ずかしい事になる。
気合いだ気合い。大体それでどうにかなるって、じいちゃんが言ってた(80歳で他界)。
ガチャ
どんな時でも、施錠は忘れずに。
トイレ。
ガチャ
トイレ、綺麗にしてるね。清潔大事。
……
うがー!
……
…もう諦めよう…これから死ぬまで何回もあるんだ。
というかもう我慢できない。
気合いだ気合い。じいちゃんがi(ry
~10分後~
ガチャ
「………///」
テク…テク…
ガチャ
バタン
~10分後~
「ぅうー…//」
バタ
~10分後~
「……はあぁぁ//」
ウニウニ
~10分後~
「………/」
グリグリ
……
ゴロゴロ…
…ちょっと落ち着いてきた。
でもまだ顔赤い…。
…鏡見てたらもっと赤くなってきた…。
ペチペチ
グニグニ
顔、あつ…。
少しずつ慣れていこう…。
ふう…
更に落ち着く為に神様から貰った説明の書いてある紙でも読んどこう。
______________
※内容は【アイテムボックス】内の本にて記載。
【アイテムボックス】は念じれば出てきます。
【アイテムボックス】のアイコンを触ると収納物を実体化させる事が出来ます。
(【アイテムボックス】使い方詳細は、上記本P14記載)
______________
唯のメモじゃないですかヤダー。
まあ、とりあえず念じれば出てくるらしい【アイテムボックス】でも出してみよう。
目を瞑りながら念じまくったらいけるかな。
アイテムボックスアイテムボックスアイテムボックス……
っていうか、瞑ってたら出たかどうか分からないじゃん。
という事で開けた。
……なんか薄水色で半透明の板が浮いてる。重力仕事してない。
板には、左上に[アイテムボックス]と書いてあって、中心にマス目、右側にパソコンによくあるスクロールバーがある。
これが【アイテムボックス】……
…完全に【アイテムプレート】だけど気にしない事にしよう。
まあ、とりあえず、このスキルの詳細が知りたいんだから、[スキル取扱説明書]を出してみよう。
一番左上の[スキル取扱説明書]と書いてある本のアイコンに触るんだよね。
そい
ポンッ
何も無かった机の上に分厚い本が出て来た。
これは凄い。
何と言うファンタジー。
スキルで物を造るのとは違う喜びがある。
表紙には、ちゃんと[スキル取扱説明書]と書いてあるし、やり方はこれで良いっぽい。
とりあえず、【アイテムボックス】の詳細が知りたいので、14ページを開ける。
______________
一般スキル【アイテムボックス】(Lv:MAX)
*スキル説明
様々なアイテムを収納出来る様になる。
同一種類の物は99までスタック可能。
生物の収納は不可(ただし素材等は可)。
*使用方法
入れたいアイテムに触れながら「入れ」と念じる。
出す時は出したいアイテムを思い浮かべつつ「出ろ」と念じる。
引き出すアイテム数は出したい数を頭に浮かべながら行う事で変更可。
なお、操作盤を出してアイテムを出し入れする事も可能。
*レベル上昇時の恩恵
収納出来るアイテム枠の増加。
アイテムの大きさ制限の緩和。
同一種類となる判断基準の緩和。
______________
最初からレベルMAXとか…
レベル上昇の時のこと書いてあるけど、全く意味無いんじゃ…
て言うかこれ、どんだけ入るんだろう。
この半透明のプレート、もとい操作盤を見る限り、アイテム枠5000個位は余裕であるし。
そんなに何を入れるんだろうか。
私、気になります!
…まあ実際はそんなに気になってる訳じゃないけど、なんか言わなきゃいけない気がした。
ていうか、今気付いたんだけど、この説明書、表紙に書いてある著者名が[神]じゃなくて[天使一同]になってる。
神様には任せておけません!、って事ですね、ご愁傷様です。
まあ、私的にはどーでも良いから放置で良いや。
えーと、操作盤を見る限り、後[魔法の基礎][一般常識集]という本が入ってる。
特に[魔法の基礎]は、とてつもなく興味を惹かれるんだけど、とりあえず一般常識は大事です。
速攻で読んでやる!
[一般常識集]のアイコンには、[×15]と書いてある。
つまり15冊あるのか。
15冊くらい、余裕余裕!
フラグは壊す所存!
あ、そうだ、試しに操作盤を使わずにアイテム出してみよ。
出ろでろでろでろでろでろでろでろでろでろでろ…
ボンッ
おおう、積み上がった本の30cmタワーが出てきた。大迫力。
にしても、この何も無い所から物が出てくるのはワクワクだね。
魔法にも期待。
とりあえず[一般常識集]速読開始!
