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4.『デブリ』でのロボットゴミ廃棄の取り決め

 上層世界と下層世界に分かれている世界『デブリ』


 デブリは大きく分けて上層と下層の二層構造でできている。


 かつて上層世界と下層世界で戦争が起こった。

 戦争の惨禍は大きかったが、二層ともに戦いは拮抗していた。しかし上層世界は新技術である人型対戦ロボットを製造し、下層世界を蹂躙しだした。


 そして上層世界が戦勝国となり、贅沢を尽くした栄光の日々が始まったのだ。科学技術は発展し、上層世界の暮らしは完璧で満たされていた。


 しかし科学技術が発展すると共に、上層世界も陰りが生まれる。戦争で活躍した人型ロボットは不要なものとされ、大量に廃棄されるようになったのだ。


 現在の生活は、家庭補助ロボットで事足りている。

 上層世界の住民の技師たちは、金属ゴミや戦争で使われた旧型の人型ロボットの扱いにひどく困っていた。


 家庭用人型ロボットも大量に製造されていて、型もどんどん新しくなっていく。また上層世界の住民達は流行に飛びついて新型を買い漁り、旧型をすぐに消費し捨てていくようになった。


 結果ロボットゴミ問題は、上層世界の公害になりはじめていた。


 そのとき上層世界を統治する王がこう言い放ったと言う。


『これら全てを処理するのは不可能だ。一部利用しきれないロボットゴミは下層世界に分け与えたらいい』


 王はさも「我は良いことを言った」と思ったのか、大層機嫌がよく発現したと歴史に伝えられている。そして上層世界の住民達もロボットゴミの扱いに困っていたため、王の言葉に誰も反対しなかった。


 もちろん戦争で使った人型ロボットをそのまま下層世界へ送ったわけではない。


 ロボットが稼働しないようにコアになる部分は取り出され、ただの金属ゴミとして送られた。


 下層世界の住民は、生活に困窮していた。

 とりわけ金属は貴重で、生活のあらゆる場面で必要としていた。


 だから下層世界の住民は、ロボットゴミ配布の提案を歓迎した。

 それから100年間、上層世界と下層世界は比較的友好的な関係を築いていった。


 しかし友好的な関係はずっと続くとは限らない。


 100年前と変わらずに大量のロボットゴミを出す上層世界の住民は、ある時なんの断わりもなく下層世界へロボットゴミを落としたのだ。


 そのとき不幸中の幸いだったのが、下層世界へ落下したロボットゴミが人が住んでいるエリアから離れた箇所に落ちたため怪我人がでなかったことだ。


 だが上層世界の傲慢な振る舞いに下層世界の住民たちも怒り狂った。

 下層世界の住民がデモを起こそうとすると、下層世界を取りまとめる上層世界の役人たちがなだめ、次の取り決めを行なったという。

 

 ロボットゴミを決まった地点、決まった時間に落とすことを約束したのだ。

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