アミカナとミカの平行宇宙的オフ6:「女王クラゲの帰還」
<ねえ、アミカナ>
「……何?……」
<どうしてまた海に? お盆を過ぎると、クラゲがたくさん出るから、泳ぐには向かないわよ>
「……だから来たの」
<え?>
「……10000匹のクラゲが、私を迎えに来ているの」
<迎えに……ってどういうこと?>
「ミカ、今まで黙ってたけど……私、本当は……」
「……クラゲの女王なの」
<え?!……何言ってるの……だって、あなたと25年分の記憶を共有してるけど、私にはそんな記憶ないわよ>
「あなたを複製して私を製造する時、チャンバーにクラゲが紛れ込んでいたの。しかも、女王のクラゲが……」
<チャンバーに……クラゲが?……>
「そう……だから私は、ミカとクラゲのハイブリッドなの……」
<そんな馬鹿な……>
「そして、もう、クラゲの国に帰る時が来たの……」
<え?……待って! アミカナは、私を置いて、国に帰ってしまうの?!>
「そう。ミカ、今まで色々とありがとう……」
<そんな! アミカナがいなくなってしまったら……誰が、朝起こしてくれるの? 誰が、重い荷物を持ってくれるの? 誰が、街角で言い寄って来た輩を追い払ってくれるの? それに、誰が、執事役をやってくれるの?!>
「ミカ……あなたは十分大人よ。全部一人でできる」
<執事役は無理でしょ!>
「とにかく、私は国に帰ります。ミカ、お元気で……」
<待って! 行かないで、アミカナ! アミカナぁ~!!……>
* * *
<……っていう夢を見たの。起きたら涙が溢れてた……>
「……あほくさ……」




