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闇(ヤンデレ)への誘惑、差し出された手



「もうっ!ユーったら!あのぽっとでの女の子に優しくしちゃって!」


 アリサは草むらでスカートをおろして用を足していた。おしっこをしたかったのは本当だった。


 そのストレスもあったのだろう。すっきりするとともに頭も冷えてくる。


(すこし言い過ぎたかな、、。でもユーがいけないのよ。あんな女にデレデレしちゃって、、でも、、)


 アリサはしばらくそこにしゃがみこんで考えていた。


(ユーに怒りっぽい女の子だと思われちゃう。

 そしたらマリヤに取りちゃうかも、、それは、、イヤ!)


 そしてスカートを履いて今のことを謝ろうと立ち上がった。



 その瞬間である。


「くっくっクックック」


 不気味な笑い声が響いたのだ。


「誰っ!?」


 アリサは咄嗟に弓を構えた。


 今の声はなにやら異常立った。なんらかの魔力を感じる。只者でらないことは一発で分かった。


「本当にニンゲンとは愚かなやつだ、、」


「あなたは誰!?」


 声のする物陰を警戒する。


 草原の中の岩の向こうからその声はした。


「姿をあらわしなさい!」


「いいだろう」


 そこから禍々しいオーラとともに現れたのは筋骨隆々の男だった。


「!」


 なにやら全身にくねった刺青、上半身裸で下半身にレザー素材で出来たぴちぴちのズボンという、見るからに怪しい格好。


 アリサは完全にその者から目が離せなくなる。


 決して恐怖からではない。その逆である。


(なんて、イケメンなの、、!)


 アリサは思わずその男を一目見たときからエロい妄想が止まらなかった。


「ふふふ。見とれているな?」


 と、言われるまで、一瞬我を忘れたほどである。アリサは顔をあからめながら否定した。


「別に見とれてなんかないわよ!

 それに私にはユーっていうボーイフレンドがいるんだから!」


「くっくっく、貴様の思いは本物だ。

 しかし、そのユーという勇者、本当に貴様のことを大切にしてあるのか?」


「なんですって!?」


「貴様の一方通行ではないかということだ」


「そんなの、絶対違うわよ!

 ユーだってマリヤよりも私のほうが好きに決まってる!」


「くくく、ならば、これを見ろ、、」


 なにやらそいつは指から炎を出すと、それが拡大して姿見ほどの大きさになる。


「何!?」


 そしてその中に音声とともに映し出されたのは、、


『「ねー、ユーくーん♪」


「なーに?マリやん♪」


「私、ユーくんがすきっ!」


「僕もすきっ!」』


 それを見てアリサは絶望した。


「うそ、うそよ、、!」


 ユーとマリヤが裸で抱き合っている映像だった。


 彼らは普段とは考えられない口調でイチャいちゃしている。


『「ねー、アリサと私、どっちが好き?」


「君に決まってるじゃないかマリヤ。

 アリサなんて子供みたいなやつ、僕のストライクゾーンじゃないよ」


「ふーん♪じゃああんなアリサとかいう女はほっといて私たちだけで旅を続けよーよ」


「いいねー!」』


「な、、!」


 アリサは膝をついた。精神的ダメージを負い、立ってられなくなるほどである。


 そこへ救いの手を差し伸べるかのようにその男は声をかける。


「あの男の愛を取り戻したいか?」


「とり、もどしたい、、!でも、私は、いら、いらな、、」


「ならば、、奪うしかない」


「うば、、う?」


「そうだ。あの男の愛を勝ち取るにはそれしかない。

 さあ、私とともにくるのだ」


「、、、、」


 差し伸ばされた手を、アリサはぼーっと見たあと、キッ!と表情を引き締め、そしてーー。

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