たじたじな魔王、ひとつ聞かせて
「だが、その優しさが仇となった。
毎回不完全燃焼で我は無理やり消滅することで、負のエネルギーが蓄積していったのだ。
一度それを解放して勇者と戦ったが、その影響で勇者のシステムごと呪いがかかってしまったのだ。
それを戻すために、ある少女に呪いを開放するために力を与えたのだが、、やっと達成したようだな」
「あっ、あのエルフの娘かな?!」
「エルフ、、ああそうだ、今ではそう呼ばれているようだな」
そうか、彼女が言っていた黒い影とは、魔王自身のことだったのか、、
まあ、それはおいといて、ようやく彼が頼みたいことが分かった気がする。
「そう、我が頼みたいことというのは、私に残った負のエネルギーを全て放出し、戦ってほしいというものだ。
そうすれば負のオーラは次のサイクルまで、完全に我から消滅する。
つまり無駄なノイズが完全に解消されるのだ。
この大魔法は、精密な操作が要求される
負のエネルギーを完全にセロにしたその状態ならば、使うことができるであろう。創造者の召喚魔法をな。
だから、頼む。
貴様らの命を賭して、本気の我と戦ってくれんか?」
「そんなの、、」
魔王と戦うことは勇者の使命。
命を賭けるだなんて、ここに来るときには覚悟していた。
なのに、わざわざ聞いてくれる。僕は魔王を気に入ってしまった。
当然ここは、できれば聞いてあげたい。
しかし、マリヤは言った。
「もし、断ったらぁ?」
「マリヤ?」
いじわるなことをいうものだが、マリヤらしいかもしれない。魔王はがっかりしたように言った。
「無論、断るのも良い。その場合、しばらくここでそのまま戦い続ければ良いのだ。
システムが一定数の負のオーラの浄化を確認し、貴様は勇者の使命から開放されるだろう。
我としては次の勇者に期待することになるので、面白くはないが、無理強いはできん」
次に、アリサは言った。
「その創造者というのは、どういう存在なのか分かる?」
「、、さあな。
まともな人格を持っているかすらわからん。
ただの機械のような存在かもしれないし、呼び出したことによりこの世界ごと消滅させられるかもしれん。
リスクはあるかもしれんし無いかもしれない」
「私たちにたちにメリットはあるのぉ
?」
「言っただろう?我は魔法を極めたと。
礼として魔法の極意を与えてやってもいいし、我ができることならなんでもやってやろう
まあ、、ただし、創造者と邂逅したあと、生きていれば、の話だがな、、」
たじたじな魔王の言葉。
二人はしばらく黙っていた。
僕は彼女たちに聞く。
「どうする?思ったより悪いやつじゃなさそうだけど、、二人は反対?」
僕は魔王をたすけてあげたいのは確かだが、アリサとマリヤが嫌といえば、魔王の誘いを断るだろう。
僕は、三人で戦うなら絶対に負けない自信がある。
が、それでも命の危険があることには変わらないのだ。
二人は、顔を見合わせぼくに聞いた。
「ユー、ひとつ聞かせて。




