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投げ打つ身は武器と共に眠る

作者: 蓮薔薇 揺麗

身を投げ打ってでも踏もうとした地は


枯れた赤薔薇の戦地と化して


美しさもない茨だらけの場所には


戻る価値を見出すことができなかった


生まれた場所に戻れない


そんな現実を呑み込むしかなかった


全身に裂傷の雨を浴びながら


己の武器をクッション替わりに


茨に呑まれ覗き見た故郷は


争いの意味を問い質す気力を削ぐには


十分過ぎる程に荒んでいた


防護服を脱ぎ捨てて寝転がった地に


あの頃の温もりは存在せず


後は自然と共に緩やかな死を待つのみだ

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