ゲームスタート
「ありがとうございました。これにてキャラクターメイキングは終了です。次はステータス•スキルの設定に移ります。
それではまず、種族をお決めください。デフォルトでは種族は人族となっております。」
「種族はどのようなものがあるのかね?」
「人族、森人族、鉱人族、鬼人族、獣人、海人族、影人族、煌人族です。
それぞれに特徴があり、選んだ種族によってスキル熟練度の補正やレベルアップ時のステータスの伸びに偏りがあったりします。
また、種族によっては最初から固有スキルというその種族しか獲得できないスキルを持っています。」
「それぞれの特徴は何かね?」
「まずは、人族の特徴から…」
◆◆◆◆◆◆~ゲーム内時間30分後~
それぞれの種族に利点と欠点があって目移りしてしまうな。
とりあえず種族ごとの特徴を整理しよう。
◇人族
▶︎固有スキル:なし
▶︎初期スキル:初期スキル一覧より10個選択
▶︎レベルアップ時のステータスの伸び:全体的に満遍なく伸びる
▶︎身体的特徴:特になし
▶︎スキル熟練度:特に補正は無し
▶︎その他特記事項
⚫︎NPCの中では最もこの種族が多い
◇森人族
▶︎固有スキル:【炎脆弱化】
▶︎初期スキル:固有スキル1個+初期スキル一覧より9個選択
▶︎レベルアップ時のステータスの伸び
⚫︎AGI、MP、MGRがよく伸びるが反面STR、VITは伸びにくく、他のステータスの伸びは人族と同じ。
▶︎身体的特徴:尖った耳
▶︎スキル熟練度の補正
⚫︎炎・土系統魔法の熟練度にマイナス補正、土・水・風系統魔法の熟練度にプラス補正。
⚫︎剣術、弓術系統のスキルの熟練度にプラス補正。
▶︎その他特記事項
⚫︎特になし
◇鉱人族
▶︎固有スキル:【採掘眼】
▶︎初期スキル:固有スキル1個+初期スキル一覧より9個選択
▶︎レベルアップ時のスタータスの伸び:STR 、VIT、HP、DEXが伸びやすいが、AGIは極度に伸びにくい。
▶︎身体的特徴:背が低い、ずんぐりしてる
▶︎スキル熟練度の補正:炎・土系統魔法、槌術・鍛治などにプラス補正、水泳、水魔法などにマイナス補正
▶︎その他特記事項:手先が器用な種族で地下都市なども作ることで知られている、鍛治が得意
◇鬼人族
▶︎固有スキル:【狂鬼化】
▶︎初期スキル:固有スキル1個+初期スキル一覧より9個
▶︎レベルアップ時のステータスの伸び:鉱人族と同じくSTR、VIT、HP、STMが極端に伸びやすいが、鉱人族とは違ってAGIが伸びやすい。
その反面MP、MGR、DEXがほとんどと言っていいほど伸びない。
▶︎身体的特徴:2メートルを超え、筋骨隆々な体躯
▶︎スキル熟練度の補正:魔法全般に極度のマイナス補正、武術、運動系スキル全般にかなりのプラス補正
▶︎その他特記事項
⚫︎進化先が少ない、またゲーム内にはモンスターとしてゴブリンや豚鬼などが存在するが完全に別種。
◇獣人
▶︎固有スキル:【獣化】
▶︎初期スキル:固有スキル1つ+初期スキル一覧より9個
▶︎レベルアップ時のステータスの伸び
獣人の種類によって変動するが多い大まかな指標はあり
⚫︎肉食動物系→物理系ステータス(AGI、STR、VIT) に補正
⚫︎草食動物系→魔法系統ステータス(MP、MGR)
▶︎身体的特徴:ケモミミ!
