キスミーベイベー、これが僕の全力だ!
僕が防戦一方なのは、おそらく二人を持ちながら避け続けているからなのだろう。
しかしこの胸のざわめきは何なんだ?
僕は何かを掴みそうだった。
そう、これが分かれば、何か僕は、僕らは、もう一番上の高みに行けそうな気がする、、!
だがしかし、掴もうとしてもあと少しのところで取り逃がしてしまう。
一旦ここは引くべきか。そう二人だけでもどこか安全なところに。
「ふたりとも!一旦逃げ、、」
僕は二人を持ち直す。
彼女たちは避け続けても何やら腕のところにぎゅっとしていたのだ。
「ユー、、ちゅき」「いっぱいちゅき」
「、、、、」
緊張状態だというのに、必死にちゅぱちゅぱしてくる彼女たち。
こんなときだというのに、焦りを溶かして、代わりに愛おしさが溢れてきた。
「そうか、、」
そのとき、心の中の何かが晴れやかになっていくのを感じた。
「そうかそういうことだったのか!」
「おや?投了する気になったかしら?」
インモキュバスを無視して 僕は彼女たちのほっぺにキスをした。
チュ♪
チュッ♪
インモキュバスが驚く。
「な、何ですって!?今一体何を、、?!」
アリサマリヤも洗脳されているといえど、何やら驚いているようだった。
「ふえ!?草食系のユーが!?」
「やっと私の魅力に、、?!」
「僕はわかったんだ。君たちの愛が本物だということを。
こんな取り柄のない僕を支えてきた二人のどちらかを見捨てることはイケないことだったんだ。
だから僕はどちらか片方だけじゃなくて両方の愛を受け止めるべきだったんだ」
「ユー、、!」
「ユーくん、、!」
そうそうだったのだ。
僕は自分のくだらないプライドのためにどちらかを犠牲にしようとしていたんだ。
そうか、インモキュバスの精神攻撃が僕に効いたのは、つまり僕の心のモヤモヤを切り裂いてくれたのである。
「ありがとう。インモキュバス」
「あなた、、!」
彼女は憎々しげに言った。
「あなた、、さっきまでそんなの破廉恥だって言っていたじゃない!」
「そうかもしれない。
けれども生まれてきた時点で親がセックスしているんだ。
そんな生まれてきた時点で不埒な存在のぼく。本当に恥ずかしいよ。君の提案する3Pプレイみたいにね。
でも、だからこそ、不埒さが溢れているこの世界、二股なんて『些細な問題』なんだっ!」
「、、っ!」
「ユーくん、、!」
「カッコイイ、、!」
「小癪な!」
今現在、レスバトルに完全に勝利した僕の動きは晴れやかだった。
逆上して襲いかかる彼女の攻撃の一種一刀速がよく見える。
確かに、先ほどの動きの鈍さはこの心の動揺によるものだったのだ。
ならば心の動揺を切り開いて今ならば完全に勝てるということなのだ。
完全に負ける気がしない。そしてそろそろ終わりにしよう。
「インモキュバス、これが僕の全力だ!」




