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4,あっさりと抜けたっ!?
その剣はすこし古びている。さすがは伝説の何ふさわしい聖なる感じがした。
そんな剣を手に持って軽く引く。
どうせ拔けるわけがない。そう思っていたのだが
しかし、
「え?」
あまりの剣の手応えのなさに何かの間違いかと思った。
たたらを踏む元少しで転ぶところだったが、僕は未だに剣の柄を持っていることを確認した。つまり、
抜けた。
勇者の剣が抜けたのである。
え?僕が勇者?
「むっ!抜けた!?ということはそなたが勇者じゃっ!」
ざわっ。
周りにいた人が集まってきた。
「うおおおおお!すげえよユー!まさか幼なじみが勇者になるなんて!」