司書との出会い
うーんどうしようか。
いっそのこと一回リスポーンして戻ってきたほうがいいか。
そう考え始めたとき。
「もしもーし!意識はありますか!」
誰かが声をかけてきた。
目を開けると図書館の職員と思わしき女性が私を覗き込んでいた。
「意識はあるようですね、話せますか?」
「ああ、ありがとう」
「とりあえず治療しますね。【中位回復】【解呪】」
女性が魔術を唱えると淡く黄色に輝く魔術陣が展開され、数秒経つと途端に痛みが引いていった。
それに状態異常も解除されている。
スゲー
「いやー、ありがとうございます。」
「いえいえ、この手の事故は結構起こるので慣れてますので。」
こわっ
よく事故が起きる図書館って絶対に行きたくないな。
まあ今私がいるのがその図書館なうえに、今しがた事故った私が言えたことではないが。
「ちなみに最近だとどのようなものが?」
「そうですね...2,3週間くらい前にルザートさんが薬品の調合を間違えて爆発事故を起こしていましたね。
私はその時非番だったので詳しくは知らないんですけど、爆発と同時に毒ガスが発生して複数人が意識を失ったそうです。幸い死者は0、軽傷者多数、重症者は爆発を至近距離で食らったルザートさんのみだったそうです。
結構やばい事故起きてんなぁ!?
ちなみにどんな事故が起きやすいとかはあるのだろうか?
やっぱり爆発とか?
「よく起きる事故ですか…
うーん、主観になりますが炎系統の魔術は小さな事故でも大被害に発展しやすいですね。
やっぱり周りに燃え移りますからね。それと薬品での事故は気づかないうちに毒ガスが充満する
可能性がある...というか一回起きてますね。
その時は体が急に麻痺する人が続出して結構な騒ぎになりました。
幸い毒性は大したことはなかったそうですけど、事故を起こした当人は吸い込みすぎて息ができなくなって死んでいますね。」
「結構怖い事故ですね、そのようなことにならないよう気を付けていきたいものです。」
「たしかに!事故が起きた時は司書は最後まで残って希望者が脱出したのを確認してから図書館を封鎖する義務があるので、事故は起こってほしくないですね。」
希望者?!
全員を脱出させるのではなく希望者だけ脱出とはどういうことだろうか?
「全員脱出することはないんですか?」
「ええ、魔術師の中には火事が起きようと自分の身は自分で身を守れるので退避しようとしない人もいるので、事故の際は希望者が脱出するのを確認してから図書館を閉鎖するようにしているんです。」
「へぇ、それは興味深い!」
「そうですか?ところで最近...」
◇◇◇◇◇◇〜1時間後〜
楽しくてついつい話が弾んでしまった。
そろそろお昼だしどこかに昼食を食べに行こう。
「今日は本当に楽しかったです、また話せるといいですね。
ああ、そうでした私はファルナと申します」
そういえば互いに名前を言っていなかった。
「私はロゼといいます。また話す機会があるといいですね。」
「ええそうですね、それでは仕事に戻らないと」
それでは昼食を食べに行こう!
一応ゲーム内で昼というだけでリアルでは空腹ではないが、このゲームは味覚も再現していると
いうしぜひとも食べてみたい!
ところでFWOでは食事について少しばかりの制限が課せられている。
その一つに「リアルで空腹を感じているときは味がしなくなる」というものだ。
これは空腹時にゲーム内で食事をとることで脳が食事をとったと誤認することを防ぐためなんだとか。
そうしてそこら辺にある屋台?のようなもので売っている串焼きやらなんやらをパクつきながら散策しているといつの間にか町の中心から結構離れたところに来てしまった。
中心部のきれいな建物が立ち並んでいるところとは違い少し古びた建物が多い印象を受ける。
中心部は商店が多かったがここら辺は住宅街なのだろう。
◇◇◇◇◇◇〜歩き回ること十数分〜
町の西側に来てみると大きなバザーをやっていた。
植物、家具、武器...様々なものが売っている。
今私は軍資金として1450ルナ(50ルナを串焼きを何本か買うのに使った)を所持している。
せっかくだし何か買っていこう。
そう思い私はバザーの熱気と喧騒の中に足を踏み入れた。
さて何を買おう!
まずは第一目標として挙げられるのは武器の補充だ。
ソードステッキは耐久が心もとないし、エストックは刺突に特化しており斬撃には向いていない。
そのためここらで片手剣らへんを得たいところだ。
その次の目標として挙げられるものは回復アイテムなどの補充。
パラサイトフラワーの時にポーションを消化に使ってしまったので回復手段がない。
これは由々しき事態だ!...まあ、そうでもないけど。
そして最後の目標は食料品の確保。
初期のサバイバルセットについていた干し肉などがあるので当面は大丈夫そうだから別に今じゃなくてもいいが機会があるなら多めに買っておきたい。
とまあ、様々な目標がある。
こういったバザーではよく掘り出し物が見つかると聞く。
卵が古いか新しいかさえ見極められない私の目利きで見つけてみたいものである。
それでは早速...探索開始!
本当に遅れてすいません!
なかなか執筆時間が確保できませんが、できる限り投稿していきたい所存です。
これからもこのようなことはよく起こるでしょうが、どうかお目こぼし願います。
2023/10/26 永久木春