パラパラパラパラパラパラパラパラパラパラ
~暫くお待ち下さい~
パラパラパラパラパラパラパラパラパラパラ
…こっこれは!?
馬鹿なっ、多すぎる!?
………
……無駄が……多すぎる……orz
一般常識と言ってもさーー………
「人間には男女の性別があります」
「無闇に人を殺してはいけません」
「他人の物を壊してはいけません」
「人の家に勝手に入ってはいけません」
とかそんな事ばっかり書いてある。
そりゃあさぁ…
一般常識だよ。知ってるよ。
けど…そんな事ばっかりしか書いてないってどーよ。
結局必要なの1%くらいじゃん!?
……もしかしたら1%無いかも…。
お金の種類とかさ、そう言うのだけ書いててくれれば良いのに…
後で、何か紙でも買ってきて纏めとこ。
今は覚えてても何時か忘れそうだし……
あ、そういえばスキル強化したっていってたけど、もしかして【物質変化】紙くらい造れるようになった?
まあ、元から出来たのかもしれないけど。
[スキル取扱説明書]で見てみよ。
確か、最初のページにスキルの索引があったような……
______________
【物質変化】の強化版⇒P120
______________
あ、あった。
え~と、120ページっと…
______________
固有スキル【創造神の加護】(Lv:MAX)
*スキル説明
自身を中心とした球体の中全ての物質を自由に変形・変質・記録・複製・移動が出来る。
生物及び魔力を帯びている物は変形・変質・複製は不可。
なお、全ての変化は一瞬で完了する。
*使用方法
使用する物質と造る物の形状、それを造る場所を頭の中で選択、決定する。
物質を選択せず物を造ろうとすると手に触れている物質が使用される。
同様に物質を消そうとした時は手に触れている気体に変わる。
なお、操作盤を出し、全て手動で行う事も可能。
*レベル上昇時の恩恵
自身を中心とした球体の拡大。
死角の物質の形状素材確認の正確さ上昇。
作業中の集中力の強化。
使用目的に沿った形状補正の強化。
______________
何という凄さ。
前のスキルで驚いてた私は何だったのか。
創造神って誰?と突っ込んではいけない。
神は孤独なのだ。
あっ今は天使さん達がいるか。
でもこれは凄い。
これがあれば、もう何も怖くなi……やめとこ…まだフィナーレしたくないし。
さて
紙造れるかな?
早速やってみようっ。
使う物質は空気で。
造る物は紙……じゃなくて、折角だからノート造ろう。
え~と、これでー…
実行!
ポン
お、机の上に見覚えのある様で無い平凡なノートが造れた。
中を見ると、特に考えてた訳じゃないのに全部のページに罫線が付いてる。
これが『使用目的に沿った形状補正の強化』の能力?
便利すぎじゃなかろうか。
まあ兎に角、今は、筆記用具造ろう。
紙があっても書く物が無いと意味が無い。
と、いうことで
空気を使ってボールペン!
ポン
おー、またもや大成功!
…ん?このボールペン、昔愛用してたのに似てる!?
このボールペンの書き心地が好きだったんだよね~。
なのに販売中止になって売られなくなったんだよね。
これをもう一回使えるなんて。補正万歳!
んじゃ、道具も集まったし[一般常識集]の内容纏めよう。
カチカチカチッ
「よしっ」
声を出して意気込んでっと
シュババババババババババッ!
……
えっと…
…凄く…速いです…。
…5秒くらいで1ページ分書けた…。
何じゃこりゃ…。『速度』5%とは何だったのか…。
ていうか『速度』ってこんなとこにも効果あるんだ。
しかも超速で自由自在な手と、全部完璧に見えてる動体視力が怖い。
100%にしたら…。
……
ピッ ピーーッ
カチカチッ
シュバッ
……あかん。
…一瞬でノート一冊書き終わった…。
さっさと直しとこう。
音速を超えてそうな動きに自分が順応出来るとは思えない。
5%以下にしようとも思ったけど、あの人曰く『丁度良い』らしいし、このままで。
にしても、そろそろ外暗くなってきたなぁ…。
ん?
…暗い……夜…
ぐぅ
ぐぅ?
って、あ、そうだ、私まだ夕ご飯食べてないんだった。
下の食堂で食べられるかな?
一先ず行ってみよう。
「眠い、もう寝よう…」
そう呟いた彼は、自分の寝室へと向かうのだった。
明日、自分の身に何が起きるのかを知らずに……。
次の日、彼の姿を見た者は誰一人として居なかったと言う。
ベットで寝てただけである(風邪、軽症)。




