もやもや感、どうしてそこで諦めるんだ!?
「世界のため、か」
魔王はふっと笑った。何かを諦めたかのような複雑な感情が見て取れる。
幼女の姿でのその表情はあまりにもミスマッチだった。
「そうだったのか。他ならぬ創造主がいならまちがいないだろう」
目を閉じてすっきりしたかのように言った。
「良かった。これで何も心残りはない」
そして振り返り言う。
「我は、ずっと思っていたのじゃ。
自分のやっていることは、全く意味のないことではないかと。
だが、違うんじゃな。我のやっていることは、必要なことなんじゃな、、。
勇者よ、ありがとう。我は我が生まれた意味を知った。
これからも同じように我は魔王としての使命を続けていくことじゃろう」
「、、、、」
「ユー、、」
「ユーくん、、」
二人がこちらを見る。
ああ、分かってる。それは魔王が決めることだ。僕らが口出ししていい問題じゃない。
でもなんだろう。このもやもや感は、
魔王はこれでいいのか?
僕は思わず質問する。
「創造主よ。僕からも聞きたいことがある。
なぜこんな回りくどいシステムにしたんだ?
それが単にストレスの解消のためならば、
勇者を定めて闘わせるなんてこと、しなくてもいいように思えるけど、、」
それも、創造主は答えてくれた。
「しいていうならば、それはこのせかいのイベントだからだ」
「イベント?」
「わたくしがこの世界にのぞむことはひとつ、平和でいてほしいということ。
でも、それだけではツマラナイ。」
「つまらない、、?」
イベント、つまらない。
まるでニンゲンみたいなことを言う。その単語にギャップを感じる。
「ストレスの、負のエネルギーの強制徴収、、
わたしのつくったシステムは、この世界から戦争をなくした。
だが、飽きというものは、遅効性の毒のようなもの。
生きる欲求を失ってしまう。
だからこそ、その分別のことで楽しむためにストレスを有効活用したまでのこと」
たのしむ、、つまらない、、。
全能だと思っていた創造主だが、感情に近いものはあるようだった。
でも、そんな理由で魔王は、苦しんでいたのか。ずっと一人で、、!
「どうしてそんなシステムを、、!
なんで魔王だけが犠牲に、、!」
僕は思わず声を荒らげる。だがしかし、
「いや、もういいのじゃ、勇者よ」
「っ!」
当の魔王がそれを遮った。
「他ならぬ創造主の言うことなのじゃ。
下々のものが図々しくするべきてはないのだ」
「魔王、、!」
それは、すべてを諦めた顔。自分のことでもないのに、思わず憤ってしまった。
「おまえ、!!なんでそんなに自己犠牲的な考えができるんだ、、?」
「、、、、」
魔王は、黙って首を振る。
どうしてそこで諦めるんだ!?




