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ラストバトル!これで決めてやる!


 急に周囲からポップしたモンスターが消失した。それとともに空間の一点にオーラが集まり始めている。


 そしてそれらは急に増幅したと思うと、巨大な角の生えた人型になったのだ。


 屈強な肉体。


 頑丈で刺々しい鎧。


 鉄の塊のような歪なバスターソード。


 本能、経験から分かる。これは流石に本気でやらないと、やばい。


「そう、これこそが貴様ら、そしてこの世界の住人が想う魔王、悪の象徴の具現化。

 く、クククくククク、この姿になったからには制御は難しい。


 が、あれほど見栄を切ったんだ。

 軽々しく弱音を吐いてくれるなよ?ぐげげ」


 そして、咆哮。それが止むを合図に僕と魔王は走り出した。


「うおおおおおおおおおおおおおお!!」


「ぐげええええええええええええええあええ!」


 それからは壮絶な戦いだった。


 切り払い。

 突。

 ステップ。

 魔法攻撃、

 必殺攻撃、

 あらゆる魔法、スキル、技術を駆使した読み合いの応酬。一時足りとも気を抜くと被弾した。


 今ではかなりの戦闘勘、敏捷、動体視力を持っているとはいえ、すべての攻撃をかわすことは難しい。


 だが肉がちぎれ筋肉が疲労で動けなくなっても、後衛の二人が一瞬で直してくれた。


 この安心感、彼女たちがいなければこんなに集中しつつも心安らかに戦えることはなかっただろう。


 だが相手も一筋縄ではない。切り落とした部位が再生し、そのたびに形態を変え、定石をいともたやすく崩していく。


 そのたびに僕は助けられ、そして後衛の彼女たちを守るために動いた。


 何時間、いや、何年時が過ぎたかわからない。思い返せばあまりに集中しすぎて時間の感覚が麻痺していたのだが、しかしそれでも互いの体力はすこしずつ消耗してゆく。


 いや、それでも、それらは同じ速度ではない。若干僕達のほうが有利だった。


 それは当然のことだろう。相手は膨大な負のエネルギーとはいえ、長年貯蓄してきた有限のものでしかない。


 対する僕たちは若干集中力を誰か一人落とすことで疲労を回復しつつ、半永久的に戦えるのだ。いや、 魔王からの被ダメージがあるのだから半永久的は大げさかもしれない。


 だが確実にダメージレースは序盤微小に有利から始まり、中盤、終盤になるにつれ目に見えるほど確実なものとなっていったのだ。

 

 やはり魔王は勇者に倒される運命なのだろうか。ついに魔王は僕らと同等戦える最低のラインを下回る。


「、、ふふ。やるではないか。これほど長い間戦えたのははじめての経験だ。本当に感謝する」


 そういう魔王の姿は弱々しく隙だらけだ。もはや勝負にもならない。


「いいだろう。これで決めてやる!」

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