▶︎スキル熟練度の補正:上記のレベルアップ時のステータスの伸びと同じように偏りがある
▶︎その他特記事項
⚫︎種類が多い、魔法が苦手な種族も、魔法が得意な種族も存在す流。
◇海人族
▶︎固有スキル:【乾燥脆弱化】、
▶︎初期スキル:固有スキル1個+初期スキル一覧より9個
▶︎レベルアップ時のステータスの伸び:AGI、VIT、DEXなどが少し伸びやすく、伸びにくいステータスは無し。
▶︎身体的特徴:ウロコ、ヒレ、。地上だと乾燥によってダメージを受ける
▶︎スキル熟練度の補正:水系統魔法、銛術にプラス補正、マイナス補正無し
▶︎その他特記事項:陸上での活動が難しいので大幅に行動範囲を制限されることになる。
◇影人族
▶︎固有スキル:【影移動】、【光属性脆弱化】
▶︎初期スキル:固有スキル2個+初期スキル一覧より8個
▶︎レベルアップ時のステータスの伸び:MP、MGRが相当伸びやすいが、STRが極度に上がりにくい。
▶︎身体的特徴:光属性に極度に弱く、明るいところにいるとダメージを受けるレベル、ただし何回もダメージを受け続けると【光属性脆弱化】のレベルが下がるので適応できるようになる。
▶︎スキル熟練度の補正:闇•影系統魔法にプラス補正、聖•光系統魔法にマイナス補正。
▶︎その他特記事項
⚫︎強いことには強いけれど昼間出歩きにくいという使いづらさなどの欠点がある。
◇煌人族
▶︎固有スキル:【闇属性脆弱化】【光属性吸収】
▶︎初期スキル:固有スキル2個+初期スキル一覧より8個
▶︎レベルアップ時のステータスの伸び:影人族と同じ
▶︎身体的特徴:闇属性に極度に弱く、暗いところにいるとダメージを受けるレベル、ただし何回もダメージを受け続けると【闇属性脆弱化】のレベルが下がるので適応できるようになる。
▶︎スキル熟練度の補正:影人族の逆
▶︎その他特記事項
⚫︎強いことには強いけれど夜間出歩きにくいという使いづらさなどの欠点がある。
◆◆◆◆◆◆
「これで開始時に選べる種族の説明を終わります。わからない点やご質問などはありますか?」
「いや、特にない」
「分かりました、ではゲーム内での種族を選んでください。」
「ふむ……」
どうしようか、まず煌人族、海人族、影人族は行動範囲が制限されるから論外、私は運動は自分でもかなりできる方だと自負しているが、好き好んで運動したくないし魔法も使ってみたいので鬼人族も却下。
獣人、鉱人族は体型が変化するので嫌だ。
とすると残るはと森人族か人族のみだが……
「よし、人族で頼む」
「分かりました、それでは種族を人族に設定します。」
まあ、最悪データを消してやり直せばいい。
さてと、次は何をするのだろうか。
「次に、初期装備を決めていただきます。こちらが装備の一覧となっておりますのでお決めください。」
ふむふむ……長いな。
武器だけを見てもレイピア、カトラス、サーベル、日本刀、脇差、短剣etc....
色々あるし、試し切りなんかもできるようだ。
◆◆◆◆◆◆〜ゲーム内時間1時間後〜
とりあえず、このようにしてみた。
◉武器
✴︎ケインソード
◉防具
✴︎茶色のフロックコート
✴︎山高帽(色は黒)
✴︎革靴
✴︎手袋(黒色、薄い)
◉特殊(初期装備に一緒についてくるやつ)
✴︎サバイバルセット(水筒2本、サバイバルナイフ、採取用ナイフ、包帯、初級体力回復ポーション3本、カンテラ、寝袋、簡易テント、干し肉5個、次元ポーチ)
「おーい、Cosmo。次元ポーチ is 何。」
「それはいわゆるアイテムボックス、インベントリの類です。20種類のアイテムが収納できます。同じ種類のアイテムはそれぞれのアイテムに入れられる個数が決まっています。」
これで終了だ、我ながらいいチョイスだと思う。
「それでは、ステータスポイントの割り振りを開始します。貴方の種族は人族なので初期ステータスは以下の通りになります。
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Name:『ロゼ•ドリーマー』
STP:20
HP:500
MP:500
STM:500
STR:50
AGI:50
VIT:50
DEX:50
LUC:50
MGR:50
MTR:50
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「それぞれのステータスが高いと、どのような利点があるのかね?」
「STRが高いと物理的なダメージが増加し、AGIが高いと速度が速くなり、VITが高いと物理的なダメージが軽減され、DEXが高いと何かを製造した際のクオリティや作成の際の成功率が上昇します。
