胸の感触、変態と嫌われるかも
「そんな、、!!」
「すごい!」
そしてアリサはそれを弓につぐと、発射した。
バンッ!
それは近くの岩に大穴を開けるほどの威力。これには本人もびっくりしていた。
「はぁ、はぁ、ね?できたでしょ、、?」
「すごい!すごいよアリサ!」
「えへへ」
しかしマリヤは釈然としないようだ。
言いがかりをつけるというよりも、純粋に興味でつぶやく。
「しかし、、なぜ?
ありさはそんなに魔法は得意じゃなかったはず、、
魔力も並外れていたわけじゃないはずでしょぉ?」
「そんなことない、、と言いたいところだけど、たしかにね
こんなことができるなら、昔からやってたはずなのに、なぜか今できるとおもったのかしら、、」
「不思議だなぁ」
その時、僕のもつ勇者の剣が光った気がした。もしかして、、!
「もしかると、僕の勇者の力、、?」
「え?どういうこと!?」
僕は予想を口にした。
「つまり、勇者の伝説の力の一つ、レベルアップは、勇者の仲間にも適用されるんじゃ、、?」
マリヤもそれを見て得心が行ったようだ。
「その可能性が高いかもしれませんね。
こんなに短時間にここまでの魔力が成長するなんて、それ以外考えられない」
「ほんと?やったやった!」
ぴょんぴょん跳びはねるアリサは、そのまま僕に抱きついてきた。
「ありがとー!ユーの力分けてもらって!」
「ちょ、ちょっと!アリサ!はなれて!」
「えー?なんでー?」
「君は女の子だよ?!マリヤより目立たないとはいえ、柔らかいものがあたってるんだけど、、!」
「、、ふーん」
ニヤニヤとアリサは薄笑いを浮かべている。これは完全に弄んでいる時の顔だ。
「いーじゃん。ユーのおかげでこんなに強くなったんだからっ!これはそのお礼っ♪」
そう言ってさらにキツく抱きついてきた。
力も強くなってるのか、女の子とは思えない馬鹿力だった。
それに耐えている僕も僕だが。
しかしその胸の感触だけは頂けない。彼女に対して良くない感情を持ってしまう。
「ちょ、ちょっとタンマ、、!」
「こらーぁ!アリサっ!ユーくんが困ってるわよぉ!」
ぷんすかと起こるマリヤ。
「何よー!ちょっとくらいいいじゃないのよー!」
といつもの言い争いが始まるが、しかし今はありがたかった。
なにせ、アリサを女の子として意識してドキマギしてしまったのである。
彼女たちは僕のことが好きかも知らないが、しかしこれこそれとは別だ。
このことがばれたら変態と言われて嫌われるかもしれない。
僕は深呼吸を数回すると、言い争う彼女たちの声をBGMに次第に心を落ち着けるのだった。




