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キャラクターメイキング in 宇宙

 さて、まずは友人から届いたパッケージを開けてみよう。箱を開けてみると中から現れたのはヘルメットのような形をしたゲーム機と説明書だった。説明書を読むとヘルメットを被った状態で横たわりヘルメット前部のスイッチを入れたならばVR空間に行けるそうだ。

ヘルメットには常に脈拍や呼吸、脳波などを計測し異常があれば病院に連絡を入れたり、極度の恐怖を感じた際に強制的にログアウトさせる機能がついているらしい。やはり技術の発展というものは素晴らしい。説明書通りにヘルメットを装着しベッドの上に寝転がりスイッチを入れた。

そして視界は瞬時に暗転した。


◆◆◆◆◆◆


 気がつくと私は宇宙空間のような空間に浮かんでいた。上下左右全てに星のような光が散りばめられており時々流れ星のような光が横切っていく。いつだったかアフリカの草原で見た星空のように綺麗だ。


「ふむ、此処はどこだろうか」

「すいません、よろしいでしょうか?」


 私がその光景に見惚れていると急にどこからともなく声をかけられた。


「こちらはキャラクターメイキング担当AIであるCosmoと申します。それではキャラクターメイキングに移られますか。」

「ああ、頼む」

「了解しました、ではまず誓約書にサインをお願いします。」


 誓約書の内容はゲーム内でどんな事があろうとも運営は責任を負わないというものだった、そう『どんな事があろうとも』。つまりゲーム内で拷問にかけられようが何回もリスポーンキルされようが運営は責任を負わないということだ。

 なんでも誓約書で事前に警告しておかないと法廷紛争の類が発生する事があるらしい。まあ、私としてはもしそのようなことをされたならば、きちんとゲーム内で許されたいかなる手段を使っても倍返しにするから問題ないのでとりあえずサインした。


「確認しました。ありがとうございます。それではまずプレイヤーネームをお願いします」

「『ロゼ・ドリーマー』で」

 私は基本的にゲームでは、自分の名前である永瀬 れいゼロを逆さまにしたのに『夢想家(ドリーマー)』を付け加えたものをプレイヤーネームとして使っていくことにしている。

 安直だが覚えられやすいなどの利点があり結構気に入っている。提案してくれた友人には今度会ったときにお礼を言っとくか。


「わかりました、プレイヤーネームは『ロゼ・ドリーマー』ですね、では次にアバターの製作に移ります。アバターの製作には大きくわけて2種類があります。一つ目は自分でパーツなどを選んでアバターを製作するマニュアル、2つ目は現実世界の体をベースとしてアバターを作りそれのパーツなどを弄っていくセミオートとなります。どちらになさいますか。」

「マニュアルで。」

私のリアルでの体は年老いて背の曲がった老人なのだから此処はマニュアル一択だろう。


「承知しました、それでは人体パーツの一覧を出しますので心ゆくまでアバターの製作を楽しんでください。」


◆◆◆◆◆◆~ゲーム内時間3時間後~


「よし、完成だ」

 此処まで長かった、時には体のバランスがおかしくなり、時には若くしすぎたことで今の自分を思い出し自己嫌悪に苛まれた。

 今回作ったアバターの容姿を一言で言うならば『ダンディーな老紳士』だろう。

身長は175~180程度で、髭は少し生やした白髪の老紳士だ。


「ありがとうございます、これにてキャラクターメイキングは終了です。次は痛覚・描写の設定に移ります。

痛覚は上限100%となっており、耐えられないような激痛は自動的に軽減され、それでも過度な痛みを感じた際は自動的にログアウトする仕様になっているので安全です、あなたは何%にしますか?」

「50%で」


ゲームサイトでは痛みがないとどこか違和感があり気持ち悪いが100%は痛すぎるので30~50%くらいが適切だと言っていたからな。

「残酷描写などはリアルにしますか」

「ああ、リアルで頼む」

私は首が切られて血が噴き出ようが全く怖くないからな。

昔鶏を飼っていてよかったよ。

「最後にスキル・ステータスの設定に移ります。」

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