またDEXが高いと弓や投擲武器などの命中率が上がります。LUCが高いとレアドロップを落とす確率の増加、クリティカル率の増加などと言ったことがあります。
MGRが高いと魔法•魔術でのダメージが軽減されます
MTRが高いと状態異常を付与するする魔法•魔術•スキルの影響が低くなり、相手との差が大きい場合は抵抗できます。
人族の場合ステータスポイント1ポイントにつきHP•MP•STMは50、STR•AGI•VIT、DEX、LUC、MGR、MTRは5上昇します。
一度上昇したステータスはゲーム内での特定の施設を使わないと戻せないのでご了承ください。」
「了解。」
◆◆◆◆◆◆
「まあ、こんなものかね」
それでは私のステータスをご覧いただこう。
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Name:『ロゼ•ドリーマー』
STP:0
HP:750(+250)、5ポイント
MP:750(+250)、5ポイント
STM:500
STR:60(+10)、2ポイント
AGI:60(+10)、2ポイント
VIT:60(+10)、2ポイント
DEX:50
LUC:50
MGR:60(+10)、2ポイント
MTR:60(+10)、2ポイント
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とりあえずHPとMPに5ポイントずつ、STR、AGI、VIT、MGR、MTRに2ポイントずつ振っておくことにした。
「ありがとうございます。最後にスキル設定に移ります。こちらの初期スキル一覧から10個お選びください。」
「その前に少しログアウトしてもいいかね。」
「もちろんです。ただいまログアウト処理を致します。」
そうして意識が浮上するような感覚がすると同時に全身の感覚が戻ってきた。
時計を見ると2時間くらいしか経っていない。本当にゲーム内では3倍の速度で時間が流れるようだ。
水を飲み、軽く食事をしてからまたログインした。
◆◆◆◆◆◆
「それではスキル設定を始めます。これがスキル一覧です、ご質問などがございましたらお気軽にお尋ねください。」
「えっ、スキルってこんなあるの!?」
~しばらくして~
本当にスキルは様々なものがあり戦闘系以外にも生産系、探索系などのスキルなどがいくつももあり、魔法の属性も沢山あった。
ただそこでふと気になったことがある。
「Hey,Cosmo 」
「はい、何でしょうか?」
「魔法ってどんな感じで使うん?」
そう、私が疑問に思ったいたのはそこだ。リアルでは存在しない(一人使ってそうなやつはいるが)魔法というものを運営はどのように表現しているのだろうか。結構気になる。
「その質問はゲーム内のとても重要な点です。
魔法は5レベルごとに新たな魔法が幾つか使えるようになって上限レベルは50です。始めに幾つかの魔法を習得できます。
上位魔法なども存在しますが、何らかの条件を満たさなければならないものも多く存在します。
また、魔法を使う際には【魔力制御】という前提スキルが必要となりますが、これは全てのプレイヤーが初めから持っています。」
「よくわかった、ありがとう。」
それでは私が選んだスキルを見ていただこう。私が選んだスキルは......これだ!
《呪術》《鑑定》《暗器術》《隠密》《気配感知》《瞬歩》《魔力制御》《剣術 》
《毒調合》《薬調合》
とりあえず剣術、暗器術は使いたい武器の都合上習得したかった。
呪術は完全に好奇心から、気配察知、瞬歩、隠密、薬調合、鑑定は取っといたほうが良いスキルだといわれていたからである。
そして毒調合は剣などに毒を塗って使おうと思っていたからだ。
だってケインソードを使う老紳士って暗殺者っぽくてカッコいいじゃないか…
「ありがとうございました。最後に所属する国家を選んでいただきます。主な国家は…」
「無所属で」
「本当に無所属で宜しいのですか?」
「ああ、友人曰く『初めは無所属の方が君には合っていると思う』とのことだからな。」
「わかりました、所属国家がない場合ランダムな国のランダムな街にスポーンすることになりますがそれでも宜しいですか。」
「特に問題ない」
「分かりました、それではいってらっしゃいませ、そして貴方の旅路に幸あらんことを。この世界で貴方がなにをなそうともそれは貴方次第、どうか楽しんでください。」
ああ、ここまで心躍るのは久しぶりだ。子供の頃のかつての日のように、何をするか決め、みんなで遊び始める前のあの時の感覚と似ている。さあ、楽しもう!