素材集めと達成、もっとゆっくりでもいいのに、、
「うむ。それには今から言う素材が必要なのだ」
あろうことに魔王は、無茶なことを言い出した。
ドレイクの奥歯
陸タコのすみ袋
スカイワームの羽根
などとった今苦戦中のあの森のモンスターの素材を指定してきたのだ。
勝てない相手に勝つために、その相手の素材を取ってこいというのだ。
その相手が勝てないから今こうして模索していたというのに。
だが、僕たちも伊達に森に挑戦してきたわけではない。
安定して勝てないまでも、戦い方、セオリーのようなものは組み立てているのだ。
激戦を何戦もして、100分の1レベルの確率のではあるが、勝利をもぎとることができているのだ。
しかしそれは勝利と言うにはいささかスマートではない。知略を駆使して先手を取りつつ、後は力づくなのだ。そしてその戦いの後には、ほぼ一日を無駄にするほど疲れてしまうのである。
だが、目標の素材を取るまで僕らは歩みを止めない。
集めさえすれば確実に勇者の力を開放することができるのだ。
どうすればいいか分からなかった、焦燥感たっぷりの今までとは違い、何をすればいいのか明確になったのである。
だから、精神的にはむしろ楽ですらあった。
あのロリ始祖エルフがどんなにだらしないやつでも、頭が上がらないのはそのためである。
そして、かなり手こずったが、なんとか集めきることができたのである。
僕たちは最後の素材を取得した。
「はぁっ、はあっ、、よしっ!トレントの黄金の種ゲットおおおお!」
「や、やったわね、、!長く苦しい戦いだったけどこれが最後の素材、ということは、、!」
「、、いよいよ限界開放ねっ!今までの努力が報われるときよ!」
僕らは街に戻ると、保存屋から今まで取った素材を受け取り、魔王のいるお店まで来たのである。
「がははなのだー!もっとおしゃけもってくるのだー!」
「か〜しこまりましたぁっ!」
そこに僕達がずかずかと入ってきた。
「む?なんじゃ?お前ら」
僕らは両手にそれらを付き出して誇らしげに言った。
「魔王!僕達ついにやりました!ほら!これで素材全部です!」
「ん!おおっ!なんと!これはめでたいのだ!ドンペリもってくるのだー!いやむしろシャンパンタワーなのだー!」
「シャンパンタワーい〜ただきましたあっ!」
そう、そこは、彼女がよく行く店だ。何やら美形の男子がスーツとか来て騒ぐお店である。
このふしだらな上に金銭感覚の麻痺したエルフは、長年そうやって生きてきたこともあってほっておくとふらふらと何処かに行ってしまうのだ。
なので、いっそのこと僕らが衣食住やお小遣いとかを与えて、安定したヒモ生活を遅らせているのである。
そして、このエルフがよくいる場所がここなのだった。
なので、まっさきに僕らは来れたのである。
「ジャーンパン!ジャーンパン!」
「シャンパンタワーとかどうでもいいから早く勇者の力を開放してくださいよ!」
「まったく、しょうがないやつなのだ。人生長いのだからもっとゆっくり動けばよいのに、、」




